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ウェルカムトゥパールハーバー
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ウェルカムトゥパールハーバーの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.36pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全1件 1~1 1/1ページ
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上下巻16章立てで、合計1100頁に及ぶ大作です。 お話しは、太平洋戦争の引き金となった日米交渉が、米 英の謀略によるものだったというものです。どこまで史実 かはわかりません(吉田裕・森茂樹『戦争の日本史 アジ ア・太平洋戦争』2007は、「アメリカ側に日本を追い詰め ようとか、ましてや挑発して先に手をださせようなどとい う意図がなかったことはほぼ明らか」としています。)が、 読んでいて冗長と感じなかったのは、それだけ迫真性が あったからでしょう。 スパイ小説ですから、登場する人々が人間的な厚みに 欠けるのは仕方ありません。確かに、その分はボリュー ムを絞り込めたかもしれません。その代わり、当時のソ 連の内情についてのこの作者らしい薀蓄は、見るべきも のがありました。例えば、第三インター(コミンテルン)が、 ソ連の諜報機関だったと喝破するあたりは、図式的では あっても、ちょっと考え込ませるものがありました。 さて、中でこんなドキッとする科白がありました。 「エザキさん、ある女にほんのちょっとかすり傷を負わさ れたくらいで、その傷をほかの女で癒そうとしてもだめよ。 なにより、それにつきあわされた女が迷惑するわ」 「ともかく戦争は、ドンパチやりはじめた時はもう、あらか たケリがついている」 作家というものは、結構シニカルなのですね。 | ||||
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