めぐり糸

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初版刊行(参考)
種別
長編
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あらすじ

2017年01月20日 めぐり糸 (集英社文庫)

終戦の年に生まれた“わたし”は九段の花街で育った。家は置屋から芸者を呼ぶ料亭「八重」。母も評判の芸者で、客として訪れた父は母と知り合い、わたしが生まれた。踊りや唄の練習に励み、幼くして芸者になることを夢見たわたしは、小学二年生のときに置屋「鶴ノ家」の子、哲治と出会う。それは不可思議な運命の糸が織り成す長い物語のはじまりだった。数奇な人生と燃え上がる情熱を描く長編。(「BOOK」データベースより)

評判

めぐり糸の評価:

0.00/10点 レビュー 0件。 - ランク

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めぐり糸の総合評価:

8.00/10点 レビュー 3件。

感想一覧

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Amazonレビュー

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

No.3
(5pt)

「愛なのか憐みなのか」

夏目漱石『三四郎』に、「pity is akin to love」(可哀想だった惚れたってことよ)
と与次郎に云わせる場面がある。作品は、小唄のような節回しで語れるような物語
ではない。女の執念の深さを見せつけられる。なぜ、執拗に一人の男を想い、追って
いくのか。いまの幸せに満足できないのか。
 日常の男女にありそうな、いや、非現実的な物語だ、様々な読み方があろう。
「愛」とはなにか、「憐み」とどうちがうのか。「女の一生」を一人舞台で語る。
聞き役は、「泣いているあなた」と「読者」である。
語り手の正式な名称はない。老年を迎えた女性が「織ってきた人生」をほぐして
いくお話。

 東京に向かう夜汽車で、若くて泣いている「あなた」に、自分の幼年時代から現在
(おそらく還暦前くらい)までの、過去に溜めた「なみだの壜」から思い出を語りだす。
1945 年 9月、疎開先の静岡で生まれた「ちいちゃん」である。一人称の視点で語る、
彼女の姓名は明確ではない。
 幼年から老年まで、五人の男、祖父、父(実の父かどうかわからない)、哲治、
英而、徹雄と、実の母に囲まれた世界で人生を歩んでいく。
九段の実家は、芸者の「置屋」で「料亭」でもある「八重」である。ちいちゃんの
運命的な「糸」は、近所の「鶴ノ屋」にいる哲治。
 高校を卒業し、最初の夫、英而と幸せな結婚生活を送るが、事業の失敗から借金生活
になり、「僕たちの愛は不可能な愛なんだ」といわれ離別する。
二人目の夫、徹雄と「ただここにある、ほんのわずかな優しさ」を求めて結婚する。
雪子という娘にも恵まれ、幸せを噛みしめる。

 しかし、「こんな幸せが長く続くはずがない」と不信感が絶えず浮かんでくる。
この不安の根底には、いつも哲治がいる。どうしても忘れられない。小学校のとき
海水浴場「長者ヶ崎海岸」で、哲治と死んだ蟹を埋める。「一度波にさらわれたら、
一生海の中で生きることになる」と哲治に云われる。哲治という海に引きずり込まれた
彼女。彼女自身の「運命」という様々な「糸」にまとわりつかれた人生を送っていく。

 淋しく、哀しく、せつない人生行路である。母からは「あたいは忙しいのよ」と
ろくに話し相手にもなってもらえず、哲治からは「あんたもう帰ってくれよ」と何回も
罵られ、英而からは「僕にはきっと君の字が読めないよ」と冷淡に突き放される。
祖父から疎まれ、父からは、英而との間に「子供を作らない」条件で金を借りる。
彼女を取り巻く人間の無関心、無感動。
 それでも、幼馴染の哲治をどこまでも追う。 彼女の生きてきた証のため、自分の
せつない白紙のページを埋め、落丁を補うため、「沈黙」の哲治を頼る。

 哲治の「沈黙」「寡黙」な性格と、彼女の「饒舌」が作品のページを牽引する。
夜汽車で、優しさの象徴である徹雄と雪子の待つ東京へ向かう。「ちいちゃん」は
どこに自分のよりどころを求めるのだろうか。「糸」はどのように織られて行くのか。
めぐり糸 Amazon書評・レビュー: めぐり糸より
4087715434
No.2
(2pt)

後半から主人公に対してのイライラが止まらない

物語前半はとてもよい。

主人公が大人になってから途端につまらなくなる。

主人公にとって不可思議な運命の糸の相手である哲治が、
魅力的に書かれていない。
そのため、主人公の行動に全く共感出来ずイライラしどうしだった。

青山作品の中では読後感が飛びぬけて悪い気がする。
めぐり糸 Amazon書評・レビュー: めぐり糸より
4087715434
No.1
(5pt)

母の

母に買ってと言われて購入。面白かったそうです。amazonはすぐ届くのですごい。
めぐり糸 Amazon書評・レビュー: めぐり糸より
4087715434
No.0
(5pt)

「愛なのか憐みなのか」

夏目漱石『三四郎』に、「pity is akin to love」(可哀想だった惚れたってことよ)
と与次郎に云わせる場面がある。作品は、小唄のような節回しで語れるような物語
ではない。女の執念の深さを見せつけられる。なぜ、執拗に一人の男を想い、追って
いくのか。いまの幸せに満足できないのか。
 日常の男女にありそうな、いや、非現実的な物語だ、様々な読み方があろう。
「愛」とはなにか、「憐み」とどうちがうのか。「女の一生」を一人舞台で語る。
聞き役は、「泣いているあなた」と「読者」である。
語り手の正式な名称はない。老年を迎えた女性が「織ってきた人生」をほぐして
いくお話。

 東京に向かう夜汽車で、若くて泣いている「あなた」に、自分の幼年時代から現在
(おそらく還暦前くらい)までの、過去に溜めた「なみだの壜」から思い出を語りだす。
1945 年 9月、疎開先の静岡で生まれた「ちいちゃん」である。一人称の視点で語る、
彼女の姓名は明確ではない。
 幼年から老年まで、五人の男、祖父、父(実の父かどうかわからない)、哲治、
英而、徹雄と、実の母に囲まれた世界で人生を歩んでいく。
九段の実家は、芸者の「置屋」で「料亭」でもある「八重」である。ちいちゃんの
運命的な「糸」は、近所の「鶴ノ屋」にいる哲治。
 高校を卒業し、最初の夫、英而と幸せな結婚生活を送るが、事業の失敗から借金生活
になり、「僕たちの愛は不可能な愛なんだ」といわれ離別する。
二人目の夫、徹雄と「ただここにある、ほんのわずかな優しさ」を求めて結婚する。
雪子という娘にも恵まれ、幸せを噛みしめる。

 しかし、「こんな幸せが長く続くはずがない」と不信感が絶えず浮かんでくる。
この不安の根底には、いつも哲治がいる。どうしても忘れられない。小学校のとき
海水浴場「長者ヶ崎海岸」で、哲治と死んだ蟹を埋める。「一度波にさらわれたら、
一生海の中で生きることになる」と哲治に云われる。哲治という海に引きずり込まれた
彼女。彼女自身の「運命」という様々な「糸」にまとわりつかれた人生を送っていく。

 淋しく、哀しく、せつない人生行路である。母からは「あたいは忙しいのよ」と
ろくに話し相手にもなってもらえず、哲治からは「あんたもう帰ってくれよ」と何回も
罵られ、英而からは「僕にはきっと君の字が読めないよ」と冷淡に突き放される。
祖父から疎まれ、父からは、英而との間に「子供を作らない」条件で金を借りる。
彼女を取り巻く人間の無関心、無感動。
 それでも、幼馴染の哲治をどこまでも追う。 彼女の生きてきた証のため、自分の
せつない白紙のページを埋め、落丁を補うため、「沈黙」の哲治を頼る。

 哲治の「沈黙」「寡黙」な性格と、彼女の「饒舌」が作品のページを牽引する。
夜汽車で、優しさの象徴である徹雄と雪子の待つ東京へ向かう。「ちいちゃん」は
どこに自分のよりどころを求めるのだろうか。「糸」はどのように織られて行くのか。
めぐり糸 (集英社文庫) Amazon書評・レビュー: めぐり糸 (集英社文庫)より
4087455327
No.-1
(2pt)

後半から主人公に対してのイライラが止まらない

物語前半はとてもよい。

主人公が大人になってから途端につまらなくなる。

主人公にとって不可思議な運命の糸の相手である哲治が、
魅力的に書かれていない。
そのため、主人公の行動に全く共感出来ずイライラしどうしだった。

青山作品の中では読後感が飛びぬけて悪い気がする。
めぐり糸 (集英社文庫) Amazon書評・レビュー: めぐり糸 (集英社文庫)より
4087455327

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