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三つ葉 さんのレビュー一覧
三つ葉さんのページへ書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点9.22pt |
レビュー数9件
全9件 1~9 1/1ページ
※ネタバレかもしれない感想文は閉じた状態で一覧にしています。
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非現実のように、奇妙な空気を纏う「三月の王国」や、そこでの学園生活というのも良かったのですが、個人的には、
終章の、どこか揺らめいていたのが、殻を破り、掴み所のない存在へと昇華する場面。そして窓から観える灰色の湿原と、哀愁を滲ませながらも花を散らす場面がとても印象的でした。 |
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ミステリの中では、こんな絶妙な仕掛けが!!というのではなく、この仕掛けによってテーマを効果的に際立たせているんだなぁ、という類だと思います。
学校で「今」を生きる生徒達と、自身の「時」を何処かに置いてきてしまった主人公、真理子の関わりを描き、そして紡がれるエピローグ... このエピローグが儚く、そして美しい。 今まで堪え、堰き止めていた物が決壊、崩れ去る、その儚き音。 それでもなお前を向き、受け止め、歩き出そうという彼女の決意、その美しい姿。 是非オススメしたい一冊です。 ネタバレ感想は、僕がその儚い音というのを、確かに聴いた時の主人公の一言です。 別にネタバレではないですが、是非読み終えてからご覧下さい ▼以下、ネタバレ感想 |
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まず何より不可思議です。今手に持っているこの本「三月は深き紅の淵を」とは何なのだろうか...
「三月」は四つの章からなる短編集ですが、構造が特殊で、それにより読書中は合わせ鏡の世界を覗いているような奇妙な感覚を覚え、 読書後は、四つの章を包括する、この「三月」という一冊の本の存在が大きな謎に思え、しばし唖然とするしかありませんでした。 自分がその謎を把握しきれてないので、言葉にするのが難しい... 底の見えない淵、というより、合わせ鏡の中で遥かに展開する世界を内包したような小説と感じました。そして小泉八雲がその鏡の世界を奥へ奥へと旅をして行く。そんな小説に。 |
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読んだのは昔、僕がまだ中学生だった時であり、その後にもう一度、高校生の時に読み返した記憶があります。そして、今読んでも絶対に、面白いと太鼓判を押せるでしょう。
ジャンルとしては、ファンタジーで、主人公、亘の成長の物語です。 しかし、そう一筋縄ではないのが良いところ。ページ数の1/4を占める現世編が、かなり酷な内容であるが故に、亘の幻界での決断、そして苦悩が重々しいものとなります。 幻界での仲間達、同じような境遇でありながら、対象的に描かれるミツル。 彼らに触れ、悩みながらも進んで行くワタルは運命の塔で何を願うのか。 読み終わったあと、ワタルの成長に敬意や愛おしさすら感じました。 この気持ちを言葉で表しきれない事がもどかしい。 この本は僕にとって大切な一冊であり、ぜひ読んでみて欲しいです。 という訳で推したい一冊。 |
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警察捜査一課長の佐伯と、松本と呼ばれる「彼」、二人の視点で描かれる物語です。
新興宗教を通して「信じる」ということの不気味な一面が書かれていたりもします。 そういう、ある種ぶっ飛んだ思想みたいなものを読むのも好きなんですが、一番印象に残ったのは最後の場面です。 それまで危ういながらも均衡を保ってきた精神が、瓦解していく音が聴こえたあの場面、その構成力、まさに慟哭という名に相応しい小説でした。 という訳で、推したい一冊。 |
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読み終えた後の、筆舌に尽くし難い程の衝撃は今でも僕を魅了し続けています。
しかし、僕の行間を読む力がないためか、読み終えるとまず先に、何故?という疑問が残ります。その疑問を解消してくれるのが笠井潔さんの解説で、これを読んでなるほど納得すると思います。個人的には蒲生稔の思想と犯罪心理学者竹田信の死に対する見解は必見です。 少し惨いですが推したい一冊です!! |
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個人的に館シリーズで1番好きです。
原稿用紙2600枚という長編ですが頁をめくる速度が落ちることなく読みきれました。 謎解きとしての質は然ることながら、暗黒館の持つ空気感が素晴らしい!! 館シリーズを順々に読むこと必須ですが、是非推したい一冊です!! |
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