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キル・ショー



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【この小説が収録されている参考書籍】
キル・ショー (海外文庫)

キル・ショーの評価: 8.00/10点 レビュー 1件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点8.00pt

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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
全1件 1~1 1/1ページ
No.1:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

凝った構成だが、読みやすくて面白い!

テレビ脚本家出身の著者によるミステリー・デビュー作。女子高校生失踪事件をめぐるテレビ業界と地元の大騒動を関係者のインタビューだけで構成した、意欲的なサスペンス・ミステリーである。
2013年にメリーランド州の小さな町で発生し、全米を沸騰させた16歳の女子高校生失踪事件の真相は何か。10年後、作者(ダニエル・スウェレン=ベッカー)は事件関係者26人の証言を集めて事件の全体像を明らかにしようとするというのが、物語の構成。全編、短いインタビューを並べて行くことで、徐々に事件の様相が変化し、事件報道に熱狂する当時の世相の狂気を炙り出すのに成功している。
暴力と恐怖が主題の犯罪実話ものは昔からアメリカでは人気ジャンルだが、活字文化からテレビ、ネットの社会になって、その人気と影響力は高まる一方である。それは人間の本性に基づいたものではあるが、このままで良いのかという作者の問題提起は重要だ。しかし、それを抜きにしてサスペンス・ミステリーとしてのレベルが高く、一級品のエンタメ作品である。登場人物が多く、しかも人物表が無いのだがストーリーを追うのに何の問題もない。
予備知識なく、素直にストーリーを追うことをオススメする。

iisan
927253Y1

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