アッシャー家の弔鐘



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    初公開日(参考)1991年07月
    分類

    長編小説

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    アッシャー家の弔鐘 (上) (扶桑社ミステリー)

    1991年07月01日 アッシャー家の弔鐘 (上) (扶桑社ミステリー)

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    No.3:
    (5pt)

    マキャモンの最高傑作。これしかない、この馬鹿々々しさと圧倒的な書きっぷり。

    最初に読んだマキャモン。自慢じゃないが、
    この翻訳が出る前に、パンブックの英版ペーパーバックで読んだ。
    ペーパーバックは英国版の方が読みやすい、背を割ったり
    本を壊さずに、普通に日本の文庫本感覚で読めるから。
    通勤電車の行き返りにちびりちびり、ひと月少々、二か月は
    かからなかったと思う。ぶちゃむくれで面白かった。そもそも
    マキャモンの名前を知ったのは、ポオの『アッシャー家の崩壊』の続編を、
    長篇ホラーで書いた奴がいる、そういう短信ニュースを読んだからで、
    でもすぐに英文単行本を取り寄せた、とか、そういうことにはならずに、
    「アメリカにも変わった作家がいるんだな」くらいに微笑ましく思っただけで
    忘れかけていたところ、ふと洋書屋に行ったらペーパーバックが並んでいて、
    「おお、これがそうか!」などと独り騒ぎで読み始めたのでした。

    マキャモンのことなんか何も知らずに、ただ『アッシャー家』の
    その後を描くような奇妙奇態な奴、くらいで手を付けたので、
    前半はまだしも、後半に至ってキングの『シャイニング』にそっくり、
    露骨な換骨奪胎場面が出てきたりしたのにはびっくり仰天、こんなんアリか?
    ――こんなことやっていいのかよ? アマチュア同人誌じゃないのによ、
    こんなベタベタなことして、でもズル剥けに面白いんだけどよ、参ったなあ、
    こういうことする作家さんなのか? 悪く言えば盗作じゃねーか? それとも、
    これはこれで認知されてる手法なのか?(でもよく考えてみたら、キングが
    あの展開の発案者、完全オリジナルとも言えないからなぁ)――あれやこれやで、
    結構、ショックと言うか、グルグルしてしまったのでした。読んでいて酔っぱらった
    というか。まあ、結局、面白く読んでしまったんです。やられた、というか。
    最後のゴーン、ゴーンとかもう最高で。アッシャー家が巨大兵器産業??
    これのことかい! もう(笑)うれしくって。

    その後、別のものもいろいろ読んで、専門家さんたちの解説なんぞも読むと、
    マキャモンさん、最初からキングの本歌取りみたいなことをやってたらしいですね。
    いまだに翻訳されない長編第一作『BAAL』(軍神バアル)なんか、まるで
    『キャリー』みたいなところがあるしね。まあそれにしても、あの『シャイニング』もどき、
    どんな気分で書いてたんだよぉ!ってな疑問は残りますがね。

    というわけで、本人はとうの昔から封印してしまったらしいですが、
    いまからでも『BAAL』、訳出してほしいなあ。『少年時代』や『遥か南へ』が
    悪いとは言わないし、「脱ホラー作家宣言」だって、本人がそうしたかったんだから
    仕方がないけど、やっぱ『スティンガー』『奴らは渇いている』そしてこの『アッシャー家』の
    ラインあたりが、この人の本領じゃないのかなぁ。転身するにしても、早すぎるでしょ。
    ねえ、マキャモンさん!
    アッシャー家の弔鐘 (上) (扶桑社ミステリー)Amazon書評・レビュー:アッシャー家の弔鐘 (上) (扶桑社ミステリー)より
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    No.2:
    (4pt)

    ポーの本歌取りに挑んだモダンホラー(死語)の力作

    アッシャー一族の末裔が軍需産業で富を築きその末裔の主人公が父親の危篤で帰郷し・・・というお話。
    まず、ポーがネタにしたアッシャー家が実在したという設定が面白いと思いました。その末裔が軍事産業で躍進し、ある地方を支配しているという基本設定が抜群に興味深く読めました。

    ここから最後の方に触れるので未読の方は読まないでください。

    その軍需産業の究極の兵器が、ポーが「アッシャー家の崩壊」で使った巨大な振子に準えたという最後の方のネタの使い方が、やはりこの著者の類い稀な想像力を端的に示している様に思えました。さすが、90年代にモダンホラー最終兵器と言われただけはあると思いました。
    このマキャモンという人はミステリ、ホラー、ファンタジーで優れた小説を創作していて、巧い作家は何を書いても巧いという評言がぴったりくる才人であるなぁと思いました。
    本書はこの人のカタログではまぁまぁではあると思いますが、それでも読んで損のない娯楽小説だと感じました。
    ポーの本歌取りに挑んだモダンホラー(死語)の力作。機会があったら是非。
    アッシャー家の弔鐘 (上) (扶桑社ミステリー)Amazon書評・レビュー:アッシャー家の弔鐘 (上) (扶桑社ミステリー)より
    4594007716
    No.1:
    (4pt)

    マキャモんのアッシャー家

    「少年時代」「マイン」「魔女は夜ささやく」など、いわゆる脱ホラーのマキャモンが好きだ。
    これは、マキャモンにしてはめずらしいゴシックホラーであり、アッシャー家のサーガである。読み応え充分。

    おちぶれ、酒場で飲んだくれるポーの前に、ロデリックの弟・ハドソン・アッシャーが現れる。一族を恥辱に陥れた作家の顔を、人目見たかったから。
    そして、次の章では現代に飛び、アッシャー家の末裔であるリックス・アッシャーが登場する。リックスはあまり成功したとはいえないホラー作家で、アッシャー家の持てあまし者。兵器を売り、巨万の富を築いたアッシャー家を離れていたが、父ウオーレン重篤の知らせに、忌まわしいアッシャーランドへ帰ろうとしている。

    妻に自殺され、創作に行き詰まっているリックスは、これを機にアッシャー家の歴史を書こうと思いたち、古い日記や手紙類を調べ始める。ところが数年前から、同じ企てに既に着手している元記者がいることを知り、どうやら謎の情報提供者もいるらしいと気づく。

    幸福な結婚生活であったのに、妻はなぜ自死したのか?100年以上にもわたって、付近の子ども達が行方不明になっているのはなぜか?
    子どもをさらうというパンプキン・マンは実在するのか?
    さらに、攻撃的な兄ブーン、美貌の妹キャット、そしてリックス。この3人の中の誰が百億ドルといわれる「死の商人」の家業を継ぐのか?
    さらに、さらに、アッシャー家の者を悩まし、「無音室」にこもらざるを得なくさせる「アッシャー病」とは?

    あとがきに「ポーへのオマージュでもある」と述べられているが、マキャモンは実に独創的なアッシャー家のサーガを紡ぎ出す。時には老執事の思い出話として、時には古い日記の中へ入り込み、曾曾祖父、曾曾祖母その人に生き生きと語らせる。

    ーーと、謎が満載のまま、マキャモン的に突っ走っていくのだが・・・
    山の王、山に住むニュー少年、執事の甥と、超能力を持つ人物が多すぎる。そのため、最後に明かされる真の悪の魔術師がいささかネタバレになり、意外性に欠けるのが残念。

    それでも、最後までぐいぐい引っ張って読ませるし、ラストがハッピーエンドなのも、また良い。
    マキャモンといえばSFホラー、異星人の侵略でしょと思っているかたに、ぜひ一読をお勧めする。
    アッシャー家の弔鐘 (上) (扶桑社ミステリー)Amazon書評・レビュー:アッシャー家の弔鐘 (上) (扶桑社ミステリー)より
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