スズメバチ

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種別
長編
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あらすじ

2026年06月11日 スズメバチ (創元推理文庫)

『17の鍵』『19号室』に続く謎に満ちた幕開けと激動の展開!警察のゲストハウスでロックスターの遺体が!<刑事トム・バビロン>シリーズ急展開の第3弾著作累計75万部突破ベストセラー作家のドイツ・ミステリベルリンで開催されたロックスター、ブラッド・ギャロウェイのライブの最中に、女性が彼に謎の封筒を手渡した。その中のアルミケースには、凝固した血の上に載せた小さな白い羽根が入っていた……。翌日、警察のゲストハウスでブラッドの血だらけの死体が発見される。刑事トム・バビロンは、臨床心理士のジータと捜査を始めるが……。トップスピードで駆け抜けるシリーズ第3弾。解説=村上貴史(「BOOK」データベースより)

評判

スズメバチの評価:

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スズメバチの総合評価:

9.33/10点 レビュー 3件。

感想一覧

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Amazonレビュー

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

No.3
(5pt)

そんな過去が…

相変わらずのトム・バビロン!
彼の人生を作った過去にも驚きました。
ドイツならではの歴史も関係しており、
彼を苦しめる事情にも触れています。
4部作という事なので、どんなラストになるのか来年の出版が待ち遠しいです。
スズメバチ (創元推理文庫) Amazon書評・レビュー: スズメバチ (創元推理文庫)より
4488229069
No.2
(5pt)

(2026-43冊目) 最後の最後に巨大な謎が読者の前に放り出されて息が止まった

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 2019年10月、ベルリン市内のホテルでアメリカンのロックスター、ブラッド・ギャロウェイの惨殺遺体が発見される。ギャロウェイは直前のコンサートで、アンネ・バビロンから封筒を渡されて困惑していた。その封筒はアンネが用意したものではなく、アンネ自身、見知らぬ男から急に押しつけられてギャロウェイに渡すよう言われたものだった。アンネはギャロウェイと接触していた姿が防犯カメラに捉えられていて、重要参考人として警察に連行されてしまう……。
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 ベルリン州刑事局の捜査官トム・バビロンを主人公とするシリーズの第3弾です。『<a data-hook="product-link-linked" href="/dp/4488229042">17の鍵</a>』、『<a data-hook="product-link-linked" href="/dp/4488229050">19号室</a>』と猟奇的な殺人事件と、東西分裂時代のドイツの負の遺産が亡霊のように21世紀のベルリン社会と一捜査官の人生を大きく揺さぶり続けます。個々の作品で発生する事件のひとつひとつは緩い連関関係にあり、シリーズを最初から読むことによってこそ、この巨大な作品の奥の奥までしっかりと味わうことができる作りとなっています。

 今回の『スズメバチ』は、トムの少年時代である1989年――ベルリンの壁崩壊まであと数か月――と、2019年の殺人事件が交互に描かれます。およそ無関係に思えたふたつの時間軸が物語の後段でぴたりと切り結んだ瞬間、思わず驚きの声が漏れました。そうきたか! しかもその切り結んだところで、前作『19号室』のおぞましい事件の萌芽が生まれていたことを知って息がつまります。
 おまけに今回のトムは、愛する妻アンネと最愛の息子フィルとの関係を問い直さざるをえなくなります。さらには疎遠だった父の力を頼らざるを得なくもなり、自らが容疑者として逃亡生活を強いられながら、独自捜査を進めるという、なんとも手に汗握る物語が展開していきます。

 600頁に垂んとする巨編ミステリも、酒寄進一先生の名訳でなんなく読みこなせます。毎日100頁読んで、6日で読み終えました。もっと若くて体力があれば、1日で読み終えたことでしょう。まさに巻を措く能わざる面白さでした。

 さて、事件は確かに一応の解決を見ますが、最後の最後に新たに大きな謎が読者の前に立ち現れました。これには驚きのあまり息が止まりました。早くその真相をしりたくてたまりません。
 シリーズの最終第4巻『Violas Versteck』は本国ドイツでは2002年2月に刊行済みですが、酒寄先生の邦訳で読めるのは来年のいつ頃でしょうか。待ち遠しくてなりません。
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スズメバチ (創元推理文庫) Amazon書評・レビュー: スズメバチ (創元推理文庫)より
4488229069
No.1
(4pt)

その疾走感と四部作全体に仕掛けられたパズル

「17の鍵」に続く「19号室」を読んだのは、2025/3月。その2冊が連続刊行されたため、次がすぐ刊行されるものと期待していましたが、まあまあ時間がかかりました。
 前作「19号室」のこのレビューで、
 「前回のレビューで私はいくつかの謎が残されたまま終わりを迎えたと書いたわけですが、本作を読了しても尚全てが解明されたわけではありません。よって、シリーズ残りの2作が速やかに翻訳されますようお祈りしています。
 今を大切に。でも、次第に右傾化するこの世界。百年後の未来もまた世界に「微笑」が残っていますように。」と書きました。
 果たしてそのいくつかの謎が本作で解明されたのかどうか?
 ロック・スター、ブラッド・ギャロウェイのライブがベルリンで開催されます。そして、そのアンコール、彼はステージ袖で女性からの封筒を受け取ります。その翌日、ブラッドは死体となって発見されますが、その死に様とその発見場所がかなり異常でした。主人公、ベルリン州刑事局刑事、トム・バビロンはバディであり臨床心理士のジータ・ヨハンスと共に事件の捜査を進めていくわけですが・・・。
 一方、時系列が変わり、1989年、ベルリン、そこではトムの母親、インゲの物語が語られていきます。トムの四歳下の妹、ヴィオーラが母親に連れられて登場してくるわけですが、(前二作を読んだ読者には既にわかっていることですが)ヴィオーラは十歳の時に失踪し、それはトムの囚われの要因でもありました。
 果たして、ブラッド殺害の捜査は如何に変転していくのか?その物語とトムの母親、インゲの物語は如何に交錯するのか?或いはしないのか?(まあ、しないはずはありませんが(笑))。タイトル、「スズメバチ」とは?
 東ドイツの危うさ。「ベルリンの壁」の崩壊。いくつかの<家族>の物語が畝りながら家々を打ち砕く雪崩のようにその激しさを増して終盤へと向かいます。その疾走感と四部作全体に仕掛けられたパズルが今回もまたすこぶるスリリングでした。ページ・ターナーの面目躍如だと思います。勿論、スリラーですから物語の詳細をここで明かすことはできません。
 前二作までに掲げられた幾つかの謎があって、今回、その謎の一つが解明されるわけですが、最後に最大の謎が残されたまま終焉を迎えます。さあ、次作の刊行は?また、1年後。できればすぐにでも。そうじゃなければ、ディティールを見極めるためにそれまでの三作品をまた読む羽目になってしまいます(笑)。
 主人公トムのメンターでもある臨床心理士、ジータ・ヨハンスと超法規的世界の住人、トムの親友、ベネ・チェヒ、二人の存在がこの〈刑事トム・バビロン〉シリーズに輝きを与えています。その輝きとは法を超えたところにある心の良きものが齎すものと言えるでしょう。
 ◾️「スズメバチ 〈刑事トム・バビロン〉シリーズ 」(マルク・ラーべ 東京創元社) 2026/6/15。
スズメバチ (創元推理文庫) Amazon書評・レビュー: スズメバチ (創元推理文庫)より
4488229069

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