実話奇譚 奈落
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あらすじ
「口もとが犬の鼻面のように前に突出し、白目がない…真っ黒な二つの目が私を睨み付けた」~「降霊怪談顛末記~あとがきに代えて」より徹底した現地調査から浮かび上がる恐怖! 実話怪談集!「わたしを写すと化け物が写る」――心霊スポットで写された自分の顔がどれもこれも凄まじく破壊されていて…まえがきで語られる自身に起こる怪異の数々のほか、家庭内の虐待ゆえにいつも「死にたい」と言っていた中学生の姉、ある夜起きた出来事で…「姉」、ある女優を模した人形の顚末「人形」など、徹底した取材で綴った実話怪談39話を収録。「拙作の実話奇譚は黄泉への恋文」(あとがきより)――奈落の暗闇をのぞいているつもりが、のぞかれているのは――あなただ。(「BOOK」データベースより)
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評判
実話奇譚 奈落の評価:
0.00/10点 レビュー 0件。 B ランク
実話奇譚 奈落の総合評価:
8.29/10点 レビュー 7件。
感想一覧
サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
Amazonレビュー
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
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最近では自らの経験だけではなく体験者からの聞き取り調査を元に執筆活動を行っていらっしゃるようなので、中には“第三者としての報告”に徹した著作もあったが、本書は川奈氏ならではの豊富な知識もちりばめられていて非常に良かったように思う。
特に印象に残ったのは東日本大震災に纏わる逸話を何篇か収録している所だ。
例えば冒頭の「霊験」は決して怖くはない奇跡譚だが、この作品を読んで先の震災では多くの神社が被災を免れたという話を聞いたのを思い出し、改めて神社の不思議を実感したし、その一方で、御遺族の方や復興に携わった方達の一連の体験談「慰霊碑の煙草」「ビッタンビッタン」「ほういちさん」は明らかな心霊現象ではあるものの、これまた当事者達が霊を温かく見守っているのが微笑ましく、秀逸な美談であったように思う。
その他、栃木県を舞台にした「お稲荷さまと龍神さま」は、実は私自身も類似の体験をした事があるだけに(勿論、この作品ほど明確ではなく、今思えば…という程度だが)実際に“異界からの警告”というものはあり得るんだな…と妙に納得してしまったりもした。
尚、本書に収められているのは、こうした霊験あらたかな物語や美しくも悲しい体験談だけではなく、本格的な恐怖譚も多数あるので実話怪談好きの方達にはお勧め。
特に、たまたま良く知る地域で凄惨な事件があった事を知ったのは驚きだったし、また“曰く付きの場所”の話は、いつ自分が知らずに足を踏み入れてしまうか判らないだけに恐ろしい…因みに、本書には肝試しやこっくりさんの話も含まれているが、興味本位で行なうべきではないという教訓も含まれているようなので、各々が気を付けるべきだろう。
尤も、こうした体験談は少々話を盛ってある場合もあるだろうし、部分的な創作もあるかもしれないが、自らも不思議な体験談をお持ちの川奈氏だけに良く厳選されていると思う。
世の中には不思議な事があるのだな…と思うと同時に、実は怪異は常に身近にあり、それに気付くか気付かないかの違いなのではないか…そんな風に思えて来るのだ。