レビュー一覧
egut さんのレビュー一覧
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小説の詳細ページを閲覧すると、ここに履歴が表示されます。最近閲覧した小説詳細ページへ簡単に戻る事が出来ます。
TV番組に集められたミステリ読みのプロ達が、早押し形式で事件の真相を言い当てる。
この仕組みが非常に効果的で、こんな事を思いつく作家の創造の凄さを感じました。
構成は、
問題編⇒早押し(回答編)⇒問題継続⇒早押し(回答編)⇒問題継続……
となっています。
問題編ではクローズド・サークルの舞台で殺人事件が起き、登場人物や手がかりが徐々に明かされる中、早押しで途中まで提示された手がかり+想像力で推理を組み立てます。ミステリ読みのプロ達の回答はどれも唸らされるものばかり。
些細な文章やエピソードから驚くべき想像力で事件の推理を組み立てるのですが、それが非常に面白い。間違えでもアリだと思わせる納得の推理。読者が想像しそうなミステリのお約束の回答をことごとく潰していく様も見事です。
問題編と回答編が進む中、新たな手掛かりで過去の文章やエピソードの内容が様変わりするのも面白く、何が正しくて、何が間違いだったのか、混迷してきます。細かい出来事がもれなく手がかりになっている作り。本書の全編が問題編でかつ推理パートでもある。ミステリ好きならワクワクする事、間違いなしです。楽しい読書でした。
また本書は、ミステリ読みならどこかで目にしている『後期クイーン的問題』も含まれています。全ての手がかりが保証されていない中での真相が真の解決とはならない。この問題を、クイズ形式+ミステリ読みのプロ(探偵役)の組み合わせで作品にしているのも見どころです。
多重解決ものは目まぐるしい推理に後半疲れてしまう傾向なので、好みが分かれがちなのですが、本書はこれでもかってぐらい要素を盛り込んでいるので、疲れはするけど面白さが勝り、記憶に残る作品となりました。
こんなにもの多重解決の整合性を保ちつつ遊び心が満載な作品を作れるのが凄まじい。
著者の作品は、作品に対して何かしらテーマを盛り込み特化させているのが本当に素晴らしいです。今後の作品も楽しみです。
▼以下、ネタバレ感想