血族



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    初公開日(参考)1991年10月
    分類

    長編小説

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    血族〈上〉

    1993年02月01日 血族〈上〉

    “裏切り者を罠に掛けろ!”父親が遺した無念のメモを発見したエリザベスは、意志を変えて巨大企業集団の社長の椅子を継ぐ。金に飢える重役たちは、一人の男を除いて、みな血族だ。自分の名が筆頭に載る暗殺者リストまで相続してしまったエリザベスを待ちかまえているものは?天才作家シドニィ・シェルダンがしかける空前のサスペンスが、読む者を三日三晩眠らせない。 (「BOOK」データベースより)




    書評・レビュー点数毎のグラフです平均点8.00pt

    血族の総合評価:7.50/10点レビュー 16件。Bランク


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    サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

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    全1件 1~1 1/1ページ
    No.1:
    (8pt)

    個人的に思い出深い作品です

    シドニー・シェルダン原作の作品をドラマ化することで数字が取れることが解ったのか、テレビ朝日は本作もドラマ化したらしい。しかしそれは土曜ワイド劇場という2時間枠でのドラマ化であった。しかし本作は実は昔にオードリー・ヘップバーン主演で映画化されたらしいが、全く知らなかった。

    プロットとしては比較的単純。大企業の社長が事故で亡くなり、莫大な遺産を相続した娘が他の親族から命を狙われるという物で、ミステリの定型としても非常に古典的であるといえるだろう。
    ストーリー展開はもう定石どおりで、最初に命を狙う会社の重役連中の人となりがエピソードを交えて語られる。それぞれに大金が必要な事情があり、誰もが命を狙ってもおかしくない。
    で、娘のエリザベスが何度も命を落としそうになるわけだが、やっぱりこの辺の危機また危機の連続というのは確かにクイクイ読ませる。

    ただここまで来ると読む側もこなれてきて、パターンが読めてくるのだ。特にシドニー・シェルダンの人物配置が常に一緒なのが気になる。主人公はいつもヒロインで、それをサポートする魅力的な男性がいる、そして2人で降りかかる災難や危難を乗り越えていく。絶体絶命のピンチになった時にこの男性が颯爽と現れ、カタルシスをもたらすというのが、共通しており、それは藤子不二雄の一連のマンガのキャラクター構成がほとんどの作品で共通しているのに似ている。いじめられっ子の主人公にそれを助ける特殊能力を持ったキャラクター(ドラえもん、怪物くん、オバQ、etc)、いじめっ子とその子分、そして憧れのヒロインとほとんどこの構成である。これは両者が自分の作品が売れる黄金の方程式を見つけたということなのだ。で、私はこういうマンネリに関しては全く否定しない。なぜならマンネリは偉大だからだ。この基本構成を守りながらもヒットを出すというのは作者のヴァリエーションに富んだアイデアが必要だからである。そしてこの両者はそれを持っているのだ。これはまさに才能と云えるだろう。

    さて本作では他の作品と比べて、意外と先が読める。さらには最後に明かされるエリザベスの命を狙う犯人も案外解りやすい。巷間ではそれが他の作品よりも評価がちょっと低い原因となっている。でもシェルダン作品を初めて読んだ人はどうなんだろうか?私は今まで何作か読んできて、作者の創作テクニックに馴れてきたがために見破れたように思える。なんせこの時まだ高校生だし。
    しかし本作は私にある一つの希望を与えてくれた本でもある。本作でヒロインのエリザベスをサポートするリーズ・ウィリアムスという人物の生い立ちだ。彼は貧しい家の出ながらも一生懸命努力して一流企業でその地位を固める。それだけならばまだよくある話なのだが、彼は自らを磨き、どんな場所に出ても恥ずかしくない、社交界でのマナーを身に付け、洗練された人物となり、周囲の信頼を得るのだ。それがゆえに自分が貧しい出自であったことをちらりとも窺えさせない。
    私も決して裕福な家庭ではなく、それどころかむしろ貧しい家庭の部類だったといえよう。しかし本作でのリーズの生き様は努力すれば自分も洗練された男になれるかもしれないという希望を与えてくれた。今の自分を振り返って果たして自分が洗練されているかどうかはわからないが、両親が私を育てくれた環境よりは裕福だし、それなりにいいお店に出入りもでき、そういう場所での振舞いもそつなく出来るようになった。思えば今の自分があるのはこのリーズの影響が強かったように思う。高校のときにこの本を読み、リーズのような男に出会えたことは私にとって非常な幸運だったのだろう。
    本書はシドニー・シェルダンのこれまで読んだ所作では出来栄えという点では確かに面白いけれども並みの部類になるだろうが、このリーズというキャラクターのお陰で私の中ではちょっと特別になっている。

    Tetchy
    WHOKS60S
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    ※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
    未読の方はご注意ください

    No.15:
    (3pt)

    裏切り者捜し

    エリザベスは、父のサムが極秘調査をしていたことを知る。ロッフ社にここ数年立て続けに起こる事件・事故には、誰だかわからないが会社の最高幹部の関与が疑われる。父は、株式公開させるための圧力だと感じていたらしい。
     エリザベスは事故死にみせかけて殺されかかる。この事件がきっかけで、エリザベスの株式非公開の意思はかえって強くなる。
     ロッフ社には、老化防止薬の極秘プロジェクトがある。エリザベスはこのプロジェクトに期待する。プロジェクトが上手くいけば、株式を公開しなくても会社は救われる。エリザベスは社長としての猛勉強をはじめる。
     エリザベスは再び暗殺されかかる。老化防止薬の責任者は何者かに暗殺される。オリュニュング刑事は密かにサム・ロッフはリーズ・ウィリアムズに殺されたのではないかと疑う。
     極秘プロジェクトがつぶれ、窮したエリザベスはリーズにプロポーズ。偽装結婚により、リーズを血族とし、ロッフ社の経営に引き込む。偽装結婚だったが、エリザベスはリーズを愛しており、やがて二人は「本当の夫婦」となる。
     しかし、リーズを疑うオリュニュング刑事は、エリザベスに、父はリーズに殺されたと告げる。エリザベスは、最初は信じなかったが、聞けば聞くほどリーズは怪しい。また、リーズは過去にエレーヌとつきあっていたらしい。
     リーズに殺されると恐怖したエリザベスは逃亡するが、そこに助けに現れたアレックがエリザベスを殺そうとする。
     エリザベスは辛くもリーズに助けられ、アレックは死す。
     なんだか、最後は、読者の裏をかくことに注力しすぎてストーリーがおかしくなってしまった感じ。
    血族〈下〉Amazon書評・レビュー:血族〈下〉より
    4900430153
    No.14:
    (3pt)

    財閥をめぐる人間模様

    巨大財閥の総帥であるサム・ロッフが登山事故で急死する。ロッフ社の重役であるリーズは下層階級出身だが、サムに見出されたという過去がある。ロッフ社の株主になれるのはロッフ一族のみというルールがある。ロッフ社は未上場同族企業。始祖サミエルが血清を発明したことにより形成された企業帝国。ロッフ財閥は、ロスチャイルドをモデルにしているのだろうと思われる。
     一族の一人・アンナ。スキーで出会ったハンサムなワルターと衝動的に結婚する。子どもはできたが、ワルターは育児に興味なし。ワルターの人格にはどこかおかしなところがある。
     一族の一人・シモネッタ。夫はプレイボーイのイボ。イボには愛人がいる。正妻・シモネッタとの間には女の子ばかり生まれ、愛人・ドナテルラとの間には男の子ばかり生まれる。ドナテルラとのことがバレるとまずいので、イボは口止め料を作りたい。
     一族の一人・エレーヌ。エレーヌは美人で獰猛な性格。何度も結婚・離婚をくり返したあと、おとなしい弁護士・シャルルと結婚し、夫を完全支配する。エレーヌは自分こそロッフ社を経営すべきという野心をもっている。シャルルはエレーヌから逃れるための金が欲しい。
     一族の一人・アレック。アレックは心優しい男。アレックは売れない女優のビビアンに惚れてしまい彼女と結婚する。ビビアンは無学で奔放なタイプ。ビビアンは賭け事で大借金をつくってしまう。アレックには流動資産がないため、途端に金に困る。
     ロッフの一人娘がエリザベス。母は出産で死に、父・サムは仕事一辺倒。淋しい少女時代を過ごす。エリザベスは密かにリーズに憧れている。
     いずれ書き換えるつもりだったのかもしれないが、念のために用意してあったサムの遺言書により、サムの株はエリザベスに相続される。エリザベスはロッフ財閥の経営権を手に入れることになる。現金の必要な親戚一同はよってたかってエリザベスに株式公開を迫るが、エリザベスはみんながなんだか焦っていることを感じ取り、株式公開には同意しない。
    血族〈上〉Amazon書評・レビュー:血族〈上〉より
    4900430145
    No.13:
    (3pt)

    下巻になって推理小説になった

    製薬会社ロッフ社の社長になったエリザベスに魔の手が伸びる。ジープのブレーキが壊されて危うく命を落としそうになったりエレベーターに細工されて落下事故に巻き込まれそうになったりと数々の策略に巻き込まれそうになる。容疑者は、親族のイボ、ワルター、アレック、シャルルと前社長の片腕といわれていた男リーズである。皆がロッフ社の株式を公開するよう求めるがエリザベスは反対する。事件の真相を解明すべく記憶力抜群で会計学の知識やコンピューターの知識に長けたオルニュング警察官が捜査をする。最後の真犯人は、疑わしかったリーズではなく妻が浪費家で借金まみれだったアレックが陰謀を行っていたという結末でした。出来れば推理小説ではなく社長を引き継いだエリザベスがその手腕をみせてロッフ社を再建させるみたいな話になったほうが面白かったように思えました。
    血族〈下〉Amazon書評・レビュー:血族〈下〉より
    4900430153
    No.12:
    (4pt)

    サミエルがジフテリアを治す新薬を開発するシーンが良かった。

    貧しい家に生まれたサミエルが医者の助手になり馬を使って臨床実験を行いジフテリアを治す新薬を開発する。その新薬をもとにロッフ社を立ち上げて巨万の富を得る。サミエルは五人の息子に違う国に行かせそれぞれの国でロッフ社の支店を開かせる。長男は、アメリカに行かせ次男は、ドイツに行かせ三男は、フランスに行かせ、四男は、イギリスに行かせ五男は、イタリアに行かせる。これで世界的規模のロッフ社の大帝国が築きあげられる。時は移りサミエルの孫のサムがロッフ社全体の指揮をとる社長になる。サムは、ロッフ社の株を世間に公開せずに親族だけで保有する政策をとる。しかしサムが登山で亡くなってしまったことで話が急展開する。親族の中には、ろくでもないやつが多くいままで株を売れずに利益を受け取れなかった奴らが株を売りだそうと提案しだす。親族には、ワルダーガスナーという孫娘と結婚した元スキーヤーで色男とか、イボパラッチという孫娘と結婚したが他に愛人を作ったものとか、シャルルマルテルという孫娘と結婚したが孫娘支配から逃れて葡萄農場をやろうと画策してるやつとか、アレックニコルス卿という嫁の散財で借金で首が回らない者がいる。これらの親族を相手にサムの娘で全権を相続されたエリザベスがロッフ社の株を公開して他の投資家を入れないように対決するのがこの物語です。サムの部下のリーズウイリアムスも貧しい家の出で成り上がってきたくわせ者で今後物語にどう関わってくるのか興味があります。下巻に続く。
    血族〈上〉Amazon書評・レビュー:血族〈上〉より
    4900430145
    No.11:
    (5pt)

    血族(下)

    大変面白かった。作品紹介は次のとおり。“裏切り者を罠に掛けろ!”父親が遺した無念のメモを発見したエリザベスは、意志を変えて巨大企業集団の社長の椅子を継ぐ。金に飢える重役たちは、一人の男を除いて、みな血族だ。自分の名が筆頭に載る暗殺者リストまで相続してしまったエリザベスを待ちかまえているものは?
    一般文学通算388作品目の読書完。1994/07/31
    血族〈下〉Amazon書評・レビュー:血族〈下〉より
    4900430153



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