雪明かり

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評判

雪明かりの評価:

4.86/5点 レビュー 22件。 A ランク

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平均点4.86pt

Amazonレビュー一覧

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全22件 21〜22 2/2ページ
No.2
(5pt)

人が人のしあわせを願っている

再読である。しかしこみあげてくる想いはいつも切なく、愛しく、優しく、哀しい。市井ものと武家ものが交互に出てくる短編集。山田洋次監督の映画の原作となった表題作についてはどなたかに譲るとして、今回は2編の市井ものについて述べたい。
「恐喝」竹二郎はあの後、死んだのだろうか。なんとか生き永らえたのだろうか。ひとつ分かるのは、竹二郎が体を張った理由(わけ)は、決してあの心優しいおその嬢のためではなく、寺の後妻に行くと言う二つ上の従姉のためであったのだ。「あんなのと早く手を切らないといけないよ」姉とも愛しいともいえる人のなんでも無い一言が、男に一生一代の行動をとらせるきっかけになる事も、たしかにあるだろう。
「暁のひかり」目の前に、映画のように、早朝の河岸の景色が広がるような一編だった。少しづつ暁の光に包まれていく景色の中で、すさんでいた心は少しづつほぐれていく。市蔵だけではない。読者である私もそうだった。だからその後の市蔵を包む「寂寥」も、我が身の事のように思う。
この短編集、全編に渡り「人が人のしあわせを願っている」。願うのほうの人は決してしあわせではないというのに。
新装版 雪明かり (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 新装版 雪明かり (講談社文庫)より
4062755653
No.1
(5pt)

哀しみと悦びと

私は藤沢周平の小説が大好きで、つい最近無性に読みたくなり、いくつもの短編やシリーズものを読み漁りました。その中でもこの短編集は心に残る話が多かったと思います。
自分の中で最も心に強く残ったのは暁の光という話でした。
サイコロ振りに成り下がった男が、ある日道端で足の悪い女の子が一生懸命に歩く練習する姿を見て、かつて自分が持った堅気の暮らしに対して眩しい憧れの気持ちを持つが、人生は彼を今いるところよりも更に深い闇へと追いやっていく。
人生の哀しさと悦びの両方が心の隙間を通り過ぎていくような物語の集まりだと思います。
新装版 雪明かり (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 新装版 雪明かり (講談社文庫)より
4062755653