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呪われた穴



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【この小説が収録されている参考書籍】
呪われた穴 (1955年) (世界探偵小説全集)

呪われた穴の評価: 5.00/5点 レビュー 2件。 -ランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点5.00pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全2件 1~2 1/1ページ
No.2:
(5pt)

巧緻なプロットが冴える本格ミステリ

名探偵:ナイジェル・ストレンジウェイズ物の一作で、二部構成。
第一部は殺人事件が起こるまで、第二部はそれ以降の捜査過程を描いている。

とある村に村人たちを中傷する手紙が次々と届き、ナイジェルはその送り主の正体を探り出すことを依頼される。
第三者が探り出すことが困難な秘密を、送り主がどのような方法で知りえたのかという謎を中心に第一部のストーリーは展開するが、割とあっけなくその正体が判明する。

これで事件解決かと思いきや殺人事件が発生し、がぜん面白さが増してきた。
容疑者たちがそれぞれの思惑を抱えているため事件の様相が錯綜し、最後の最後まで読者に真相を気づかせない手腕はさすがの一言。

個々の推理にはやや論理性に欠けるきらいはあるが、巧妙な伏線によって、真相はそれなりに説得力かつ意外性がある。

複雑なプロットを手際よくまとめた巧緻な本格ミステリです。
呪われた穴 (1955年) (世界探偵小説全集)Amazon書評・レビュー:呪われた穴 (1955年) (世界探偵小説全集)より
B000JB3NZY
No.1:
(5pt)

ポイズン・レター・ミステリの佳作

英国探偵小説には特定の地域(大概は田舎の村)に匿名の告発や脅迫の手紙がばらまかれる事件を取り扱った作品(クリスティやカー)があるが、本作もその伝統?に連なる作品の一つです。大資本家のアーチボルト・ブリックは自分の故郷で、後援する工場のある村で悪意ある匿名の手紙を書いている差出人探しを私立探偵のナイジェル・ストレンジウェイズに依頼する。ナイジェルは村に住む神経症的な女性、あるいは狂信的信者といった疑わしい人間から手紙の主を絞りこむ。しかし差出人が特定されたかに思えた時に、殺人事件が起こる。しかも殺されたのは事件の依頼者であるアーチボルト卿だった。本作もブレイクの諸作同様にフェアプレイに徹していて時間表を出したり伏線も巧みに張られている。またブレイクの特色である人物描写も素晴らしく謎解きの結末に向かうクライマックスの場面は出色です。
呪われた穴 (1955年) (世界探偵小説全集)Amazon書評・レビュー:呪われた穴 (1955年) (世界探偵小説全集)より
B000JB3NZY

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