■スポンサードリンク
ショボタン さんのレビュー一覧
ショボタンさんのページへレビュー数3件
全3件 1~3 1/1ページ
※ネタバレかもしれない感想文は閉じた状態で一覧にしています。
閲覧する時は、『このレビューを表示する場合はここをクリック』を押してください。
閲覧する時は、『このレビューを表示する場合はここをクリック』を押してください。
|
||||
|
||||
---|---|---|---|---|
東大卒で国家公務員試験甲種に合格、警察庁総務課長という絵にかいたようなエリート、しかも「東大以外は大学じゃない」と私立一流大学を合格した息子に浪人させているうえに、「女は家庭で夫を支えるのが普通」と娘の就職には無関心。家の事は妻にまかせっきりで趣味もなし、深夜でも呼び出されれば背広にネクタイで赴く。それが主人公・竜崎。もうほんとうに嫌な人間のステロタイプのような主人公が、ある事件を通じて少しずつ変貌していく。といっても堅物であることには変わりないのだけど、この人の場合自分にまず厳しく、周りにも同じに厳しいところがよくいるクソ上司と違う。そして、清廉であれという信念がまったくぶれることがない。突き抜けちゃっているのだ。そのぶれない信念が、淀んで濁りまくった警察幹部の汚泥を文字通りひっかきまわし突き抜けていくさまは爽快。ただ、結末になんのほろ苦さも皮肉もない大団円なのがマイナスポイントか?
|
||||
|
||||
|
|
||||
|
||||
---|---|---|---|---|
|
||||
|
|
||||
|
||||
---|---|---|---|---|
作中、「因果応報」という言葉が数回出てくるが、これに尽きる。悪意を持って他人を傷つける者は、自分も傷を負う。そして人は傷つけられたことは忘れないのに、いとも簡単に傷つけたことは忘れてしまう。この作品に登場する少女たちは皆、可憐な見た目を装いながら、残酷さに満ちており、しかも無知ゆえか傷つけた自覚さえない。無邪気に人を傷つけ、そして自らが傷を負うと世の中を呪い、他人のせいにし、自分だけが被害者となる。こんな厄介な人種が現実に世の中にあふれかえっていると思うと、とにかくこの作品のような事件が起きないことを祈るばかりです。
|
||||
|
||||
|