(短編集)

切れない糸

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評判

切れない糸の評価:

4.28/5点 レビュー 54件。 B ランク

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平均点4.28pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全103件 101〜103 6/6ページ
No.3
(5pt)

ちょっと自分ってダサいよな、そう思った時にこそ読んで欲しい

”推理小説のように謎を解いて『どうだ、あってるだろう』と言ったところで現実は何も進展しない。 原因が分かったなら、次はどうするかを考えなきゃ”抜粋した一文にうなづけるだけの前向きさを物語は示してくれる。著書の中で様々にとびかう暖かで時に心臓を綿棒でつつかれたように不思議とドキリとさせるエピソードや言葉が魅力的な作品です。これは坂木氏が描く作品全てにおいて言える事ですが、生活の中で何気なく不安に、不満に、喜びに、得意に感じる事、忘れがちになる事が、登場人物たちがぶつかる謎や問題を通してこちら側に伝わって来ます。目まぐるしい現代社会の中で見過ごしがちな事を、やんわりと教えてくれます。また登場人物を使い捨てにしない作者の拘りは、生活や登場人物同士の繋がりが途切れる事無くありつづけ時に複線として存在し『あぁそういえば!』と頷かされる事も。物語に創造された人物達には、けれどありふれた、例えば近所のおばちゃんにさえ当てはめられそうな平凡で優しい何かを感じさせる。死体なんて出てこない、ちょっとした人の生活に潜むミステリ。読後には近所の商店街に、なんだか愛着が湧いてくる。周囲と繋がりを持つことはうっとうしいけれど、それはとても暖かな事。旅立ちが近い貴方へ、周囲がわずらわしく感じる貴方へ、ぜひ読んでみてください。
切れない糸 (創元クライム・クラブ) Amazon書評・レビュー: 切れない糸 (創元クライム・クラブ)より
4488012051
No.2
(5pt)

切れない縁を紡ぎたくなる穏やかな気持ちにさせる本

突如亡くなった父の後を継いだ主人公新井和也商店街の人たちはエキスパートの集団だという現在の商店街が見落とされがちな特徴を再認識させ父の後を継いだ和也の成長と合わせて人間関係を再度見詰め直させる希薄な人の繋がりや、始まったばかりの仕事への不安や不満もつれた糸をほぐすのは、とても地味で邪魔臭いそのほぐれた先にある何かをこの本はじわじわ感じさせる切れない縁を紡ぎたくなる心穏やかになれる本でした
切れない糸 (創元クライム・クラブ) Amazon書評・レビュー: 切れない糸 (創元クライム・クラブ)より
4488012051
No.1
(4pt)

坂木司でなく

確かに、「商店街のクリーニング店」という設定でしか成立しない推理とトリック。とはいえ、謎解き手法は前シリーズを踏襲しています。前作の主人公(鳥井)が「部屋から外へでないひきこもり探偵」(≒「坂木」から聞いた状況だけで推理し、問題を解決する、という特徴)であったのに対し、今回の主人公(沢田)は「喫茶店のアルバイト」である分、自由度が高い。(ただし、主人公(新井)の話を聞いただけで解決)前作が「主人公が外に出られない」という制約。「どんな場所の事件でもOK」という自由。今作が「舞台はクリーニング店」という制約。「主人公が外に出られる」という自由。前作により魅力を感じますが、今作も十分に楽しませてくれます。とはいえ、前シリーズが坂木司という作者(覆面作家)が、坂木司という主人公で物語を語っていく、というスタイル。当然、新作の「切れない糸」も坂木&鳥井と信じこんでいました(笑)。坂木司が書いているのに、坂木司が出てこないのであれば、この「切れない糸」の作者は「新井 和也」にすべき?・・・と思うのですが、どうなんでしょう。(どうもこうもない)
切れない糸 (創元クライム・クラブ) Amazon書評・レビュー: 切れない糸 (創元クライム・クラブ)より
4488012051