草の海 戦旅断想
※タグの編集はログイン後行えます
【この小説が収録されている参考書籍】 |
■報告関係 ※気になる点がありましたらお知らせください。 |
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点0.00pt |
草の海 戦旅断想の総合評価:
■スポンサードリンク
サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
現在レビューがありません
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
伊藤桂一さんの文体は簡潔で、そこはかとない悲しみや親しみと尊厳、哀しさを感じる美しい日本語で書かれています。 美しい泉水を感じさせる文体と比喩したいと思います。 兵隊のエッセイ 戦旅・断想 「 草 の 海 」です。 下高原千歳さんの挿絵も味わいがあります。 『戦場小説というのは、死生の間のできごとが材料になっているので、他のいかなるジャンルの作品も及ばないほど、内容はきびしくドラマチックである。 しかも戦争------というものについて、深刻に考えさせられる意味をも持っている。 戦場小説は、その性質上、戦中時代、ことに戦場生活の体験者に愛読熟読されるが、他世代の人たちも、戦場小説のもつ劇的な意味を理解すると、離れがたい牽引力を、その作品に覚えるようである。 内容が劇的であり、しかも空疎な作り物ではないのだから、当然、説得力もある』 『妻や恋人がいてもはるかに遠い存在だ。 おまけにそれに後ろ髪を引かれるものだから、つい心に隙ができて、人より先に弾丸に当たったりする。 死ぬまぎわに妻や恋人の名を呼び続ける兵隊を何人もみたが、きいているほうがつらい。 要するに自身が不毛不遇孤独の方がずっと楽だ、としみじみ思ったものである。 現世に執着を持たずに生きることの有利さ、について学んだのもこのときである、寂しいが、実に気楽なのだ(結局、この生の哲学が気に入って準棒したのだから、私も戦場で相当頭がイカれてしまったわけだろう)もっとも、虚心に戦場を生きたおかげで、私はかえって戦場の事象や風物を、冷静克明にみまもることができ、これがずっとのちに文学の仕事の上で、大いに役立ってくれることになったのである。 かりに、ひとりの女のことにでも拘泥していたら、ほかのことは眼に入らなかったかもしれない。 不遇'''というのは、ひとつのだいじな資産のようだ』 真実とは、何が幸いしているかわからないものです。 小宮山隆央 | ||||
| ||||
|
その他、Amazon書評・レビューが 1件あります。
Amazon書評・レビューを見る
■スポンサードリンク
|
|