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ダーク・ジェントリー全体論的探偵事務所



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【この小説が収録されている参考書籍】
ダーク・ジェントリー全体論的探偵事務所 (河出文庫 ア 4-6)

ダーク・ジェントリー全体論的探偵事務所の評価: 4.20/5点 レビュー 5件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.20pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全3件 1~3 1/1ページ
No.3:
(5pt)

翻訳してくれてありがとう!

「銀河ヒッチハイクガイド」からの大ファンですが、とはいえ氏の小説自体が「銀河ヒッチハイクガイド」シリーズしか
日本では出版されていなかったし、さらに氏は早世されてしまったため、もう読むことが出来ないのだろうなと思っていました。ああそれなのに!英国ロマン派詩人コールリッジの詩を下敷きにですって! ダーク・ジェントリーってどうしてその名前?ダーク・レディとなにか関わりがあるの?全体論的にってアダムスが超好きそう!おまけにドクター・フーの第一話とも云々・・・・ ちょっと興奮しながら一気に読み終えたので再読します!
ダーク・ジェントリー全体論的探偵事務所 (河出文庫 ア 4-6)Amazon書評・レビュー:ダーク・ジェントリー全体論的探偵事務所 (河出文庫 ア 4-6)より
4309464564
No.2:
(5pt)

小説としてなら「銀河ヒッチハイク・ガイド」よりこちらが好み。続刊期待のシリーズ

「全体論的」探偵事務所というよくわからないタイトル...でも近年日本でも「ホリスティック・セラピー」などという看板を掲げたマッサージだか民間療法だかの施設は見かけます。これは英語のニュアンスでも同じように胡散臭いイメージなんだろうと考えていいのか...まあ、少なくともそう考えたほうがすんなり内容に入り込めることは確かです。

「銀河ヒッチハイク・ガイド」シリーズの著者として名高い作家ですが、私としては銀河ヒッチハイク・ガイドを読んだ時に、本来のラジオドラマとして知ったほうが面白かったかもしれない、と思ったものです。イギリスらしいアナーキックでニヒリスティックなユーモアが、文字を追いかけると理屈っぽさが出てしまうような気がして。

本書もユーモアの質としては同様なのですが、文章として読む作品としては、個人的にはこちらのほうが好みにあっていました。

分類すると一応(笑)ミステリであるわけですが、ミステリとしての伏線や手がかりは、LEDを内蔵しているかというくらい非常に目立つように配置されています。ただ、それがどこへ向かう伏線で、何の手がかりなのかが一向に見えてこないのです。
この作家を知らなければ、そもそも手がかりではなかったのではと思うところですが、ダグラス・アダムスという人がきちんと回収するタイプの作家だということは「銀河ヒッチハイク・ガイド」シリーズの読者ならば承知のはずのことではあります。

で、実際に伏線や手がかりが回収されると、いや、上手い!一見こじつけなようでいて、実に筋が通っている(「全体論的」な筋の通し方ではあるけれど)。アナーキーさもニヒリズムも全部ひっくるめて、面白く、しかも手際が良い。誰にでも勧められる作品ではないけれど、「銀河ヒッチハイク・ガイド」よりこちらが好きという人もきっと多いと思います。

物故してしまった作家にこんなことを要望しても無意味ですが、これをシリーズにして欲しかったなぁ。「ダーク・ジェントリー」という名が本名でない点からも、複数の名を使い分けて活躍するシリーズ・キャラクターを作家自身も想定していたのではないかと想像できるのですが...
--と書いてから河出書房のサイトで確認したら、なんだ、やっぱりシリーズなんじゃないですか!これは続刊が楽しみです。
ダーク・ジェントリー全体論的探偵事務所 (河出文庫 ア 4-6)Amazon書評・レビュー:ダーク・ジェントリー全体論的探偵事務所 (河出文庫 ア 4-6)より
4309464564
No.1:
(5pt)

笑いとSF、アダムスはやっぱりアダムスでした

あのSFコメディの傑作、銀河ヒッチハイク・ガイド・シリーズのアダムスが探偵ミステリも書いていたのかと読んでみれば、これも紛うことなき傑作「SFコメディ・ミステリ」。
最初はいかにも英国風?な皮肉や屁理屈っぽいユーモアにくすくす笑わされながらも、ストーリーはよくわからず関連のないいくつものコメディ・スケッチを読んでいるように感じられますが、
中盤でようやくダーク・ジェントリーが本格的に登場してからは、それぞれのエピソードがつながり始め、終盤には見事にすべてが収束――最初はナンセンスなコメディ部分だと思っていた要素さえすっきり論理的に解明――して、ミステリとしても唸らされます。
全編通して細かい伏線が散りばめられているので、訳者さんのすすめに従って再読してみると、一度目に読み終わった時には忘れていたり、気づかなかったりしたところも見つかり、「なるほど、ここがあそこにつながっていたのか」と二度楽しめました。
続編も引き続き刊行が予定されているとのことなので、楽しみに待ちたいと思います。
ダーク・ジェントリー全体論的探偵事務所 (河出文庫 ア 4-6)Amazon書評・レビュー:ダーク・ジェントリー全体論的探偵事務所 (河出文庫 ア 4-6)より
4309464564

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