名探偵の呪縛

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名探偵の呪縛の評価:

3.59/5点 レビュー 41件。 C ランク

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平均点3.59pt

Amazonレビュー一覧

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全27件 21〜27 2/2ページ
No.7
(4pt)

込められた、東野氏の「本格小説」への思い

『名探偵の掟』同様、「名探偵:天下一」と「大河原警部」が登場するお話です。
ただ、『名探偵の掟』では語り手は大河原警部でしたが、こちらでは名探偵:天下一が主役です。
文庫はこちらが先に出たようですが、作品自体は『名探偵の掟』→『名探偵の呪縛』の順番に出ています。
私も他の方同様、『名探偵の掟』を読んだ後、こちらを読むことをお勧めします。
なぜなら、『名探偵の掟』を読み、天下一のキャラクターをある程度頭の中で作り上げておいた方が理解が速くなる個所がいくつかありましたし、「壁紙家殺人事件」「斜面館殺人事件」という名前を聞いた時、『名探偵の掟』を読んでその内容と解決に至るプロセスを知っていないと、深く楽しめないというのがあるからです。
また、一応、天下一が数々の事件を解決する流れとなっていますが、ここで本当に東野氏が書きたかったのは、東野氏自身の「本格小説」に対する思いであると感じました。
この作品は、特に269ページ以降が読み応えがあります。
特に269〜270ページの天下一の思考は、そのまま東野氏自身の執筆に対する思いであるように思え、こちらにせまってくるものがありました。
東野氏自身、ただ「突拍子もないトリックで読者を驚かせる」だけでなく、推理小説界全体や自分の執筆に関して、深く思いをめぐらしているのだなと、それまで「単なる流行の作家」ととらえていた自分の考え方を、ちょっと反省したくなりました。
名探偵の呪縛 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 名探偵の呪縛 (講談社文庫)より
4062633493
No.6
(4pt)

初心に帰るための一冊

東野作品初心者の私が『名探偵の掟』の次に読んだのがこの作品です。
『名探偵の掟』とは違いコメディー要素はありません。
この作品に笑いを求めてはいけないと思います。
また、本格的なミステリー要素も求めてはいけません。
『名探偵の呪縛』は、作者の「本格推理小説」に対する思いが強く込められた作品になっています。
作者自身の思いが述べられている最後のページでは、胸が熱くなりました。
この作品は「初心に帰るための一冊」といっても良いのではないでしょうか。
読者の方もいろいろと考えさせられる作品です。
名探偵の呪縛 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 名探偵の呪縛 (講談社文庫)より
4062633493
No.5
(5pt)

名探偵の掟の次に読み、数年後に再読しましょう

この作品単体で当たり・ハズレを評価するのは間違いだと思います。
「名探偵の掟」で近年の本格推理への中傷と皮肉、そして本作品でその本格推理への熱い思いを書いているといってもいいのではないでしょうか?
要するに、ミステリーファンといいながら、深く考えずに読み進み「やっぱりこいつが犯人だったか」と、実は当たってもいないくせに言い当てたつもりで読んでる読者に対する失望と叱咤激励が含まれてる気がします。
この本を読む前に一通り東野圭吾作品に限らず色々な本格推理小説を読んでから読むと、東野圭吾の推理小説に対する熱さが伝わってくる作品だと思います。
名探偵の呪縛 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 名探偵の呪縛 (講談社文庫)より
4062633493
No.4
(5pt)

WHO  DONE  IT  ?

〈天下一〉シリーズ2作目。
図書館を訪れた作家の「私」は、いつの間にか
別世界に迷い込み、探偵・天下一になっていた。
しかもそこは、「本格推理」という概念が
存在しない街だという…。
前作『名探偵の掟』は、その愛ゆえに、著者が
「本格推理」のお約束をネタにした
自虐的パロディ集でした。
(その実、「本格推理」初心者にとっては、
 最もわかりやすい入門書でもある、
 という側面も持っていましたが)
本作は、著者の「本格推理」に対する
「信仰告白」ともいえるのではないでしょうか。
やや感傷的ではあるものの、
その思い入れの深さに胸をつかれます。
また、作中で起こる個々の事件とは別の次元で、
本作自体が〈フーダニット〉(=犯人探し)的趣向
となっています。
察しのいい方は、あらすじを読むだけで
わかってしまうかもしれませんが、
誰が「犯人」で、「被害者」とは誰のことなのか、
推理しながら読み進めてみてください。
本書は、「本格推理」という要素を除いても、
〈喪失と再生〉の物語として読むことができ、
一種の教養小説にもなっています。
人は、決して同じ場所にとどまることはできず、
変化していかざるを得ない存在です。
しかし、失っていったものもまた、
紛れもなく〈今の自分〉の一部であるのです。
名探偵の呪縛 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 名探偵の呪縛 (講談社文庫)より
4062633493
No.3
(4pt)

作者の思いが伝わってきますね。

 かの迷作「名探偵の掟」の続編。この本単体で楽しめないことは無いのですが、先に「名探偵の掟」を読んでいる方が楽しめるつくりではあります。 内容的には本格推理をテーマとして、いろいろなトリックを紹介していくようなつくりですが、作者のテーマはまた別のところにあり、終盤近くの数ページは著者である東野さんの本音と思われる思いが綴られています。 これを読むと東野さんは、やっぱり推理小説を愛しているんだなあという感じを受けますね。最後の一行に込められた思いは心に残りました。
名探偵の呪縛 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 名探偵の呪縛 (講談社文庫)より
4062633493
No.2
(4pt)

原点に戻る

東野圭吾の著作を今年から読み始めた。これで10作目。どの作品も面白いのだが(だから読みつづけているのだが)いっこうに推理が当たらない。いいかげん自分の頭のワルさに愛想が尽きた私は原点に戻るためにこの本を選んだ。私の東野圭吾一作目は『名探偵の掟』である。『名探偵』シリーズのいいところは『本格推理』のいろはが学べるところにある。もっとも作者のほうはそんなに心情は気楽ではない。『もうここは僕には合わない世界だ』と最後には決別宣言とでもいうべき言葉を吐くのである。もっとも私達はその後も東野は形こそ工夫はするが、『本格推理』から離れていないことを知っている。彼の迷いはいったいどの辺りにあるのか、この推理はたぶん当たっているとは思うが、ここでは当然ことながら答えを控えさせて貰う。
名探偵の呪縛 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 名探偵の呪縛 (講談社文庫)より
4062633493
No.1
(4pt)

本格推理が存在しない世界

 ミステリー作家の「私」が図書館へ行くといつのまにか違う世界へ迷い込む。そこでは「私」は探偵の天下一なのである。そしてその世界の誕生の鍵をにぎる、記念館をめぐる争いに出会う。そして、様々な怪事件が起こる。それには必ず本格推理の要素が含まれている。 名探偵天下一はそれらの事件を次々と解決していく。そしてついにその世界の誕生の鍵をにぎる禁断の本を見つける。その作者とは……。 『名探偵の掟』(同作者)がおもしろかった人にはおすすめします。連続短編集だった『名探偵の掟』に登場する主人公がでてくるミステリーの中のミステリーです。
名探偵の呪縛 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 名探偵の呪縛 (講談社文庫)より
4062633493