厭世フレーバー

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評判

厭世フレーバーの評価:

4.06/5点 レビュー 16件。 B ランク

Amazon書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点4.06pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全32件 1〜20 1/2ページ
No.32
(3pt)

日本の姿を描きました?

解説の角田光代さんがおっしゃっています。
「この小説は、この家族を語ることで、日本を語ろうとしているんだ。」と。
 私は残念ながら、そこまで感じなかったなあ。

 高評価のレビューを見て、読ませていただきました。

 まあ、比較的良くある設定。父親の失踪とか、突然の死。それまで気がつかなかった
家族の姿。それが突然明らかになっていく。家政婦の舞台みたいですね。
 リュウさんの話のオチまでは、結構期待したのです。
 さてこれから、って感じだったのですが。
 そこからのひねりがこう来たか。と言う感じで、かなりがっかり。
 73歳の新造さんの章が全てでした。

 本当の認知症の方に接したことが無いんでしょうね。だから、現実感があまりにない。
73歳の方が、一体どんなことを考えて、どんな風に生きていたか。残念ながら、その
実態が把握されていない。

 作者にとって、新造さんの事件って結構衝撃的なのかもしれませんが、その当時は、
よくある話ですよ。特に珍しくもありません。もっと酷い話は、八つ墓村みたく、
結構あるので、ちょっと取材されるといいかと思います。

 まあ、期待を込めて45点。ちょっとお勉強をされてくれるといいかな。
 太陽がイッパイいっぱいに期待します。
厭世フレーバー (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 厭世フレーバー (文春文庫)より
4167719029
No.31
(3pt)

日本の姿を描きました?

解説の角田光代さんがおっしゃっています。
「この小説は、この家族を語ることで、日本を語ろうとしているんだ。」と。
 私は残念ながら、そこまで感じなかったなあ。

 高評価のレビューを見て、読ませていただきました。

 まあ、比較的良くある設定。父親の失踪とか、突然の死。それまで気がつかなかった
家族の姿。それが突然明らかになっていく。家政婦の舞台みたいですね。
 リュウさんの話のオチまでは、結構期待したのです。
 さてこれから、って感じだったのですが。
 そこからのひねりがこう来たか。と言う感じで、かなりがっかり。
 73歳の新造さんの章が全てでした。

 本当の認知症の方に接したことが無いんでしょうね。だから、現実感があまりにない。
73歳の方が、一体どんなことを考えて、どんな風に生きていたか。残念ながら、その
実態が把握されていない。

 作者にとって、新造さんの事件って結構衝撃的なのかもしれませんが、その当時は、
よくある話ですよ。特に珍しくもありません。もっと酷い話は、八つ墓村みたく、
結構あるので、ちょっと取材されるといいかと思います。

 まあ、期待を込めて45点。ちょっとお勉強をされてくれるといいかな。
 太陽がイッパイいっぱいに期待します。
厭世フレーバー Amazon書評・レビュー: 厭世フレーバーより
4163242007
No.30
(4pt)

ドラマ性は少ないかもしれない

作者の『イレギュラー』を読んでよかったので、読んでみたが、比べると少し落ちるかなといった感じがする。
 
 本作は、父親が疾走してしまった5人の家族の、それぞれの視点で描かれた5篇の話で構成されている。
 
 このような話だと、家族が不満をぶつけあって、何かを見出し、絆を深めていくものが多いが、この『厭世フレーバー』ではそのようなことが一切ない。
 それぞれが疾走した父や他の家族、周りの人間や社会に対する不満を持っていることは同じだが、それを他人にぶつけるでもなく、自分の中で答えを出し、それで一遍は終わってしまう。

 自分は物語にはそれほどドラマ性を期待しないほうだけど、読んでいて「少し盛り上がりに欠けるかな」と思ってしまった。
 しかし、よくよく考えると日常にそうゴロゴロとドラマが落ちているわけでもなく、まぁ「これはこれでアリなのかな」と思い返した。

 物語にドラマ性を多く求める人には、たぶんつまらないだろうからお勧めしない。
 だが、物語に「教え」を求める人が読めばきっと気付くことも多いと思うので、そのような人には是非読んでほしい。
厭世フレーバー (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 厭世フレーバー (文春文庫)より
4167719029
No.29
(4pt)

ドラマ性は少ないかもしれない

作者の『イレギュラー』を読んでよかったので、読んでみたが、比べると少し落ちるかなといった感じがする。
 
 本作は、父親が疾走してしまった5人の家族の、それぞれの視点で描かれた5篇の話で構成されている。
 
 このような話だと、家族が不満をぶつけあって、何かを見出し、絆を深めていくものが多いが、この『厭世フレーバー』ではそのようなことが一切ない。
 それぞれが疾走した父や他の家族、周りの人間や社会に対する不満を持っていることは同じだが、それを他人にぶつけるでもなく、自分の中で答えを出し、それで一遍は終わってしまう。

 自分は物語にはそれほどドラマ性を期待しないほうだけど、読んでいて「少し盛り上がりに欠けるかな」と思ってしまった。
 しかし、よくよく考えると日常にそうゴロゴロとドラマが落ちているわけでもなく、まぁ「これはこれでアリなのかな」と思い返した。

 物語にドラマ性を多く求める人には、たぶんつまらないだろうからお勧めしない。
 だが、物語に「教え」を求める人が読めばきっと気付くことも多いと思うので、そのような人には是非読んでほしい。
厭世フレーバー Amazon書評・レビュー: 厭世フレーバーより
4163242007
No.28
(4pt)

家族をつなぐ希望の輪

ちぐはぐな家族の成長を、章ごとに語り手を決めて年齢順に構成していく家族小説なのですが、一見バラバラに見えていた家族の間に、最後の最後で一つの「輪」がぼんやり浮かび上がるのがいいです。

最初の語り手、14歳の中学生「ケイ」が、最後の語り手、73歳の祖父「新造」の物語の最後に登場し、そこに物語全体をつなぐ希望の「輪」ができる、というか。

一番下っ端で、一番人生経験のないはずの「ケイ」の未熟なひたむきさが、戦争を生き抜き、波乱に満ちた人生を歩んだ「新造」の厭世観の中に、小さいけれど前向きな灯をともします。最後、「手綱なんて関係ない」と走り出すケイの姿で終わるのが、この物語の希望なのでしょう。

なかなかいい小説です。
厭世フレーバー (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 厭世フレーバー (文春文庫)より
4167719029
No.27
(4pt)

家族をつなぐ希望の輪

ちぐはぐな家族の成長を、章ごとに語り手を決めて年齢順に構成していく家族小説なのですが、一見バラバラに見えていた家族の間に、最後の最後で一つの「輪」がぼんやり浮かび上がるのがいいです。

最初の語り手、14歳の中学生「ケイ」が、最後の語り手、73歳の祖父「新造」の物語の最後に登場し、そこに物語全体をつなぐ希望の「輪」ができる、というか。

一番下っ端で、一番人生経験のないはずの「ケイ」の未熟なひたむきさが、戦争を生き抜き、波乱に満ちた人生を歩んだ「新造」の厭世観の中に、小さいけれど前向きな灯をともします。最後、「手綱なんて関係ない」と走り出すケイの姿で終わるのが、この物語の希望なのでしょう。

なかなかいい小説です。
厭世フレーバー Amazon書評・レビュー: 厭世フレーバーより
4163242007
No.26
(4pt)

父親失踪後の家族それぞれの様子

父親失踪後の家族それぞれの様子を描いています。「14歳(次男)」「17歳(長女)」「27歳(長男)」「42歳(妻)」「73歳(祖父)」の5章です。5章ありますが、それぞれにつながりがあります。14歳(次男)は、陸上部をやめて、新聞配達をする。17歳(長女)は、おでん屋でアルバイトに励む。27歳(長男)は、失業しているが何とか家族に金を入れようと苦心する。42歳(妻)は、酒びたりになって、一切の家事を放棄する。73歳(祖父)は、ますますボケがひどくなる。

父親のことは、特に「42歳」の章にかかれています。とにかく変わった人だなという印象があります。

一見するとそれぞれにがんばっているんだけど、バラバラなため、なかなか相手に認めてもらえない。結局、父親は帰ってこないし、どこにいるのかわからないのであるが、あることで家族が団結するのである。最後はハッピーエンドで終わるのがいいかな。全体的にはあまり悲壮感なく読めるかなと思う。
厭世フレーバー (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 厭世フレーバー (文春文庫)より
4167719029
No.25
(4pt)

父親失踪後の家族それぞれの様子

父親失踪後の家族それぞれの様子を描いています。「14歳(次男)」「17歳(長女)」「27歳(長男)」「42歳(妻)」「73歳(祖父)」の5章です。5章ありますが、それぞれにつながりがあります。14歳(次男)は、陸上部をやめて、新聞配達をする。17歳(長女)は、おでん屋でアルバイトに励む。27歳(長男)は、失業しているが何とか家族に金を入れようと苦心する。42歳(妻)は、酒びたりになって、一切の家事を放棄する。73歳(祖父)は、ますますボケがひどくなる。

父親のことは、特に「42歳」の章にかかれています。とにかく変わった人だなという印象があります。

一見するとそれぞれにがんばっているんだけど、バラバラなため、なかなか相手に認めてもらえない。結局、父親は帰ってこないし、どこにいるのかわからないのであるが、あることで家族が団結するのである。最後はハッピーエンドで終わるのがいいかな。全体的にはあまり悲壮感なく読めるかなと思う。
厭世フレーバー Amazon書評・レビュー: 厭世フレーバーより
4163242007
No.24
(4pt)

面白い展開の中に見る家族の意味!

父親が会社をリストラされ失踪。残された家族の再生の物語。章ごとに語り手が変わり,物語も年齢相応に深くなっていきます。長男の章の後半あたりから,家族の秘密が徐々に明らかに。

回想でしか出てこない父親のキャラ設定が,ぶっ飛んでて面白い。「世界を救う」という彼の目標が,どういう形で実現したのか。その内容が個人的にはツボでした。「人生を賭ける」という言葉を安易に使ってはいけないな,と思わされます。

父親のリストラをトリガーにして「時代に負けず,前を向こう」というメッセージを込めているところが,この作者らしいと感じます。
厭世フレーバー (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 厭世フレーバー (文春文庫)より
4167719029
No.23
(4pt)

面白い展開の中に見る家族の意味!

父親が会社をリストラされ失踪。残された家族の再生の物語。章ごとに語り手が変わり,物語も年齢相応に深くなっていきます。長男の章の後半あたりから,家族の秘密が徐々に明らかに。

回想でしか出てこない父親のキャラ設定が,ぶっ飛んでて面白い。「世界を救う」という彼の目標が,どういう形で実現したのか。その内容が個人的にはツボでした。「人生を賭ける」という言葉を安易に使ってはいけないな,と思わされます。

父親のリストラをトリガーにして「時代に負けず,前を向こう」というメッセージを込めているところが,この作者らしいと感じます。
厭世フレーバー Amazon書評・レビュー: 厭世フレーバーより
4163242007
No.22
(4pt)

家族それぞれの想い

リストラされた父が失踪 14歳の次男は陸上部を辞め、新聞配達を始める 17歳の長女は優等生を辞め、深夜までバイト 27歳の長男は実家に戻り、家族に内緒で肉体労働 42歳の母は家事を放棄し、酒浸り 72歳の祖父はボケが進行し、何度も食事を求める 1章ごとにそれぞれの秘めた想いや過去が明らかにされていき・・・

現状だけを見て、嘆いていても仕方がないのです。過去があって、現在があり、未来へ繋がるのです。何かのきっかけで、これに気づいたとき、軌道を外れた人生が、修正されるのです。

かなり深刻な状況に思える一家ですが、テンポのよい文章と、アクのないキャラクターのお陰で、楽しく読める小説です。
厭世フレーバー (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 厭世フレーバー (文春文庫)より
4167719029
No.21
(4pt)

家族それぞれの想い

リストラされた父が失踪 14歳の次男は陸上部を辞め、新聞配達を始める 17歳の長女は優等生を辞め、深夜までバイト 27歳の長男は実家に戻り、家族に内緒で肉体労働 42歳の母は家事を放棄し、酒浸り 72歳の祖父はボケが進行し、何度も食事を求める 1章ごとにそれぞれの秘めた想いや過去が明らかにされていき・・・

現状だけを見て、嘆いていても仕方がないのです。過去があって、現在があり、未来へ繋がるのです。何かのきっかけで、これに気づいたとき、軌道を外れた人生が、修正されるのです。

かなり深刻な状況に思える一家ですが、テンポのよい文章と、アクのないキャラクターのお陰で、楽しく読める小説です。
厭世フレーバー Amazon書評・レビュー: 厭世フレーバーより
4163242007
No.20
(4pt)

家族一人一人しっかり考えて生きてるんだ

人の褌でレビューですが、以下のPod Catsingで聞けます。
[...]

ある日突然父親が蒸発。
家族一人一人の一人称で各章が語られていく作風は斬新。
厭世フレーバー (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 厭世フレーバー (文春文庫)より
4167719029
No.19
(4pt)

家族一人一人しっかり考えて生きてるんだ

人の褌でレビューですが、以下のPod Catsingで聞けます。
[...]

ある日突然父親が蒸発。
家族一人一人の一人称で各章が語られていく作風は斬新。
厭世フレーバー Amazon書評・レビュー: 厭世フレーバーより
4163242007
No.18
(5pt)

新作を激しく希望

本書は、家族五人のそれぞれの視点で話が進められてゆく。正直ケイとカナの第一章、二章を読んでる時点では、おもしろいのだが前作ほどではないかなと思っていた。だが転機は第三章のリュウが語り手になったときに訪れた。ここで話は大きくうねる。作者の本領発揮という感じだった。アイドル状態だったのが、いよいよ始動開始という感じだ。第一章で棚上げだった事柄もここで思わぬ方向から解明され、章の終わりではささやかで笑ってしまうサプライズもおきる。続く第四章の薫のパートでは、失踪した父親との馴れ初めが綴られる。ここは笑ってしまった。おおいに笑ってしまった。そしてラスト、ボケ老人の新造がトリを務めるのだが、ここへきて物語は一挙に深く深く心に食い込むことになる。ここで語られる新造の生い立ちがホント読ませる。トーンまでがガラリと変わってしまう。この家族はほんとワケありなのだ。普通じゃない。こんな家族にはそうそうお目にかかれない。ゆっくりと明かされる新事実には、悲劇の匂いが付きまとっている。にも関わらず、やはりこの作者の手にかかればそういう物語も一転して暗さの欠片もない明るい世界になってしまうのだ。

本書はハッピーエンドで幕を閉じる。いいね、いいね。これだから好きなんだ。卓越したユーモア、悲しいはずなのに明るい世界、ポジティブな波がどんどん押し寄せてくる。

三羽さん、読み終わった瞬間に次の作品が待ち遠しくなってしまいました。はやく新作書いてください。
厭世フレーバー (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 厭世フレーバー (文春文庫)より
4167719029
No.17
(5pt)

新作を激しく希望

本書は、家族五人のそれぞれの視点で話が進められてゆく。正直ケイとカナの第一章、二章を読んでる時点では、おもしろいのだが前作ほどではないかなと思っていた。だが転機は第三章のリュウが語り手になったときに訪れた。ここで話は大きくうねる。作者の本領発揮という感じだった。アイドル状態だったのが、いよいよ始動開始という感じだ。第一章で棚上げだった事柄もここで思わぬ方向から解明され、章の終わりではささやかで笑ってしまうサプライズもおきる。続く第四章の薫のパートでは、失踪した父親との馴れ初めが綴られる。ここは笑ってしまった。おおいに笑ってしまった。そしてラスト、ボケ老人の新造がトリを務めるのだが、ここへきて物語は一挙に深く深く心に食い込むことになる。ここで語られる新造の生い立ちがホント読ませる。トーンまでがガラリと変わってしまう。この家族はほんとワケありなのだ。普通じゃない。こんな家族にはそうそうお目にかかれない。ゆっくりと明かされる新事実には、悲劇の匂いが付きまとっている。にも関わらず、やはりこの作者の手にかかればそういう物語も一転して暗さの欠片もない明るい世界になってしまうのだ。

本書はハッピーエンドで幕を閉じる。いいね、いいね。これだから好きなんだ。卓越したユーモア、悲しいはずなのに明るい世界、ポジティブな波がどんどん押し寄せてくる。

三羽さん、読み終わった瞬間に次の作品が待ち遠しくなってしまいました。はやく新作書いてください。
厭世フレーバー Amazon書評・レビュー: 厭世フレーバーより
4163242007
No.16
(4pt)

この感じ分かる

正直第一章は読みにくく感じた。

しかし、ユーモアのセンスが抜群。

作者の視点は、いわゆるひとつの「ニート」にはきついかもしれないけど、まあ励ましだと思えば。

最後の爺さん、いいなあ。
厭世フレーバー (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 厭世フレーバー (文春文庫)より
4167719029
No.15
(4pt)

この感じ分かる

正直第一章は読みにくく感じた。

しかし、ユーモアのセンスが抜群。

作者の視点は、いわゆるひとつの「ニート」にはきついかもしれないけど、まあ励ましだと思えば。

最後の爺さん、いいなあ。
厭世フレーバー Amazon書評・レビュー: 厭世フレーバーより
4163242007
No.14
(4pt)

パワフルの期待の新人

とても力のある文章だった。特に第一章。うざくて、めんどくて、何もしたくない、という投げやりでネガティヴな勢いが、どこかでポジティヴなものに変わる。しかもそれを単純に明るいストーリーに持っていかない粘り強さがいい。そうしたエネルギーをつつむ家族全体の構図、歴史が章を追うごとにだんだん明らかにされていくのだが、ちょっと小さくわかりやすくまとめすぎた感があったのが残念と言えば残念だけど、放り出していないだけ、これからの可能性を感じさせる作家だった。
厭世フレーバー (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 厭世フレーバー (文春文庫)より
4167719029
No.13
(4pt)

パワフルの期待の新人

とても力のある文章だった。特に第一章。うざくて、めんどくて、何もしたくない、という投げやりでネガティヴな勢いが、どこかでポジティヴなものに変わる。しかもそれを単純に明るいストーリーに持っていかない粘り強さがいい。そうしたエネルギーをつつむ家族全体の構図、歴史が章を追うごとにだんだん明らかにされていくのだが、ちょっと小さくわかりやすくまとめすぎた感があったのが残念と言えば残念だけど、放り出していないだけ、これからの可能性を感じさせる作家だった。
厭世フレーバー Amazon書評・レビュー: 厭世フレーバーより
4163242007