「たのきゅう」「赤ん坊になったおばあさん」「座敷わらし」などの昔話から生まれた6篇の恋愛譚。

私と同じ顔の少女は、いったい誰―?同一人物と見紛うほどよく似た2人の少女、名はいずれも「沙霧」だった。

厳寒の北海道・百人浜。

ある日突然、友人・魔作子を殺害し、それを天誅と言った正子。

歌劇界での成功を夢見る一谷黎。そんな彼の前に突然現れた少女・夕香は女優として稀有な才能を秘めてた。

「手を下さなければ殺人ではない。

迷子になった五歳の孤児・飛鳥は親切な青年に救われる。

崖に聳えるガラスの館。かつてそこで命を落とした少女、千波は再びの生を得て、青年学者の吹原と出会う。

いとこ達が命を落とした冬も過ぎ、春の足音が聞こえ始める頃。

両親を失った後も、愛猫と幼馴染に護られ逞しく生きる星玲子。初恋の思い出と祖父の遺産を巡る策謀が少女を翻弄する。

ごく普通の夏休みだった。津波が起きるまでは…。

父と母、そして四人の姉妹。幸福な家庭の中で、血の繋がらない昭菜だけは教育も与えられず、孤独に育った。

泣き虫の葵と美しい弥生。同じ孤児でありながら、葵は虐げられ、弥生は愛されて育った。

病に倒れたおばをたずね、百人浜の館を訪れた涼子と哲文。時おなじくして、榛家の遺言状を携えた少女が館へ迷い込んだ。

運命の枷につながれた、儚き命たち。不思議な遺伝子を持つために、人里離れた山奥に隔離された美しき双児。

おばの館へ向かう途中、涼子と哲文がたどり着いた古い洋館。そこにはまだ見ぬ恋人を待ち続ける美しい少女・波路がいた。

孤島のハイテク研究所で、少女時代から完全に隔離された生活を送る天才工学博士・真賀田四季。

無人島とはこれまた古風な―とは言い条、お得意ぐるみ慰安旅行としゃれこんだ喫茶店“北斎屋”の一行は、瀬戸内海の真ん中に浮かぶS島へ。

弟・襾鈴の失踪と死の謎を追って地図にない異郷の村に潜入した兄・珂允。襲いかかる鴉の大群。

虫けら同然の人生で、初めて落ちた本気の恋。それは俺に心からの幸福と、地獄を招いた―。

ある夫婦が営む古書店がある。鎌倉の片隅にひっそりと佇む「ビブリア古書堂」。

タイムズスクエアのシアターでクラシック映画の上映中に女性が殺害された。

差出人不祥の、東北の山荘への招待状が、六名の男女に届けられた。

オカルトスポット探険サークルの学生六人は京都山間部の黒いレンガ屋敷ファイアフライ館に肝試しに来た。

天才建築家・十文字和臣の突然の死から半年が過ぎ、未亡人の意向により死の舞台となった異形の別荘に再び事件関係者が集められたとき、新たに連続殺人が勃発する。