夜明けの街で

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評判

夜明けの街での評価:

3.43/5点 レビュー 314件。 C ランク

Amazon書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点3.43pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全320件 121〜140 7/16ページ
No.200
(4pt)

不倫の模擬体験をしているような気分になった

東野圭吾さんの作品。最後のまさかというようなオチの展開には驚きます。
こういった話しを創る力があるのがまさに作家として天才なのだろう。

本書にはミステリー部分もあります。しかしそれはメインではなかったと感じました。
結婚すること、不倫などについてが根底にあります。
本書は主人公の視点から書かれており、不倫の模擬体験をしているように思えるでしょう。

最後でサンタの卵を妻が潰していたという事実は女性の感の鋭さの象徴だと思った。
そして不倫は周囲を傷つけ誰も幸福にならないというメッセージがあるように思えた。

本書内で印象的な文章があったので書いておきたい。
運命の赤い糸はない、自分たちで作っていくものだという指摘。

当初の主人公のように流されて生きるだけではなく
自分の意思を持って行動してこそ生きる意味があるのだという著者の主張が隠されていたように思った。
夜明けの街で Amazon書評・レビュー: 夜明けの街でより
4048737880
No.199
(4pt)

相変わらず文章が滑らかで、急発進も急ブレーキもない心地よいドライブに誘われているよう

渡部は派遣の秋葉と不倫関係にあり、抜き差しならない状況にあった。しかも15年前の殺人事件に秋葉が関与している可能性もあった。不倫と殺人がテーマのストーリーである。

相変わらず文章が滑らかで、急発進も急ブレーキもない心地よいドライブに誘われているようだ。目的地は知らされてなく、周りの風景で判らないわけではないが、東野圭吾のこと、何処に連れて行かれるのか判らない。

後半の方で渡部が秋葉の父とホテルのティーラウンジで会う場面がある。その前に渡部は被害者の姉と会い、秋葉が犯人であると指摘されるが、それに対し、秋葉の父は一方向からの情報では真の姿が判らないと云って自分の持っている情報を話すのだ。その箇所を少し引用する。

「私がそれを提供したいということです」コーヒーを口に流し込んだ。思った以上に熱くてむせそうになったが、狼狽を気づかれたくなくて懸命に堪えた。「別の角度からの情報というと・・・」 この会話と会話の間の文章は無くても意味は判るのだが、挟むことによって渡部の心象風景が垣間見え、しかもティーラウンジの臨場感があり、さりげない筆致だがこういうところが巧いなと思う。

予想通り、意外な結末を迎え凡百の作家ではない違いを見せるのだが、個人的には新谷の番外編は余計で、渡部の妻のラストの行動結果の余韻が削がれた。
夜明けの街で Amazon書評・レビュー: 夜明けの街でより
4048737880
No.198
(4pt)

不倫の模擬体験をしているような気分になった

東野圭吾さんの作品。最後のまさかというようなオチの展開には驚きます。
こういった話しを創る力があるのがまさに作家として天才なのだろう。

本書にはミステリー部分もあります。しかしそれはメインではなかったと感じました。
結婚すること、不倫などについてが根底にあります。
本書は主人公の視点から書かれており、不倫の模擬体験をしているように思えるでしょう。

最後でサンタの卵を妻が潰していたという事実は女性の感の鋭さの象徴だと思った。
そして不倫は周囲を傷つけ誰も幸福にならないというメッセージがあるように思えた。

本書内で印象的な文章があったので書いておきたい。
運命の赤い糸はない、自分たちで作っていくものだという指摘。

当初の主人公のように流されて生きるだけではなく
自分の意思を持って行動してこそ生きる意味があるのだという著者の主張が隠されていたように思った。
夜明けの街で (角川文庫) Amazon書評・レビュー: 夜明けの街で (角川文庫)より
404371808X
No.197
(4pt)

相変わらず文章が滑らかで、急発進も急ブレーキもない心地よいドライブに誘われているよう

渡部は派遣の秋葉と不倫関係にあり、抜き差しならない状況にあった。しかも15年前の殺人事件に秋葉が関与している可能性もあった。不倫と殺人がテーマのストーリーである。

相変わらず文章が滑らかで、急発進も急ブレーキもない心地よいドライブに誘われているようだ。目的地は知らされてなく、周りの風景で判らないわけではないが、東野圭吾のこと、何処に連れて行かれるのか判らない。

後半の方で渡部が秋葉の父とホテルのティーラウンジで会う場面がある。その前に渡部は被害者の姉と会い、秋葉が犯人であると指摘されるが、それに対し、秋葉の父は一方向からの情報では真の姿が判らないと云って自分の持っている情報を話すのだ。その箇所を少し引用する。

「私がそれを提供したいということです」コーヒーを口に流し込んだ。思った以上に熱くてむせそうになったが、狼狽を気づかれたくなくて懸命に堪えた。「別の角度からの情報というと・・・」 この会話と会話の間の文章は無くても意味は判るのだが、挟むことによって渡部の心象風景が垣間見え、しかもティーラウンジの臨場感があり、さりげない筆致だがこういうところが巧いなと思う。

予想通り、意外な結末を迎え凡百の作家ではない違いを見せるのだが、個人的には新谷の番外編は余計で、渡部の妻のラストの行動結果の余韻が削がれた。
夜明けの街で (角川文庫) Amazon書評・レビュー: 夜明けの街で (角川文庫)より
404371808X
No.196
(5pt)

甘い誘惑に駆られそうなお父さんに是非

出だしから、さすがの東野ワールドでグイグイ引き込まれる。
前半はほとんどミステリー色はなく、世の男どもの生態の心理描写
が巧みで、思わず声を出して笑ってしまう。

大掛かりな仕掛けのあるプロットではなく、頭を回転させることを
要求するトリックもない。

しかし、最高に楽しいエンターテイメントであることは間違いない。

最後の「おまけ」込みでこの話は完結する。

この本の評価があまり高くないのを読後に知り
なるほどと思った。
個人的には、もっと早くこの本を読んでいればなぁ・・と思ってしまう。

不倫の甘い誘惑に駆られそうなお父さんに是非
夜明けの街で Amazon書評・レビュー: 夜明けの街でより
4048737880
No.195
(5pt)

甘い誘惑に駆られそうなお父さんに是非

出だしから、さすがの東野ワールドでグイグイ引き込まれる。
前半はほとんどミステリー色はなく、世の男どもの生態の心理描写
が巧みで、思わず声を出して笑ってしまう。

大掛かりな仕掛けのあるプロットではなく、頭を回転させることを
要求するトリックもない。

しかし、最高に楽しいエンターテイメントであることは間違いない。

最後の「おまけ」込みでこの話は完結する。

この本の評価があまり高くないのを読後に知り
なるほどと思った。
個人的には、もっと早くこの本を読んでいればなぁ・・と思ってしまう。

不倫の甘い誘惑に駆られそうなお父さんに是非
夜明けの街で (角川文庫) Amazon書評・レビュー: 夜明けの街で (角川文庫)より
404371808X
No.194
(4pt)

自分自身が不倫しているかのようにドキドキ

読みながら、あたかも自分自身が不倫をしているかのような背徳感に襲われ、
妙にドキドキしてしまった。女性読者の評価は辛いと思うが、中年男性読者は
結構身につまされる思いの方が多かったのでは?

この小説の場合、あくまでもミステリー部分は付け合せのようなものなので、
謎解き部分はさほど重要では無いと思う。私も何となくラストは予想出来た。
それでも展開力は流石で、最後まで一気読み。拍子抜けということも無い。
東野圭吾はこういう小説も書けるのだということで、本当に達者な人だ。

ただ苦言を。読後に色々調べていたら、出版社は「東野圭吾の最高傑作」と
いう宣伝文句で売り出していたとのこと。最高傑作うんぬんは後年、読者が
決めることであって、発売前に出版社が決めることではない。こういう宣伝
文句はやめてもらいたい。多くの読者が感じているように、私もこの小説が
東野圭吾の最高傑作だとは思わない。
夜明けの街で Amazon書評・レビュー: 夜明けの街でより
4048737880
No.193
(4pt)

自分自身が不倫しているかのようにドキドキ

読みながら、あたかも自分自身が不倫をしているかのような背徳感に襲われ、
妙にドキドキしてしまった。女性読者の評価は辛いと思うが、中年男性読者は
結構身につまされる思いの方が多かったのでは?

この小説の場合、あくまでもミステリー部分は付け合せのようなものなので、
謎解き部分はさほど重要では無いと思う。私も何となくラストは予想出来た。
それでも展開力は流石で、最後まで一気読み。拍子抜けということも無い。
東野圭吾はこういう小説も書けるのだということで、本当に達者な人だ。

ただ苦言を。読後に色々調べていたら、出版社は「東野圭吾の最高傑作」と
いう宣伝文句で売り出していたとのこと。最高傑作うんぬんは後年、読者が
決めることであって、発売前に出版社が決めることではない。こういう宣伝
文句はやめてもらいたい。多くの読者が感じているように、私もこの小説が
東野圭吾の最高傑作だとは思わない。
夜明けの街で (角川文庫) Amazon書評・レビュー: 夜明けの街で (角川文庫)より
404371808X
No.192
(4pt)

ミステリーというよりは不倫本

不倫をする男性の気持ちがちょっとわかりました。

こういう兆候が出てきたら、旦那は不倫してるかも〜と思った方が良さそうですね。

印象的な文章に「自分の長所をアピールし合うのが恋愛なら、短所をさらけ出し合うのが結婚」というのがありました。なんか心にガツンときました。

事件の方は、全然衝撃もなく、たんたんと始まって、たんたんと解決したという感じでした。
夜明けの街で Amazon書評・レビュー: 夜明けの街でより
4048737880
No.191
(4pt)

ミステリーというよりは不倫本

不倫をする男性の気持ちがちょっとわかりました。

こういう兆候が出てきたら、旦那は不倫してるかも〜と思った方が良さそうですね。

印象的な文章に「自分の長所をアピールし合うのが恋愛なら、短所をさらけ出し合うのが結婚」というのがありました。なんか心にガツンときました。

事件の方は、全然衝撃もなく、たんたんと始まって、たんたんと解決したという感じでした。
夜明けの街で (角川文庫) Amazon書評・レビュー: 夜明けの街で (角川文庫)より
404371808X
No.190
(4pt)

不器用な人は不倫しないことです。

殺人事件の犯人が誰によるものかについては、内容にすこし雑は印象を受けます。
これは不倫というテーマに殺人事件を絡めてしまったがためでしょう。
展開にも無理があったような読後感がありました。
ただし、不倫についての愛人と妻、家庭の間で揺れ動く主人公の心理描写などは
読んでいる側として非常に入り込んでしまいました。
結婚するということはどういうことか?について考えさせられる本です。

自分が思ったこととしては、
振る舞いが器用(お金、行動、発言において)でないと不倫は出来ないということです。
不器用な人がただ女にモテるって理由だけだと、不倫は出来るが周りの誰かを必ず不幸にしてしまうということです。それに自分自身も奈落に転落することもあるでしょう。
夜明けの街で Amazon書評・レビュー: 夜明けの街でより
4048737880
No.189
(4pt)

不器用な人は不倫しないことです。

殺人事件の犯人が誰によるものかについては、内容にすこし雑は印象を受けます。
これは不倫というテーマに殺人事件を絡めてしまったがためでしょう。
展開にも無理があったような読後感がありました。
ただし、不倫についての愛人と妻、家庭の間で揺れ動く主人公の心理描写などは
読んでいる側として非常に入り込んでしまいました。
結婚するということはどういうことか?について考えさせられる本です。

自分が思ったこととしては、
振る舞いが器用(お金、行動、発言において)でないと不倫は出来ないということです。
不器用な人がただ女にモテるって理由だけだと、不倫は出来るが周りの誰かを必ず不幸にしてしまうということです。それに自分自身も奈落に転落することもあるでしょう。
夜明けの街で (角川文庫) Amazon書評・レビュー: 夜明けの街で (角川文庫)より
404371808X
No.188
(5pt)

圧倒的なインパクト

当時、私は主人公の渡部よりは年上、彼女はヒロインの秋葉よりは年下という年齢差で世間で言う、不倫的な関係を続けていた。話題になった、この作品を文学部出身の彼女は読んでおり「私的にはアリかなあ」と肯定的な感想を述べていた。私はまだ読んでおらず、彼女が結婚し、音信不通になったあと、初めて読んでみた。東野圭吾の作品はこれまで読んだことはなく、作者に対する先入観もなしに読んだが、何故ここまで心理描写が的確に出来るのか、まったく驚くべき精緻な描き方だった。レビューのなかでも、ミステリーじゃないとか、東野らしからぬ作風とか非難されている方もお見受けしますが、固定的なイメージではなく、これはこういうジャンルの作品だと解釈して読めばいいのではと思います。
ただ、既婚・未婚にかかわらず恋愛経験がない、あるいは異性に興味がない方には面白くもなんともない小説かなと思われます。

夜明けの街で Amazon書評・レビュー: 夜明けの街でより
4048737880
No.187
(5pt)

圧倒的なインパクト

当時、私は主人公の渡部よりは年上、彼女はヒロインの秋葉よりは年下という年齢差で世間で言う、不倫的な関係を続けていた。話題になった、この作品を文学部出身の彼女は読んでおり「私的にはアリかなあ」と肯定的な感想を述べていた。私はまだ読んでおらず、彼女が結婚し、音信不通になったあと、初めて読んでみた。東野圭吾の作品はこれまで読んだことはなく、作者に対する先入観もなしに読んだが、何故ここまで心理描写が的確に出来るのか、まったく驚くべき精緻な描き方だった。レビューのなかでも、ミステリーじゃないとか、東野らしからぬ作風とか非難されている方もお見受けしますが、固定的なイメージではなく、これはこういうジャンルの作品だと解釈して読めばいいのではと思います。
ただ、既婚・未婚にかかわらず恋愛経験がない、あるいは異性に興味がない方には面白くもなんともない小説かなと思われます。

夜明けの街で (角川文庫) Amazon書評・レビュー: 夜明けの街で (角川文庫)より
404371808X
No.186
(4pt)

まあまあ。

世に不倫のことを物語る小説は多いけれども、こんな風にミステリーというか、殺人事件と組み合わせたのも少なく、まあまあですね。
 深田恭子が、いわゆる派遣社員というのを演じると言うことで、イメージしてもらえば、主人公の気持ちも分かろうかというところです。深田恭子が派遣社員で部下にいたら、よからぬことを考える男性は多いでしょう。しかも期限限定。
 深田恭子がバッティングセンターでバットを振っていたら、それこそ変でしょう。これがミスキャスト。
 見たこともないような豪邸に深田恭子が一人で住んでいたら、それこそおかしいと思うでしょう。これが小説。
 深まる謎に魅せられていく主人公は、不倫の深みに沈んでいく。これが味付け。
 いつものどんでん返しで、明かされる真実と、別れ。東野圭吾らしい展開で、むしろほっとします。
 容疑者Xはまだしも、手紙とか、秘密、天空なんて、およそ東野圭吾ではありません。文章を書く人たちの眼を甘く見ないほうがいいと思います。
 そういう意味で、むしろ東野圭吾っぽさが良く出ていて、まあ80点かな。
夜明けの街で Amazon書評・レビュー: 夜明けの街でより
4048737880
No.185
(4pt)

まあまあ。

世に不倫のことを物語る小説は多いけれども、こんな風にミステリーというか、殺人事件と組み合わせたのも少なく、まあまあですね。
 深田恭子が、いわゆる派遣社員というのを演じると言うことで、イメージしてもらえば、主人公の気持ちも分かろうかというところです。深田恭子が派遣社員で部下にいたら、よからぬことを考える男性は多いでしょう。しかも期限限定。
 深田恭子がバッティングセンターでバットを振っていたら、それこそ変でしょう。これがミスキャスト。
 見たこともないような豪邸に深田恭子が一人で住んでいたら、それこそおかしいと思うでしょう。これが小説。
 深まる謎に魅せられていく主人公は、不倫の深みに沈んでいく。これが味付け。
 いつものどんでん返しで、明かされる真実と、別れ。東野圭吾らしい展開で、むしろほっとします。
 容疑者Xはまだしも、手紙とか、秘密、天空なんて、およそ東野圭吾ではありません。文章を書く人たちの眼を甘く見ないほうがいいと思います。
 そういう意味で、むしろ東野圭吾っぽさが良く出ていて、まあ80点かな。
夜明けの街で (角川文庫) Amazon書評・レビュー: 夜明けの街で (角川文庫)より
404371808X
No.184
(5pt)

東野圭吾らしい複雑な事件の構成に頭が下がる。

婚姻中に,婚姻外の男女関係にまつわる,多重構造な物語。

15年前の死亡事件の時効を前に、
関係者の間のかけひきが続く。

遺族、警察、現場の家の住人達。
誰が誰とどういう関係か、傍からは分からない。

東野圭吾らしい複雑な事件の構成に頭が下がる。
夜明けの街で Amazon書評・レビュー: 夜明けの街でより
4048737880
No.183
(5pt)

東野圭吾らしい複雑な事件の構成に頭が下がる。

婚姻中に,婚姻外の男女関係にまつわる,多重構造な物語。

15年前の死亡事件の時効を前に、
関係者の間のかけひきが続く。

遺族、警察、現場の家の住人達。
誰が誰とどういう関係か、傍からは分からない。

東野圭吾らしい複雑な事件の構成に頭が下がる。
夜明けの街で (角川文庫) Amazon書評・レビュー: 夜明けの街で (角川文庫)より
404371808X
No.182
(5pt)

ミステリーと思わずに読むのがおすすめ

不倫の物語とミステリーが独特の調合で面白いのですが、なんといってもこの作品の魅力は、ミステリー部分ではなく、不倫にはまっていく中年男性(子持ち)の心情描写でしょう。
どこにでもいるサラリーマンで、真面目でユーモアもわかるタイプの男が、悪意なく不倫に入ってしまう心情が、非常に素直に、かつ唸ってしまうくらいリアルに表現されています。
また、彼の口を通して語られる、不倫や夫婦関係の本質をつこうとする文章の数々にハッとします。

「境界線の上に壁などなく、ひょいと一跨ぎすればいいと知ってしまった」
「結婚したら男と女じゃなくなるんだ」
「それにしても妻というのは、どうして亭主が外で何を食べてきたのか知りたがるのだろう」等々。

主人公に共感しているうちにミステリーの伏線にもっていかれます。

東野圭吾の代表作とはカラーが違うので、ミステリーを期待すると物足りないのだと思いますが、揺れ動く人間の心の葛藤を描く巧さ、共感させる力はやはりあっぱれです。是非先入観なく読んでいただきたいです。

夜明けの街で Amazon書評・レビュー: 夜明けの街でより
4048737880
No.181
(5pt)

ミステリーと思わずに読むのがおすすめ

不倫の物語とミステリーが独特の調合で面白いのですが、なんといってもこの作品の魅力は、ミステリー部分ではなく、不倫にはまっていく中年男性(子持ち)の心情描写でしょう。
どこにでもいるサラリーマンで、真面目でユーモアもわかるタイプの男が、悪意なく不倫に入ってしまう心情が、非常に素直に、かつ唸ってしまうくらいリアルに表現されています。
また、彼の口を通して語られる、不倫や夫婦関係の本質をつこうとする文章の数々にハッとします。

「境界線の上に壁などなく、ひょいと一跨ぎすればいいと知ってしまった」
「結婚したら男と女じゃなくなるんだ」
「それにしても妻というのは、どうして亭主が外で何を食べてきたのか知りたがるのだろう」等々。

主人公に共感しているうちにミステリーの伏線にもっていかれます。

東野圭吾の代表作とはカラーが違うので、ミステリーを期待すると物足りないのだと思いますが、揺れ動く人間の心の葛藤を描く巧さ、共感させる力はやはりあっぱれです。是非先入観なく読んでいただきたいです。

夜明けの街で (角川文庫) Amazon書評・レビュー: 夜明けの街で (角川文庫)より
404371808X