レビュー一覧
梁山泊 さんのレビュー一覧
梁山泊さんのページへ 全88件 21〜40 2/5ページ
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「悪人」もそうだったのですが、この作品もどこか淡々と物語が進みます。
表面に露見する事こそないのですが、登場人物の内面にグツグツと煮えたぎっているような感情をすごく上手く表現できる方だなと思いました。
ですから読後しばらくかなりその余韻に浸れますし、印象にもずーっと残っているって感じの作品です。
こういう作品を読ませてくれる作家さんってそういないように思いますね。
凶悪殺人犯が逃亡中で日々報道される中、異なる3地点に全く無関係で前歴不詳の3人の男を登場させ、そんな彼らと関わる人々を描いた物語です。
それぞれの場所で、ただ人に言えない過去を持つというだけで、周りの人間達とも何の問題もなく過ごせている3人。
「もしかしたらこの人・・・」という思いから破綻していく人間関係。
「人を疑う」事に対する覚悟やその重さ責任、そういうものを表現したかったのでしょうね。
私には犯人の「怒り」の理由が結局分からなかったのですが、簡単じゃないというか難しいというか、こういうのも読後の余韻に浸れていいですね。