おやすみなさい、また明日

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評判

おやすみなさい、また明日の評価:

4.57/5点 レビュー 67件。 A ランク

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平均点4.57pt

Amazonレビュー一覧

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全61件 61〜61 4/4ページ
No.1
(5pt)

これ以上にない相手への愛が詰まった作品

表紙に誘われるが如く、素晴らしいストーリーでした。

アップダウンはありません。
恋愛で大きく右往左往するというタイプでもありません。
ただ、非常に読者が主人公二人の心に寄り添うことができる本でした。
そしてこれ以上にはありえないほどのお互いへの愛や想いが形ではなく誌面全体に雰囲気として広がりまくっている作品でした!

寄り添うというのも共感できるというタイプではなく、二人の心の動きをしっかり理解できるという第三者目線で寄り添えるタイプなので、客観的に読みつつも深く入り込めるところがよかったです。

主人公は、10年越しの同棲彼氏と別れた売れない作家つぐみと、つぐみの引っ越し先の大家(実際には大家の息子)で元エリートサラリーマンの朔太郎。
朔太郎は事故で、以前のことを覚えていないという健忘症を患っています。

なんとなく設定読むとありがち……?と思いかねないですが、これが全くこれまでの類似設定とは違って、なにも大袈裟でなく、日常のラインの中にすべておさまっているところが、さすが凪良作品です。

最初は友達関係から始まり、お互いにしっくりくる相手となり、そして好きという感情が芽生えるけれど、健忘症の自分は相手のことを忘れてしまうかもしれない。それで嫌な思いをさせてしまうかもしれない。

その恐怖からつぐみへの気持ちを諦めてしまおうとする朔太郎。
そしてそんな朔太郎に詰め寄るでもなく、彼の気持ちを尊重して遠くから好きでいつづけるつぐみ。

前半は友達以上恋人未満な関係で少し楽しい雰囲気で展開しながら(脇キャラも非常に個性的で面白いです)、後半は離れ離れになった後の二人をパラレルに描いていて、その雰囲気の違いにも惹きつけられました。

主には心情メインなので、丁寧で繊細な気持ちの移り変わりや葛藤が楽しめる作品ともいえると思います。
何気ない描写も光っていましたし、なによりふと描かれている二人の気持ちがあまりに自分たちの周りにも転がっていそうな一言だったりして、身近な共感がありました。

そして一番心に残ったのは、実は巻末のショートです。

作者もあとがきで「BL的に途中までにしておいたほうがよいのでは」と担当さんからもアドバイスをいただいたのですが……と書かれておられるとおり、このショートにはかなり先の未来の話が書かれています。

たしかにBL的にはあまり描かれない場面までばっちりと。
これは好き嫌いが出るショートだなと読んでて思いました。

が、このショートがあるからこそ、この本の印象がぐんと強くなったとも思います。
ショートを読むことで、二人の愛、ずっと続いてきた愛がどれだけ平凡かもしれないけど幸せな日々の連続だったかを改めて読者が思い知ることができるのだと思いました。
本編では出なかった涙も、このショートではボロボロ出てきました(笑)

本編、ショート作品合わせて非常にオススメさせていただきます。
おやすみなさい、また明日 (キャラ文庫) Amazon書評・レビュー: おやすみなさい、また明日 (キャラ文庫)より
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