(短編集)

多類婚姻譚

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評判

多類婚姻譚の評価:

4.33/5点 レビュー 33件。 A ランク

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平均点4.33pt

Amazonレビュー一覧

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全6件 1〜6 1/1ページ
No.6
(3pt)

現実味が・・

少なくとも個人的には「汝、星の如く」よりは、ずっと良かった。一昔前の少女小説のような感じは、今回はしなかったので。
ただ、いかにも、現代に居そうな女性をあれこれ、創り出して、各話の主人公に据えてるが男性が描けてない、というよりは、男性像がどうも、現実感がなくて、おやおや・・と感じてしまった。
確かに今は、べったり寄りかかってくる女性よりは、自立心がある女性の方が好かれる面はあると思うが、正社員だから自立心があって、派遣社員だから安定を求めてあざとい婚活してる、というような時代でもないと思うし。
逆に、やたら強い女性も出てきて、読んでいて、こういう女性は恋人じゃなくても同性から見ても、疲れるし、一緒にはいられない・・と感じてしまい、そういう部分が、どうしても現実味なく感じてしまった。
強い女性、独立した女性を描きたかったのかもしれないが、それが逆に現実離れしてるように感じた。
多類婚姻譚 Amazon書評・レビュー: 多類婚姻譚より
4065429838
No.5
(3pt)

各タイトルの付け方が上手い

月刊誌に掲載した中編小説を単行本化したものである。
1.Thank you for your understanding  ★2.0
2.Beautiful Dreamer  ★4.0
3.小鳥たち ★3.0
4.Position Talk  ★3.0
5.C' est la vie  ★4.0
1.は同性愛者の話
2.が一番良かった。何のスキルも無い独身女性が大都会東京で生き抜いていくには過酷だ。最後の方で不安を吐露する。
3.はほのぼの。
4.は唯一男性目線で書いてある。ここに登場する女性婚約者は嫌いだ。別れて正解。
5.はレストランオーナーシェフと不倫関係にある女性の話。
凪良ゆうの小説はBL以外は全て読んだが、これは期待したほどではなかった。
次の期待しましょう。
多類婚姻譚 Amazon書評・レビュー: 多類婚姻譚より
4065429838
No.4
(3pt)

女性キャラは魅力的なのだが、男性キャラがあまりに類型的。作者の男性イメージって「草食系」か「島耕作」の二択なの?

しばらくぶりの凪良ゆう作品。知らんうちに作品が映画化されたりしてメジャー作家への階段を猛ダッシュで駆け上がっている感。

最近すっかり長編の人になっていたけど、今回は久しぶりに短編集。それもAという作品の主人公がBという作品にカメオ出演したり、Cという作品にその弟がでたりする形で微妙に登場人物を被らせた遊び心のある作品群を5本収録。ちなみに一本目は以下の様な感じで……

物語は38歳で大手食品メーカーに勤める小暮華が郷里の母親と電話で正月の予定について話している場面から始まる。

二年続けて帰省しなかった事を暗に責められる華だったが、人生は極めて順調でヒットを飛ばして先日課長に昇進したばかり。報告された母親は頑張りを褒めてくれるけど結局行きつくところは「結婚はどうするの?」という一点。

その日もクタクタで自宅マンションに帰宅した華を待っていたのは少し前に転がり込んできた同居人の樹。二歳下で付き合って3年。仕事をあっさり辞めた割に再就職への活動はしているのかどうかも怪しく、用意してくれるご飯はちょっと脂っこいものが多い。

その日も母親と電話していた華は「結婚はもういいからパートナーを作りなさい」と言われて「それならいるよ」と答えてしまう。意外な娘の答えにどんな人か会わせろとしつこくせがむ母親に華は「それなら正月に帰るから」と啖呵を切ってしまう。そして迎えた正月、実家に樹とともに向かった華だが小暮家の面々が見たものは……

婚姻を共通のテーマにしているけど「多類」とあるように、型にハマらない結婚、型にハマらない関係が描かれるという意味で以前講談社タイガで刊行された「神さまのビオトープ」に近いかも。ただ、「神さまのビオトープ」がかなり実験作的な作風だったのに対してこちらは良くも悪くも大人向けというか現実寄りの、もっと地に足のついた作風になっている感。

「現実寄り」といえば聞こえは良いが、実態はもっとこうドロドロしているというかちょっと生臭いタイプの話が多かったりする。所謂「百合」の世界からは縁遠い美人でも無ければ、若くもない同性愛カップルから始まって、地方出身女性の玉の輿狙いやバツ一女性の人生出直し、根強い男性不信を抱えた女性の上手くいかない婚約者との付き合い、熟年女性シェフの年甲斐も無い甘々不倫生活……まことに個性大爆発といった感じで実際に読んでいてバラエティの豊かさを感じた。

全て読み通した上で思ったが凪良ゆうの描く女性ってタフだなあ、としみじみ思わされる。今回のテーマが婚姻であり、あるいは婚姻に縛られない人生という事もあって余計にそう感じた部分はあるにしても「星を編む」の瞳子同様、他人にどう言われ、思われようと自身の思う人生を貫く女性像が一筋縄では行かなさを感じさせるがその強烈なクセこそが凪良ゆう作品に欠かせない魅力になっていると思う。

特に2本目の「Beautiful Dreamer」の主人公、花織の東京出身の恵まれた立場にいる同僚との間に埋めようのない差を感じながらもSNSでは必死で虚勢を張ってお目当ての男性を落とす為には理想の彼女を貫き通そうとする意地はあざとくはあっても「見上げた根性」と唸らされるものがあるし、4本目「Position Talk」の朱里が見せるゴリゴリの男性不信を隠そうともしない態度は「女性作家がここまで男性が嫌がる女性像を正面から描いちゃうのか……」と少し怯みさえした。

ままならない世界の中でままならない自分自身を抱えて、それでもなお自分の信じる道を突き進む女性の姿は強烈であるし、読者によっては強烈な拒絶感すら覚えるかもしれないが、これぐらい劇薬を容赦なくぶち込んでくるから作家として確固たる地位を築くに至ったのだよな、と思わされた次第。

……が、問題はここからだ。女性キャラがかくのごとく奔放かつ強烈な個性を放っている一方で、というかこの強烈な個性と比較されるから男性キャラがひどく類型的に感じる。もっと明確に言えば「この作者の男性のイメージって『性欲の欠片も無さそうな完全草食系』か『下半身に理性の無い島耕作の出来損ない』の二択しか無いの?」というひどい薄っぺらさを感じさせられた。

いや、割と女性作家さん全体にその傾向はうっすらとあるんだけども、それにしても男性キャラの造形がペラい。「C'est la vie 」の主人公が不倫という形で付き合っているしんちゃんにしても「小鳥たち」の元旦那にしても、女性主人公の強かさを強調するためとはいえ、ここまで典型的ダメ男として描く必要があったのかなあ、と。見境なしに女性に手を出すことを是とする訳じゃないが、これじゃ単なる島耕作の出来損ないじゃん、と。

それじゃ出てくる男が全部その手のタイプなのかと言えば女性に対して紳士的な男性も出てくるには出てくる。が、これがまた別の問題を抱えている訳で……「小鳥たち」の越智くんの主人公に対して一定の距離を保ち続ける姿勢はメンタルの状況を考えて「あり得なくは無いか?」と納得する事もできるが、「Position Talk」の律に至っては「さすがにこりゃねーよ」と言わざるを得なかった。

婚約して結婚に向けた詰めの段階になって強烈な男性不信を振りかざし、同時に男性社会と戦わない女性も敵視する朱里が抱える「嫌な男性一般」を押し付けられ、言うなればサンドバッグ扱いにされて見るも無残なフルボッコにされた挙句に「婚約解消の慰謝料は言われるままに払うよ」って……さすがにこれは女性に都合の良すぎる人物造形に過ぎないかと顔を顰める羽目になった。多分これを読んだら男性一般は「私ら男性ってここまで耐えなきゃならんの?」と良い気持ちはしないんじゃないのかなあ?

要するに男性のイメージが女性の奔放さ・強かさを強調するために物凄く類型的というかテンプレート感バリバリになっちゃってるのよ、この作品。女性主人公の描く人生の個性のために男性キャラの造形がひどく歪な事になっている……うーん……これはかなり読者を選んじゃう感が。男尊女卑が社会に根強いとはいえ、「完全草食系orなんちゃって島耕作」ではなあ……もう少し男性キャラの造形にも気を配れなかったものかと些か引っ掛かりを覚えながら読み終えた次第。
多類婚姻譚 Amazon書評・レビュー: 多類婚姻譚より
4065429838
No.3
(3pt)

男性像が極端では?

凪良作品はいつも面白い。
だが、今回の作品は少し女性に思いが偏りすぎている気もする。
私は男性の立場だが読後モヤモヤが残った。
まあ、これが実際の女性からみた男性像なのかもしれないが、、、
多類婚姻譚 Amazon書評・レビュー: 多類婚姻譚より
4065429838
No.2
(3pt)

うわあ、またか

第一作の[樹]という名前を見たとたんに、予想はついた。かおる、でも、ひろみ、でも同じだけど。もういいんじゃないか、こんなの。何十年も前に、ナンシー関が[遠くのオカマは好かれる]と書いた。この一行のインパクトを超える小説を、私は知らない。
多類婚姻譚 Amazon書評・レビュー: 多類婚姻譚より
4065429838
No.1
(3pt)

浮気の話を多種多様に描いている

凪良ゆう先生のファンです。
文体は相変わらず美しく読みやすく登場人物の生きづらさが良く描けておりすべて微妙に話がつながっているのもおもしろい。
しかし
5篇中最初のレズビアンカップル以外すべて不倫、浮気の話はどうなのかな。しかもほぼ男が浮気している。
そういえば汝、星のごとくでも星を編むでも男が浮気や不倫して関係が破綻する男女関係の話が多かったけれどそれにしたって多すぎる。
多類婚姻譚 Amazon書評・レビュー: 多類婚姻譚より
4065429838