文章作法・小説の書き方
評判
文章作法・小説の書き方の評価:
3.50/5点 レビュー 4件。 - ランク
Amazonレビュー一覧
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全4件 1〜4 1/1ページ
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『母の上京』(1951年、34歳)と『雲と植物の世界』(々)を書いたとき、原稿紙が遠のいて、文字がはっきりと見えはじめ、文字を一行ずつ、一字ずつ、吟味しながら書けるようになった、著者が<小説に開眼したとき>だと言う(p48)。両作品を読み比べれるのも楽しい。
「学問として人間研究をしてゆく一方法」である純文学と大衆文学、中間文学の考察も面白い(p201、233、240)。
習作時代に、散文詩『積乱雲』を書いたが、そのとき小説的ムードを感じたことが契機になって、詩作から積極的に散文(小説)の途につけたそうだ(111)。
時代小説『山小屋剣法』の研究では、①作者の説明ではなく、登場人物に語らせるから生きてくる、②会話は作者が作るのでなく登場人物が語るのである、③考証(小説表現上の生きた部分でない)は最小限にとどめるのがよい言う(p279、317)。
リアリズムの文体では陰惨極まる戦場描写などになるとき、文体の次元を叙事詩の段階に引き上げるが、この操作はじっくりと時間をかけるべき小説作りの技術であると言う(p291)。『静かなノモンハン』(1983年、66歳)はこうして書かれた。