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灼熱のテロリズム
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灼熱のテロリズムの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.50pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全2件 1~2 1/1ページ
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ストーリーもよかったのですが、とにかく翻訳がすばらしかったです。わかりやすい言葉で非常に読みやすくあっという間に読んでしまいました。いつもは読むのが遅い私ですが、本書は最初から、すらすらと流れるように読め、すっかり本の世界に引き込まれました。是非多くの方に読んでいただきたいです。 | ||||
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現代社会の最新ニュースを取り入れた作品で有名な往年の職人作家ペンティコーストが1968年に発表した社会派ミステリーの代表作です。著者は忘れられた作家のひとりとして、これまで邦訳された作品がたったの4編で今では入手するのも困難という状態が示すように日本ではとても不遇な扱いでした。理由としてはどの作品もある程度の水準は維持しているのですが、飛び抜けた傑作に結びつかなかった為かも知れません。本書を総括するとミステリーとしては並みの水準作ですが、現代社会の今日的な問題を迫真の筆致で描き出した功績が讃えられ高い評価を得ています。冒頭に帰宅が遅れた少年が夜の街角で目撃したのは、ひとりの黒人が4人の白人にリンチに遭って痛めつけられている姿だった。白人のひとりに気づかれ追われた少年は辛くも振り切って、新聞コラムニストのピーター・スタイルスのアパートへ逃げ込む。警察へ通報し事件現場へ着くと被害者は既に死体となっていた。被害者は黒人運動の穏健派だったが、NY地区検事が警察と同行して現われ何故か残された妻とピーターに緘口令を敷く。実は市長あてに、金曜日までに1000万ドルを払わなければグランドセントラル駅を爆破するという脅迫状が届いていたのだ。ブラックパワーと署名する犯人を刺激するのは危険だという判断だった。テロが街に及ぼす影響を恐れる市長も、遂に隠し切れず情報公開する。やがて人種暴動に発展しかねない程に黒人白人両陣営の過激派が色めき立って一触即発の状態となってしまう。探偵役のスタイルスは過去に不良の悪辣な行為の所為で右足の膝から下を失い義足をつけている正義感の強い闘士です。物語は残り20頁を切ってから一気に真相に到達しますが、勘の鋭い読者なら途中で見破るでしょう。本書は非常に重苦しい真実の人間ドラマが描かれる息詰るようなタイムリミット・サスペンスの傑作ですので、ぜひ一読をお奨め致します。 | ||||
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