氾濫の家



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    初公開日(参考)2025年01月
    分類

    長編小説

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    氾濫の家

    2025年01月22日 氾濫の家

    妻は自分のモノ。子供たちも自分のモノ。金を稼いでくるのは俺なのだから、家族は俺の言いなりにならなくてはならない。 郊外の住宅地に住む五十代の専業主婦、新井妙子。 ある日、隣の家で殺人事件が起きる。被害者の隣人が著名な大学教授だったこと、一人息子がいたことを、妙子は事件を通じて初めて知る。 平穏そうに見えた隣家で何が起きていたのかーー事件はやがて、妙子自身の家庭の闇をあぶり出していく。 『誰かがこの町で』で「同調圧力」を、『シャドウワーク』で「DV」を描いた異能のミステリー作家、今度のテーマは、この国に根深く残る「家父長制」! 第一章 事件 第二章 波紋 第三章 拡散 第四章 事故 終章 そして氾濫が(「BOOK」データベースより)




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    No.7:
    (5pt)

    「自分」がすり減っていくとき、私たちは、いったい、どうすればいいのか

    『氾濫の家』(佐野広実著、講談社)のページを繰りながら、いらいらしっ放しだったことを白状します。

    いらいらの原因の第1は、主人公の新井妙子です。郊外の住宅地に住む50代の専業主婦だが、結婚以来、自己中心主義、男尊女卑の見本ともいうべき夫から精神的苦痛を与えられ続けたため、「『自分』がすり減っていく」のを自覚しながら、何もできない不甲斐なさに、いらいらさせられたのです。

    原因の第2は、本書の全篇に漲るヘイトの実態と、いそいそとそれを実行する人間たちの群れです。妙子の夫・新井篤史が勤める新浪建設がヘイト社長に率いられたヘイト企業で、篤史は企業の汚れ仕事を担当する課の課長なのです。ヘイト企業や、汚れ仕事を秘密裏に請け負う業者だけでなく、政治家や警察までがヘイトに加担している情けない実態に、いらいらさせられたのです。

    原因の第3は、「『自分』がすり減っていく」人間を救うシステム、「すり減ってしまった『自分』を取り戻す」システムが確立されていないことです。何とかできないのかといらいらさせられたのです。

    篤史の論理。「新浪建設の後ろには政府がついているんだ。つまり、この再開発は政府の方針だ。政府の方針に盾突くやつは叩き潰せ。こんなやつらに好き勝手をされてたまるか。年寄りは早く割腹自殺しろ。ガイジンは強制送還だ。女どもは黙ってろ」。

    中堅どころの新浪建設の社長・新浪信三の発言。「外国人はなにを考えているかわからないから雇用するのは危険だ。障碍者が会社の役に立つとは思えないのに、なぜ一定数雇用しなくてはならないのか。女は結婚して妊娠すれは辞めていくし、こどもを生み育てるのが仕事なのだから、会社内で重要なポストにつけることなど問題外だ」。

    政府支持の経済学者(大学教授)・正木芳光の主張。「正社員を削減して派遣社員ばかりにすることで経済は活性化する」。

    警察の内実。「穏健な組織に対しても、警察庁全体が『政府に対抗する組織』として注意を払っていた。中には内実をたしかめもせず『極左暴力集団』と目している警察関係者も少なくはない」。「民族が違うから『犯罪に手を染める危険がある』」。

    ヘイト意識の根絶、差別の撤廃、外国人の人権遵守――の難しさを再認識させられました。

    あまりにいらいらし過ぎたので、新井家の隣家の正木芳光刺殺事件の犯人は誰かというストーリー展開、篤史が画策した企業を守るための汚れ仕事の恐るべき顛末などに意識を集中するのに、いささか苦労しました。
    氾濫の家Amazon書評・レビュー:氾濫の家より
    4065365678
    No.6:
    (2pt)

    結局なに?

    材料多すぎて調理に失敗した見本。
    作者の言いたいことは分かりすぎるくらいわかるが、それをストレートに説明してどうすんの?
    料理=作品ってのは、食べたときに、ああ、なるほどってならなきゃ。
    食べる前からこんな料理作りますって説明してるけど、食べてみたら全然美味しくない。
    ここからネタバレ
    妙子が不審者を見て黙ってるのありえないよ。
    もしそうならちゃんとした必然性がなきゃ。
    精神疾患ゆえになんてのは都合良すぎ。
    犯人の薬剤師もそう。
    妹の自殺を逆恨みして、しかもすでに死んでいる相手を刺す?
    んで、その話を姿を見られた妙子に聞いて欲しい?
    まぁ他にもありすぎて書ききれないです。
    ここまで酷くても、登場人物が魅力的だったり、キャラが立っていればまだ救いはあったと思うけどそれもないしなぁ。
    とにかく作者の都合の良いように適当に書かれた中身の薄っぺらな作品になっちゃった。
    これ講談社だよね???
    氾濫の家Amazon書評・レビュー:氾濫の家より
    4065365678
    No.5:
    (2pt)

    昭和テイストの古臭い物語

    ミステリー小説のていでいて、ミステリーでもなんでもない
    別になんのトリックもなければ、隠ぺい工作もない単純な事件なのになぜか警察の捜査は行き詰まるが、小説の中心はそこにはなく、隣の家の家族に起きる さまざまなトラブルを描くことに主題がおかれている。冒頭の事件は 傍らに置いて、作家さんが自分の政治思想を主張するためだけにストーリーが展開される。
    しかし、その主張がいかにも古臭い、ヘイトや引きこもりなど 近年の話題をとりこんで今どき風にしたてあげようとしているが、政治家と癒着した土建屋が悪辣な行為を繰り返すという、もう何十年も前から描かれてきたステレオパターンが根底にあり、もう昭和臭、加齢臭がひどい。資本主義を推奨する経済学者のせいで、貧困な人が死に追いやられていることが犯罪の動機だったりして左翼臭までする。悪臭ぷんぷん、臭すぎる小説でした。
    氾濫の家Amazon書評・レビュー:氾濫の家より
    4065365678
    No.4:
    (3pt)

    概ね楽しみました・ネタバレあります

    あるある、もしくはあるかも知れないリアル感で読んでいたが
    急に日常とはかけ離れた「いつの時代?」みたいなのが入ってきてしまい
    落差が激しく醒めちゃった…

    結局読後感は
    なんで高卒で派遣行くかなあ。成績良ければ高卒枠の正社員採用あるだろうに
    カッコいい仕事じゃないかも知れんが、最初はきついし安いかも知れんが、
    将来の頭打ちはあろうが、コツコツやりゃそこそこ安定するのに
    …に帰してしまった

    概ね楽しみました
    氾濫の家Amazon書評・レビュー:氾濫の家より
    4065365678
    No.3:
    (5pt)

    重くのしかかる不穏な空気のなかで。

    終始にわたって不穏な空気が漂っている。
    人権問題、レイシスト、ヘイトに警笛を鳴らしたサスペンス。
    それは見た目は普通で身近な家庭でさえも、会社でも起こっていると。
    そして、その行為を受けて、”徐々に自分というものがすり減っていく”のだと。
    勇気を出して。
    氾濫の家Amazon書評・レビュー:氾濫の家より
    4065365678



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