アッシャー家の弔鐘
評判
アッシャー家の弔鐘の評価:
4.33/5点 レビュー 3件。 - ランク
Amazonレビュー一覧
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全3件 1〜3 1/1ページ
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アッシャー家の弔鐘の評価:
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この翻訳が出る前に、パンブックの英版ペーパーバックで読んだ。
ペーパーバックは英国版の方が読みやすい、背を割ったり
本を壊さずに、普通に日本の文庫本感覚で読めるから。
通勤電車の行き返りにちびりちびり、ひと月少々、二か月は
かからなかったと思う。ぶちゃむくれで面白かった。そもそも
マキャモンの名前を知ったのは、ポオの『アッシャー家の崩壊』の続編を、
長篇ホラーで書いた奴がいる、そういう短信ニュースを読んだからで、
でもすぐに英文単行本を取り寄せた、とか、そういうことにはならずに、
「アメリカにも変わった作家がいるんだな」くらいに微笑ましく思っただけで
忘れかけていたところ、ふと洋書屋に行ったらペーパーバックが並んでいて、
「おお、これがそうか!」などと独り騒ぎで読み始めたのでした。
マキャモンのことなんか何も知らずに、ただ『アッシャー家』の
その後を描くような奇妙奇態な奴、くらいで手を付けたので、
前半はまだしも、後半に至ってキングの『シャイニング』にそっくり、
露骨な換骨奪胎場面が出てきたりしたのにはびっくり仰天、こんなんアリか?
――こんなことやっていいのかよ? アマチュア同人誌じゃないのによ、
こんなベタベタなことして、でもズル剥けに面白いんだけどよ、参ったなあ、
こういうことする作家さんなのか? 悪く言えば盗作じゃねーか? それとも、
これはこれで認知されてる手法なのか?(でもよく考えてみたら、キングが
あの展開の発案者、完全オリジナルとも言えないからなぁ)――あれやこれやで、
結構、ショックと言うか、グルグルしてしまったのでした。読んでいて酔っぱらった
というか。まあ、結局、面白く読んでしまったんです。やられた、というか。
最後のゴーン、ゴーンとかもう最高で。アッシャー家が巨大兵器産業??
これのことかい! もう(笑)うれしくって。
その後、別のものもいろいろ読んで、専門家さんたちの解説なんぞも読むと、
マキャモンさん、最初からキングの本歌取りみたいなことをやってたらしいですね。
いまだに翻訳されない長編第一作『BAAL』(軍神バアル)なんか、まるで
『キャリー』みたいなところがあるしね。まあそれにしても、あの『シャイニング』もどき、
どんな気分で書いてたんだよぉ!ってな疑問は残りますがね。
というわけで、本人はとうの昔から封印してしまったらしいですが、
いまからでも『BAAL』、訳出してほしいなあ。『少年時代』や『遥か南へ』が
悪いとは言わないし、「脱ホラー作家宣言」だって、本人がそうしたかったんだから
仕方がないけど、やっぱ『スティンガー』『奴らは渇いている』そしてこの『アッシャー家』の
ラインあたりが、この人の本領じゃないのかなぁ。転身するにしても、早すぎるでしょ。
ねえ、マキャモンさん!