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あかりの湖畔
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あかりの湖畔の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.25pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全4件 1~4 1/1ページ
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〇同じ作者の「花嫁」が不思議に印象に残ったので、この作品を手に取った。鄙びた観光地の湖畔に暮らす三姉妹の長女の、自分が母の出奔の原因を作ったという人知れぬ煩悶を、誠実にていねいに描く作品である。 〇ただ、共感しきれないところがある。それは読んでいて何かおかしいと感じることがあるからだ。ひとつは、主人公の灯子が、母の出奔ゆえの苦しみを取り除けばあとに何も残らないような人物であることで、例えば、幼馴じみと、妹の恋人と、東京からやってきたアルバイトの学生の三人に並行して中途半端な好意を抱くようなのだが、そしてそれを内に隠して悶々とするのだが、そんなことってあるのだろうか? 主人公は地味であっても魅力ある存在でないとつまらない。 〇また、そのような主人公の気持ちの小さな揺れを描いていく際に不釣り合いなほど劇的な比喩が使われていること。ひとつひとつの表現は作者独自のもので工夫して書いているなあと感心もするのだが、ちょっと大げさではないかと白けてしまうこともある。全体の3分の2ほど進んだところで母の出奔の秘密が明かされて物語が動き出す(そういえば「花嫁」もそのような構成だった)のだが、そこにたどり着くまでの部分で特にこれが目立つように思う。 〇一言でいえばかなり物足りないのだが、ひょっとすると女性の読者はもっと共感を覚えるのだろうか? | ||||
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ヒロインが鈍すぎ。それわざと?と言いたくなる位に鈍すぎ。これが17歳とかなら理解できる。が、26歳ではどうにも理解がきかない。 基本情報を持ってない妹たちが気付かないのはこれまたた分かるけど、ピンとくるでしょw普通。 趣味みたいな生活してて後ろめたさを感じないのも羨ましい。何読んでても、「生活費どうしてるんだ?」って部分が気になるタチでして。 この場合の「いつまでも変わらない生活」ってのは「自分の喰いぶち自分で稼がなくてもいい生活」かよ?と思ってしまった。「自分の故郷は捨てられない。他の場所を夢見た事もあるけれど、私はここにいなくては」みたいな「背負わされ感」なら共感もできるけど、そういうのとは真逆な感じ。楽に胡坐かいてる印象で好感持てず。「父の仕返し」責める部分で幼稚さが腹立たしさに変換された。いい大人になってたらそれこそ分かるだろうよ…で、「言いたくても、それは言っちゃならない」で、口閉じるよね。…大人なら。 | ||||
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「私たちはきょうだけの夫婦なんです」 ごく最初の方に出てきて、その後一度も触れられないこのひとことがなければ ほとんど印象に残らなかったかもしれない作品です。この台詞だけがいつまでも 気になって想像をたくましくさせます。 携帯電話が出てきますから、現代が舞台のようですが30年前、いや40年前だと いわれてもなんの違和感もない設定と筋書きです。東京に行きたい人物と東京から 来た人物、そして地元にとらわれて生きる人物のからみというステレオタイプがますます よくいえば普遍的、悪くいえばなんの新しさもない、むしろ地方在住の人間から見れば 昭和30年代からすでに辟易としていた新味のない価値観で、いらっときます。 ただ、読んでいてつまらないかというとそんなこともありません。片田舎の観光地に 嫁いできた都会でなければ生きていけない女性とその浮気によって父と3人姉妹が 残されて実際以上に思わせぶりに暮らしているものの、結局物語冒頭で提示された以上の 展開はなく、なし崩しに収束するというお話です。語られていないところに秘密が ひそんでいるというところもうまくひっぱって実は・・・という真実が語られるのも 期待通りです。そこそこうまくできたテレビドラマの脚本、みたいな感じかな。 | ||||
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とても始まりは静かで、でも主人公の心の中には葛藤があり、周りの暖かな人々に助けられながら、自分の過去のあやまち(と本人は感じている)から救われていく物語。終わり方がちょっと唐突だが、小説!という感じの読み応えがあった。ものすごい事件があるわけでなく、風景の描写も多く、退屈に思う方も、途中で投げ出してしまう方もいるかもしれないが、私には心に響く文章があちらこちらにあり、自分の現状に照らし合わせることができ、とても良い作品でした。 | ||||
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