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コタロウ さんのレビュー一覧

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レビュー数2

全2件 1~2 1/1ページ

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No.2: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

すべてがFになるの感想

肌に合う、合わないという感覚を普段の日常生活で感じる事はあまりないと思うのですが、この作品を読んでいる間は
その感覚がしきりに纏わりついて離れませんでした。
社会から隔絶された空間で起こる殺人事件、密室のトリックなど王道の展開を、機械的(というか機械)な人工物でコーティングした
作風で新鮮かつ異色な1本。

短い文章その物が全て記号や数字に見えてくる感覚。自分には合いませんでしたが、そういう感覚を味あわせて
くれたという点では希少な作品と言えます。
でもやっぱりコンクリートよりは木が好きです!

すべてがFになる―THE PERFECT INSIDER (講談社文庫)
森博嗣すべてがFになる についてのレビュー
No.1: 2人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

霧越邸殺人事件の感想

約700頁にもわたる大作。間延びする事もなくあっという間に読めてします作者の筆致は見事です。
記号的な単発文章ではなく、その場所の雰囲気、人物の心象が頭に自然と入ってくる文章はやはり魅力の一つ。
綾辻さんの他の館シリーズとはまたひと味違う幻想・耽美的な世界観が作品全体を包み込んでいます。
館で起こる現象に明確な答えを提示していない点は好き嫌いが分かれそうですが幻想ミステリとして俯瞰すれば納得。
合間に交わされる「犯罪の本質」「探偵は秩序回復の道具」などの小ネタも面白い。
突き詰めれば人はなぜこの手のミステリ、物語を欲するのかにまで考えが及びそうです。
犯人の動機は若干あれですが、現実にもこういうマイノリティ思考な方はいそうな気が・・・
お外大嫌い、閉じ込められてナンボ、執事・メイドさんカモン!な方にはおすすめです~(褒め言葉です)
霧越邸殺人事件<完全改訂版>(上) (角川文庫)
綾辻行人霧越邸殺人事件 についてのレビュー