利他的なマリー
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最後なので空気を読まず、めっちゃ長文を書きます。書きたいので。 最初に御影瑛路という作家を知ったのは、確か4年程前だったかと思います。 知人が「なんかすごいラノベ作家がいる」というので、名前は憶えていました。 その後、書店で「空ろの箱と零のマリア」を見かけたので、試し読みし ー「どれほどの時を経ても、おまえの傍にいるからだ」ー の言葉に惚れて購入しました。それ以来ファンです。 今まで十数年間、たくさんの本を読んできましたが、この作家さんはトップクラスにお気に入りでした。 しかし、最近になって「売れないのでライトノベル作家は引退する」と昨年に宣言したと知りました。 (ラノベ引退で、一般誌?など他の活動予定はあるようですが) これほどのレベルの作家でありながら、売れずに引退という現実に、 どうしても昨今の書籍業界が気になりました。 「なろう小説全盛の今、ストレスのあるストーリーは売れない」 これが理由だそうです。 最近の若者は、何かが絶対におかしいです。 若者「ストレス(困難)のあるストーリーは読まない。だからなろうを読む」。 それはちがいます。困難を乗り越えて人が成長していくのが「物語」です。 困難もなく、ハーレムを作って都合のいい快楽を求める。 それは物語ではありません。それは「妄想」という幼稚な戯れです。 巷では、今もなろう小説が全盛で、大ヒットしています。 「現実世界で無能のオレ、異世界でゲームスキルを見せたら最強の女戦士3人から求婚されました!」 こんなタイトルの、中身もプロットも薄っぺらい、低俗な妄想のようなものです。 そんなものは小学生が読むものです。いい年した人間が読むものではありません。 今の若者は、どんどん幼稚で気持ち悪くなっています。 私がいる会社の新入社員も、まるで子供みたいな振る舞いをします。 御影瑛路が売れずに、そんなものが売れるのは、何かがおかしい。 スマホで流行を集める現代の若者ですが、 スマホの情報収集(検索)能力は、じつは欠陥だらけです。大きな情報しか探せない。 良い作家は、本屋などでコツコツ探すしかない。それが普通だったのです。 御影瑛路の作品には、本物の輝きがありました。 美しさがあり、誇りがあり、夢があり、希望があり、そして愛がありました。 どんな絶望的な世界観の作品にも、それは必ずありました。 今のこの業界には、ほとんど感じられなくなったものです。 現代の若者を取り巻くものから滲み出る将来が不安です。 それこそきっと、この「利他的なマリー」の世界のような、 何かが荒廃した世界になるのではないかと、本当に恐ろしくなります。 御影瑛路は、間違いなく海外にも認められた超一流の作家でした。 この現状を憂います。お疲れ様でした。 | ||||
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この作者の作品を買う時はエグさを期待して買うのですが、それほどでもありませんでした(ちなみに初期3作と零のマリアシリーズは読んでます)。 作中で二回ほどネタばらしがあるのですが、どちらにもそんなに衝撃を受けなかったです。 流行りのビットコインとiPS細胞がネタに使われてましたが、iPS細胞の方はほとんど文字だけ使われている感じであまり掘り下げはなかったです。ただビットコインが社会インフラの一部として通用し、一種の仮想通貨で住んでいる人間の価値に値段が付けられる実験都市というのはかなり面白かったです。その仮想通貨で買い物ができ、またARも発達している街並みで、とあるの学園都市じゃないですが、より明瞭に人のランクが金額で振り分けられてしまう黒さ、想像しやすい先端都市の描写はかなりワクワクしました。ただ個人的にはそこがピークで、まずオチについては罰が弱すぎるというか、あまりにも内輪なあなあで話が片付いているのも気になりますし、また仮想通貨が社会信頼を得ている世界でそれを崩壊させる勢力との戦いなのに、結局は学生同士の戦いに収まっているのも小ぢんまりとしてしまっている印象です。個人的にこの設定であるなら、マリー側に着く人間がもう少しいてもおかしくないのではと思えたし(裏の思惑を持っている者も含めて)、そもそもマリー自体が英雄のような存在としては小粒なような……。 マリーを理解不能なくらいな利他の英雄として立てるなら、もっと強烈な悪が必要だし、結局マリー信者とどんな罪でも許しあえる仲間達の中で決着が着くので、感情の揺さぶりが弱いです。 主人公も、個人的には内省的なタイプはあんまり好きじゃないのですが、あまりにも露骨に交代されるのは感情移入を削ぎます。あと、仮想通貨及びARのトリックが若干浅く、特にマリーの価格釣り上げの仕掛けは、たとえアカウントを変えたとしても顔が同じだから早々にバレるのではと思いました。 色々文句ばかりつけてしまいましたが、世界設定はとてもよかったし、何だかんだ最後まで楽しんで読めました。ただ読後の感情の揺れ幅的には思ったよりやらかしてくれなかったな感が。 次巻以降もマリーの能力や敵のスケールがアップデートされるなら読んでみたいですが、とりあえずまとまってはいるので、作者の他の物語に期待したい気もします。 | ||||
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表紙が魅力的で購入しました。 ストーリーも楽しめ、中のイラストもとても綺麗でこの一冊でたくさん楽しむことができました。 終わりも綺麗にまとまってはいるのですが できることならばこれからマリー達がどうなっていくのか見届けたいです。 | ||||
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タイトルと表紙イラストから漂う不穏な雰囲気に誘われて予約購入しました。 ヒロインであるマリーは自ら孤独に在る様が伊藤計劃の「ハーモニー」に登場するイデオローグ、御冷ミァハを彷彿とさせるものがあり、ミァハ推しな私としてはその時点でワクワクしていましたが、結果的には違う方向性で狂気的なキャラクターでした。(マリーの性格というより、設定が狂気的) ネタバレになるのでストーリーについては何も言えませんが、ひとつ記すとするのであれば、 「利他的なマリー」は間違いなく、これ以上なく、恐ろしいほど「利他的」であり、 誇張抜きで「世界中の人々」を救うために彼女が下した決断が明かされるシーンには息を飲みました。 もしも続刊が叶うのであれば、今後マリーにも幸せな結末が訪れると願っております。 利他的なマリーは、まさしくダークヒロインでした。 ※やや残虐なシーンや怖い雰囲気のシーンがあるので、苦手な方はそのあたりご注意ください。 | ||||
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あらすじからどことなく著者の過去作「Fランクの暴君」に似た雰囲気を感じて購入。 株式や仮想通貨を題材にした舞台的には「如何に自分の価値を吊り上げるか」みたいな知略戦が繰り広げられそうなものですが、思っていたよりバトル物でした。 著者らしい不穏さや残虐さもあり、それはそれで十分楽しめたのですが、物語後半の展開(どんでん返し)が… ちょっとひねりすぎているように感じて、途中から置いてけぼりを食らってしまいました。 詳しいことはネタバレになるので伏せますが、とりあえず、主人公に感情移入して読むようなタイプの人にはキツいかなあと。 個人的には読了後、王道の良さを再認識させられました。 | ||||
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