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キル・ショー



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【この小説が収録されている参考書籍】
キル・ショー (海外文庫)

キル・ショーの評価: 4.00/5点 レビュー 3件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.00pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全1件 1~1 1/1ページ
No.1:
(3pt)

「犯罪実話がエンターティメント化した時代」

2013年、メリーランド州、フレデリックに住む十六歳の少女、サラ・パーセルが突然失踪します。
 その事件を大手テレビ・ネットワークがリアルタイムで報道する連続リアリティ番組を制作。その進捗に熱狂する全米の視聴者たち。その番組が引き起こした騒動、スキャンダル、悲劇を作者(ダニエル・スウェレン=ベッカー)が二十六人の事件関係者に取材し、その事件の真相を解き明かしたドキュメンタリーが本書であるという<体>で書かれたスリラーです。結構、紛らわしい。当初、実際にあった事件をカポーティの「冷血」のように書き起こした物語なのかと思ったぐらいですから、そもそも私は作者の詐術に引っ掛かっています(笑)
 サラの家族、フレデリック警察、郡地方検事、サラの友人たち、高校関係者、ネットワーク・プロデューサーとその製作サイドのスタッフ、巻き込まれていく陰謀論グループ、メディア、社会学教授と作家のインタビューに事件関係者が答え、細かく切り出されたシーンが次第に積み上がっていくことによって欠落していた時系列が繋がり、事件のリアリティが確立していくプロセスとその手腕は見事だと思います。ページを捲らせる熱量が凄まじく、あっという間に読み終えることは間違いありません。それほどまでに読者は<犯罪実話>を求めているものなのでしょう。スリラーである以上、ネタバレが厳禁ですので、詳細を書き記すことはできません(笑)。
 「犯罪実話がエンターティメント化した時代」(p.315)を極めた物語を描いたこの”ジェット・コースター・ノベル”は確かに面白かった。しかし、なぜか私は好きにはなれなかった。理由は?そもそもの根幹をなすべき<男と女>の関係性の陳腐さに付き合いきれなかったということができるでしょう。
 まあ、面白ければ、そんなことどうでもいいんじゃない?
 □「キル・ショー “Kill Show”」(ダニエル・スウェレン=ベッカー 扶桑社BOOKSミステリー) 2024/5/7。
キル・ショー (海外文庫)Amazon書評・レビュー:キル・ショー (海外文庫)より
4594095720

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