かかる軍人ありき



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    初公開日(参考)1986年06月
    分類

    長編小説

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    かかる軍人ありき (伊藤桂一戦記文学シリーズ)

    1986年06月01日 かかる軍人ありき (伊藤桂一戦記文学シリーズ)

    戦場に咲いた美しき人間愛を謳う実録戦記―複雑微妙にして多岐にわたる戦場という異状の世界の中で、人間らしい生き方を貫き通した名も知れぬ勇気ある軍人を描きつつ、想像を絶するさまざまな物語を織りなして生きてゆく兵隊の姿をあるがままに生き生きと捉えた代表作。(「BOOK」データベースより)




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    かかる軍人ありきの総合評価:8.86/10点レビュー 7件。Bランク


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    No.7:
    (4pt)

    コレラ蔓延から10数万の兵士を救ったロートル軍医少尉の話

    だいぶ前に本書を読んで、表題のエピソードに感心した。戦争が終わって中国戦線の日本軍が引き上げのために上海付近に続々と集まってきたが、まともな上下水道などない環境で、衛生資材も乏しく位の高い軍医たちが悲観的なことを述べる中で、一番低い階級のおっさんが、コレラ菌は酸に弱いので口から入った食物が満遍なく遺産に晒されるようにすれば蔓延しない。そのためには胃酸を薄めないために食事と一緒に水を飲まないようにすれば良い、と進言する。確かに理屈はその通りだし、他に良い方法もないのでそれが採用され、みんな帰りたい一心で実践したところなんとかコレラの蔓延を抑え込むことができたという話だった。本書に収められた話はそういう現実的合理性で一貫していて読んで気持ちよかった。
     上記エピソード自体にも感心したが、現存の精神科医で一番偉いと思われていそうな中井久夫氏が著書の中でこのエピソードを引用しているのを見つけて思わずほくそ笑んでしまった。中井久夫氏は常々みずからがミリタリーオタクであることを開示し、神戸大学附属病院の精神科病棟の新築に携わった際には1930年代の英国の条約型重巡洋艦の設計思想を参考にしたなどとも述べているが、そういう愛嬌の表出も中井久夫氏が偉いとされる一環なのではないかと思った次第。
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    No.6:
    (3pt)

    なかなか読んで貰えないでしょうね。

    良く書けていてこのようにしないと戦争はうまくいかないのだという教訓集です。粗暴な日本人が多すぎましたね。著者は実際に戦争に行き、軍曹までしかなられなかった本当の兵隊さんです。昨年99歳でなくなりました。合掌!
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    No.5:
    (5pt)

    最強のビジネス書

    下手なビジネス書なんかより何万倍もビジネス書してる本だなぁと思った。
    人間は過去に学ぶことが多いという事を学ばせてくれる。貴重な本である。
    しかも、ミニエピソードの主人公はいずれも日本人で、また実に日本人的なスタイルで困難を克服してゆくために、ジョブスだとかの成功譚を読み漁るよりははるかに肌に馴染みがいい。
    戦地、それも外地という一見日本的ルールの通じない場所で、それでも不器用ながら日本人らしい誠実さと奥ゆかしさで様々な危機を乗り切り、敵地の住民とも信頼関係を築いてゆくこの本の主人公たちに学ばされることはとても多い。
    単なる過去の戦記ものとして置くにはあまりにも勿体ない。
    下手な「○○しなさい」系ビジネス書を読み漁るより、島耕作に心酔するより、この本一冊を読むほうがはるかに益があると思う。
    現代の、特に海外で仕事をしようと思うビジネスマンの方にはおすすめ。
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    No.4:
    (5pt)

    事実に基づいているので、味わいや人間性に納得があります。

    伊藤桂一さんの文体は簡潔で、そこはかとない悲しみや親しみと尊厳、哀しさを感じる美しい日本語で書かれています。

    美しい泉水を感じさせる文体と比喩したいと思います。

    兵隊と軍人・将校についての真実を事実に基づいて書いています。

    事実に基づいているので、味わいや人間性に納得があります。

    『 戦場小説というのは、死生の間のできごとが材料になっているので、他のいかなるジャンルの作品も及ばないほど、内容はきびしくドラマチックである。

    しかも戦争------というものについて、深刻に考えさせられる意味をも持っている。

    戦場小説は、その性質上、戦中時代、ことに戦場生活の体験者に愛読熟読されるが、他世代の人たちも、戦場小説のもつ劇的な意味を理解すると、離れがたい牽引力を、その作品に覚えるようである。

    内容が劇的であり、しかも空疎な作り物ではないのだから、当然、説得力もある 』

    『 妻や恋人がいてもはるかに遠い存在だ。

    おまけにそれに後ろ髪を引かれるものだから、つい心に隙ができて、人より先に弾丸に当たったりする。

    死ぬまぎわに妻や恋人の名を呼び続ける兵隊を何人もみたが、きいているほうがつらい。

    要するに自身が不毛不遇孤独の方がずっと楽だ、としみじみ思ったものである。

    現世に執着を持たずに生きることの有利さ、について学んだのもこのときである、

    寂しいが、実に気楽なのだ
    (結局、この生の哲学が気に入って準棒したのだから、私も戦場で相当頭がイカれてしまったわけだろう)

    もっとも、虚心に戦場を生きたおかげで、私はかえって戦場の事象や風物を、冷静克明にみまもることができ、これがずっとのちに文学の仕事の上で、大いに役立ってくれることになったのである。

    かりに、ひとりの女のことにでも拘泥していたら、ほかのことは眼に入らなかったかもしれない。

    不遇'''というのは、ひとつのだいじな資産のようだ 』

    真実とは、何が幸いしているかわからないものです。
    かかる軍人ありき (伊藤桂一戦記文学シリーズ)Amazon書評・レビュー:かかる軍人ありき (伊藤桂一戦記文学シリーズ)より
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    No.3:
    (5pt)

    戦場小説というのは、死生の間のできごとが材料になっているので、他のいかなるジャンルの作品も及ばないほど、内容はきびしくドラマチックである。

    伊藤桂一さんの文体は簡潔で、そこはかとない悲しみや親しみと尊厳、哀しさを感じる美しい日本語で書かれています。

    美しい泉水を感じさせる文体と比喩したいと思います。

    兵隊と軍人・将校についての真実を事実に基づいて書いています。

    事実に基づいているので、味わいや人間性に納得があります。

    『 戦場小説というのは、死生の間のできごとが材料になっているので、他のいかなるジャンルの作品も及ばないほど、内容はきびしくドラマチックである。

    しかも戦争------というものについて、深刻に考えさせられる意味をも持っている。

    戦場小説は、その性質上、戦中時代、ことに戦場生活の体験者に愛読熟読されるが、他世代の人たちも、戦場小説のもつ劇的な意味を理解すると、離れがたい牽引力を、その作品に覚えるようである。

    内容が劇的であり、しかも空疎な作り物ではないのだから、当然、説得力もある 』

    『 妻や恋人がいてもはるかに遠い存在だ。

    おまけにそれに後ろ髪を引かれるものだから、つい心に隙ができて、人より先に弾丸に当たったりする。

    死ぬまぎわに妻や恋人の名を呼び続ける兵隊を何人もみたが、きいているほうがつらい。

    要するに自身が不毛不遇孤独の方がずっと楽だ、としみじみ思ったものである。

    現世に執着を持たずに生きることの有利さ、について学んだのもこのときである、

    寂しいが、実に気楽なのだ
    (結局、この生の哲学が気に入って準棒したのだから、私も戦場で相当頭がイカれてしまったわけだろう)

    もっとも、虚心に戦場を生きたおかげで、私はかえって戦場の事象や風物を、冷静克明にみまもることができ、これがずっとのちに文学の仕事の上で、大いに役立ってくれることになったのである。

    かりに、ひとりの女のことにでも拘泥していたら、ほかのことは眼に入らなかったかもしれない。

    不遇'''というのは、ひとつのだいじな資産のようだ 』

    真実とは、何が幸いしているかわからないものです。
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