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坊主頭 さんのレビュー一覧

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書評・レビュー点数毎のグラフです平均点7.43pt

レビュー数7

全7件 1~7 1/1ページ

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No.7: 2人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

邂逅の山

自然と密接にかかわり合いながら熱く生きたマタギの物語に新鮮な感動をもらえます。古き日本の風俗についての描写もとても興味深く読めました。特に1章から3章までのいわゆる序章は本当に素晴らしく、序章だけ読んでもいいくらいです。4章以降についても、もちろん十分楽しく読めるのですが、ただあまりにも序章が素晴らしい為に読後に少し残念な気持ちになりました。物語が進んでいくうちに登場人物たちも歳を重ねていくのですが…なんというか…成長しないんですよね、いつまでもガキっぽいというか…その辺にリアリティがなかったです。それほどリアリティを追究した序章が素晴らしいということかもしれません。余談ですが、邂逅の「森」とありますがむしろ「山」なんじゃないかなと思いました。皆さんも読んだらそう思うでしょう。
邂逅の森 (文春文庫)
熊谷達也邂逅の森 についてのレビュー
No.6:
(9pt)

ジュブナイルファンタジーの名作です

よくできたジュブナイルファンタジー。こんなの高校生が読んだら大興奮間違いなしです。私はおじさんですが中身は厨房なので大変楽しめました。ただ…知り合いの若者に勧めたいかといえば… NOですね ダメです禁書です^^
新世界より(上) (講談社文庫)
貴志祐介新世界より についてのレビュー
No.5:
(4pt)

構成がいい

構成がとてもいいです。構成だけでワクワクできます。只、タッチが私の好みではなかったです。描写がどことなく客観的で、アドベンチャーゲームノベルを読んでいるようでした。前半はいいのですが、展開が速くなる後半が特に…。ただ構成はすごくいいと思います。映画化されてもいいくらいです。
訣別の森
末浦広海訣別の森 についてのレビュー
No.4: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(5pt)

ほのぼの作品

詐欺師(カラス)のペイバックストーリー(復讐劇)です。ちょっとコメディータッチで進む話は、朝ドラみたいにどこか爽やかで親しみやすい作品だと思います。ほのぼのした感じで楽しめました。ただ私はストーリーにはメッセージ性とか深みを求めるタイプなのですが…そのへんはあまり感じ取れませんでした。というか…軽すぎるかな?ちょっと違和感ありました。
カラスの親指 by rule of CROW’s thumb (講談社文庫)
道尾秀介カラスの親指 by rule of CROW's thumb についてのレビュー
No.3: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(9pt)

悲しいですね・・・

私はこの作品を名作リストに入れました。登場人物はみな身近にいて顔が浮かんでしまいそうな人ばかり、心象描写もリアリティがあってグッと物語の世界に引き込まれてしまいます。主人公「奈々」がハネムーン帰国直後に忽然と消えた夫をさがすところから物語ははじまります。読者はたぶん彼女の「思い」とともに読み進めるはずですが、それはいつの間にか誰かのものとすり替わるはずです。この仕掛けがすばらしいと思いました。ただ「上手」というだけではなく、この「テーマ」とそれを伝える手段として適しているんです。テーマは普遍的であり、かつ、現代社会の問題ですね。・・・しかし・・・この「奈々」どこにでもいそうな、ふっつ-----の女だよぉ・・・故に悲しみに浸れる名作です。(あ、ちと泣きました)
存在しなかった男
No.2: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(9pt)

痛快ですね

「ミステリーとかあんまり読まないんだよな~」という方に私はこの作品をよくお勧めしています。主人公が謎を解いていく探索系としてとりつきやすいですし、短くて一気に読める内容です。そして「どんでん返し」ですね。いろんな作品にいろんなどんでん返しありますけど、この作品のそれはなんというか「痛快」なんですよね。「えっ?…えぇ------っ!…なるほど、やられた」という感じでしょうか。しかも、他のレビューでどなたかも書かれていますが(誰がなんといおうと)ハッピーエンドなんですよ。なんだか楽しそうだなぁ…なんてね。そういうあなたは(私も)既に宗教団体「救いの御手」に勧誘されているんですよきっと。ふふふ(笑)
弥勒の掌 (文春文庫)
我孫子武丸弥勒の掌 についてのレビュー
No.1: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

タイトルで嫌遠するのはもったいない作品

図書館でこの作品を手に取りました。タイトルのとおりおどろおどろしい感じの作品がよみたかったからです。確かに時におどろおどろしい描写もありましが読感は爽やかでした。よい意味で期待を裏切られたのでお勧めしてみようと思いました。いい作品でしたよ。雪に閉ざされた村でのマタギと赤熊の戦いは迫力ありましたし自然や村の伝説とともに描かれる村人の姿はリアリティがあって共感できました。私は物語にはメッセージを求めるタイプなので、その点についてはちょっと曖昧だったかなともおもいますが・・・これもひとつの「業の浄化」でしょうか・・・現代社会の片隅に追いやられてながらもまだ、自然と共存し、死の伝説を乗り越えた現代のこの村だから、浄化が成立したのかもしれませんね。と勝手に解釈いたしました。
首挽村の殺人 (角川文庫)
大村友貴美首挽村の殺人 についてのレビュー