小説十八史略

評判

小説十八史略の評価:

4.45/5点 レビュー 85件。 A ランク

Amazon書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点4.45pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全74件 21〜40 2/4ページ
No.54
(5pt)

三国志の時代から隋の統一まで

中国史に興味を持つきっかけとして、お勧めしたいシリーズの第4作です。
本書では、人形劇やマンガ、映画などで日本でも人気の高い三国志の時代から、晋による短い統一、魏晋南北朝を経て、隋による統一までを取り上げています。
五胡十六国や魏晋南北朝は、なんど解説書を読んでも理解できないくらい、国が出来ては滅んでまた出来て、とややこしい時代です。本書でも分かり難いことは残念ながら同じですが、読み物として楽しく読めました。
真面目に五胡十六国や魏晋南北朝の時代について知りたい方には、本書と併せて、中公新書から出版された「南北朝時代―五胡十六国から隋の統一まで」を読まれることをお勧めします。
小説十八史略(四) (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 小説十八史略(四) (講談社文庫)より
406185125X
No.53
(5pt)

中国史の大筋を理解するのに便利なシリーズ

第三巻では、前漢の武帝時代の匈奴との戦争に始まり、王莽による簒奪と後漢の建国、三国志時代の始まりごろ(董卓が権力を握っているあたり)までを描いています。
割合としては、後漢の建国は割とあっさり描かれていて、例えば、某作家さんが取り上げた”呉漢”は、一度名前が出ただけです。
第2巻の感想にも書きましたが、膨大なエピソード、人物の省略の仕方がうまいのか、中国史の大筋を理解するには、ちょうど良いシリーズだと思います。
小説十八史略(三) (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 小説十八史略(三) (講談社文庫)より
4061851071
No.52
(5pt)

歴史の流れを大づかみに理解するのにお勧め

第2巻の中心は、漢楚の争いです。後半は前漢初期の呂一族の専横から武帝の即位、匈奴との戦争が始まったあたりまで描かれています。
歴史書ではないので、読んでもテストの点が取れるか怪しいです。しかし、中国史の流れを小説として読ませてくれるので、王朝の移り変わりに代表される時代の変化を理解する助けになると思います。
また、適度に人物やエピソードを端折ってくれているので、特定の人物に関心がある人は当たり外れがあるかもしれませんが、読んで理解できる(流れを追える)程度に情報が整理されている点も、読者の助けになっていると思います。
このシリーズを入り口に、より専門的な書籍に進んでも良いと思います。
小説十八史略(二) (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 小説十八史略(二) (講談社文庫)より
406185089X
No.51
(5pt)

これで、学んだ

とにかく、面白い
中国の歴史が、である。
この本で、呉越の戦いや、項羽と劉邦の争い、あるいは三国志、あるいは隋唐の物語などを、学んだ。
文体がいい。丁寧で読みやすい。
後で知った事だが『18史略』という古典が、中国にあって、
それを、本書の著者が、日本の読者向けに、優しく書きおろしたみたいだ。
小説という形式を取って。
読みましたよう、寝食忘れて。20年以上前の事である
今回、キンドルに取り入れられ、再度、購入した。
何回、読んでも、新鮮である。
特に、1巻目が、いい。春秋戦国時代だ。
歴史上の人物が、これでもかと、出て来るのだが、
キャラクターに、躍動感がある。
生々しいし(中国人も)人間なんだな、と思ってしまうし、親近感が湧く。
著者は元々、作家なので、そう思わせる、技量がある。納得である。
本書で、一通りの、歴史の流れをつかんだ後は。
『論語』などの、思想にハマってもいいし。
三国志を代表とした、戦記物の、登場人物を覚える事も、可能だ。
これ、このように、楽しく読めて、なおかつ、使える本書。
入門書に最適です。ぜひ、ご覧あれ。
小説十八史略(一) (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 小説十八史略(一) (講談社文庫)より
4061850776
No.50
(4pt)

面白い!

宮城谷昌光「歴史を応用する力」から司馬遼太郎の「項羽と劉邦」、「十八史略(講談社学術文庫)」を経て本書に行き着いた。現時点で第二巻まで読了し、漢帝国の武帝まで話が進んだが、小説形式だと
頭に入り易い。但し、人名ルビは同一人物でも複数箇所にあった方が親切。
小説十八史略(一) (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 小説十八史略(一) (講談社文庫)より
4061850776
No.49
(5pt)

人がどう生きて英雄が何をして愚者がどう滅ぶか

はじめの書き出し 人、人の追求、人なのだこれがすべて 若い子ほど読んでほしい 環境は違えど 人の行いはあまり変わらず 人生の教養を増やして生きてほしい
小説十八史略(一) (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 小説十八史略(一) (講談社文庫)より
4061850776
No.48
(5pt)

小説でわかりやすく

中国の歴史がよくわかります。受験生にもおすすめ。なぜ秦が滅びたか、なぜ漢が上手くいってまた滅んだかなど当時の歴史的背景がよく書かれています。
小説十八史略(二) (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 小説十八史略(二) (講談社文庫)より
406185089X
No.47
(5pt)

中国史の入り口にお勧め

三皇五帝の時代から、秦の始皇帝による中国統一までの歴史を小説のフォーマットで描いています。
このため、いささか脚色らしき場面もありますが、物語らしい面白さを高めて、リーダビリティを上げるという点では、これで良いと思います。
厳密に歴史を勉強する、という意味では本書は不適切かもしれませんが、一般の読書人が中国史の概要をつかむためには、本書のような作品も必要だと思います。
なお本書の後半では、中国の戦国時代が取り上げられますが、始皇帝に関するエピソードに多くの紙面が割かれています。このため、ほかの有名キャラクター?は比較的あっさりとした取り上げられ方になっています。(例えば、楽毅や白起は出てこなかったように思います。)
特定の歴史上の人物やエピソードに関心のある方は、お気を付けください。
小説十八史略(一) (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 小説十八史略(一) (講談社文庫)より
4061850776
No.46
(5pt)

6巻愛読書で何回も読み返しています。

「小説」と銘打ってることから分かるが、他の史書や筆者の創作を交えた小説なんだけど、東アジア通史の参考になるし楽しく読める。秦の始皇帝、項羽と劉邦や三国志で中国史に興味が出た人にお勧め。惜しいのは元以降の読みやすい通史がないこと。それ故、明や清のことをあまり知らないことかな。通史の上手い筆者という意味で「インド三国志」もお勧め。
小説十八史略(一) (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 小説十八史略(一) (講談社文庫)より
4061850776
No.45
(5pt)

バイブル

忘れもしない小学4年生の夏、本屋さんで何気なく最初の1ページを試し読みして、その場で「これ、今年の誕生日のプレゼントに!」と親にねだってしまった思い出深いシリーズ。
これ以後の人生に大いに影響を受けました。
今も本棚に大切にとってありますが、電子書籍になって大変うれしかったので改めて買わせて頂きました。
小説十八史略(一) (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 小説十八史略(一) (講談社文庫)より
4061850776
No.44
(5pt)

とても面白い!

古代中国史以降の流れを感じながら読めました。春秋戦国や三国志などの関連でこれまで断片的に把握していた内容がすべてつながって、大いに納得しながら楽しめました。文体や言葉もとても読みやすい内容。
小説十八史略(四) (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 小説十八史略(四) (講談社文庫)より
406185125X
No.43
(5pt)

異色の人・趙匡胤

安史の乱は鎮定され、唐王朝は一時的に中興。安史の乱で力を借りたウィグルが突然滅亡し、強敵の吐蕃にも内紛が発生。唐にとっては僥倖だが、それゆえに政治が再び弛緩してしまったともいわれる。
 節度使は徴税権があるが任期は短い。ゆえに苛酷に徴税する。節度使のポストは人気があるので宦官への賄賂が横行する。賄賂のために高利貸しから金を借りる。だから、節度使になると苛酷に徴税せざるを得ない。兵士の給料や食費をごまかすようになると兵に不満がたまり、反乱が起こり、追放される節度使も出てくる。
 王仙芝や黄巣らが乱を起こす。王仙芝の最期は不明。黄巣が造反の主流となる。黄巣の配下にいる朱温(後の朱全忠)は、いずれ唐が切り崩しのために自分に声をかけてくるだろうから、そのとき唐に下り、唐の内部勢力となり、やがてそれに取って代わるというプランを持っている。
 黄巣の軍は唐に駆逐されそうになったが、唐内部も一枚岩ではなく、黄巣は盛り返し、洛陽を落とす。
 長安は広いが守りにくく、洛陽は狭いが守りやすい。前漢や唐などスケールの大きな王朝は長安を都としている。
 黄巣は長安も落とし、新王朝・斉を創始する。唐の皇帝は四川に逃亡。あちこちの節度使は自立の動きを見せる。唐は、背に腹は代えられず突厥の李克用に援助を求め、更に、李克用を抑えるために朱温を誘い出す。力がないので謀略に頼る。狙い通り、黄巣は討たれ、唐は長安帰還を果たす。
 とはいえ、唐は地方政権に転落している。黄巣の乱を平定する上で李克用は最大の功労者だが、李の勢力を牽制するために朱温には全忠の名を与えてバランスをとる。あちこちに地方政権が成立し、唐は足利将軍のような状態になっている。唐の昭宗は部下に殺され、禅譲形式で朱全忠の梁王朝(後梁)が成立し、唐は滅亡。
 後梁も地方政権にすぎない。朱全忠は、廃嫡しようとした息子に逆に殺される。後梁も短命王朝。後周は天下統一の意気盛んだったが英主・柴栄が北伐の半ばで急死し、兵士たちはすぐれた軍人である趙匡胤に期待を寄せる。趙匡胤は推されるかたちで宋王朝を創始する。
 趙匡胤は、後周の柴氏を子々孫々面倒をみること、士大夫を言論を理由として殺してはならないこと、という秘密の遺訓(石刻遺訓)を残す。石刻遺訓は皇帝しか見ることができない家訓だが、言論によって殺されないという安心感は言論戦を活発にし、社会進歩にも大きく貢献した。
 趙匡胤は50歳で死去し、弟の趙匡義が第2代皇帝となる。趙匡胤の死は謎。
 趙匡胤は節度使を名誉職化する。節度使を頻繁に転勤させ、軍事と行政を切り離して行政官を中央から派遣する。また、租税役人(転運使)を派遣し、節度使の権限を削る。
 科挙は隋から始まったが、隋と唐のころはまだ門閥を重く見た。しかし、宋は進士至上主義。武が薄められ、文の時代になった。
 唐は華やかだったがそれはあくまで貴族社会のこと。宋になると豊かさが下の方にも広がる。中国で庶民文化が育ったのは宋になってから。講談、芝居、諸芸の寄席が生まれる。宋は経済大国であり、だからこそ歳幣(遼などに平和代金を払うこと)が可能だった。
 宋は公務員福祉が手厚く、財政負担が大きい。増税するので自作農は小作農に転落する。王安石の改革が行われる。王安石の新法の主眼は、健全な農民層を厚くすることにある。最大の柱は青苗法であり、国家が農民に低利融資することで農民の資金枯渇を抑制する。農民に高利貸しをしている地主や豪族は青苗法に反対。王安石は一度失脚し、再び呼び戻されたが愛息の死などもあり、モチベーションダウンして辞任。新法派の政治は党派性が強くなり頓挫する。
 遼(契丹族)に虐待されていた女真族は徐々に団結し始める。宋はここに着目し、女真族を援助。女真族からは英雄・完顔阿骨打が現れ、宋・金(女真)の同盟が成立する。ただ、このころは宋で反乱が頻発している。水滸伝はこのころの地方の反乱をもとにした物語。
 やがて宋と金は決裂し、金は宋を攻める。国都・開封は金軍に囲まれる。宋の欽宗は金に連れ去られ、実質的に宋滅亡。金は遼も倒して大帝国を作ったものの女真族は人口が少ないので中原の直接統治は不可能。金は宋の元・高官である張邦昌を王にして、傀儡王朝・楚を作る。
 欽宗の弟である高宗は、南宋を創始。楚の傀儡皇帝・張邦昌は 高宗のもとに参じて従う。
 金が南宋を攻めるためには苦手な水戦をしなければならない。南宋もしぶとい。金帝国を保つには江南の富が必要。金は、宋への忠誠を表明して金の怒りを買っていた秦檜を南宋に送り込む。秦檜は、北は金・南は宋とし、物産豊かな南宋が歳幣を金に送ることでバランスを保つ案を持つ。これは金としても都合がいい政策。
 秦檜が脱走したことにして、金は秦檜を南宋朝廷に送り込む。家族を北に連行されている高宗は、秦檜の融和論に傾き、秦檜を重用する。一方、岳飛の力戦により南宋の中原回復も夢ではない時期もあったが、このときに岳飛は呼び戻され、罪を着せられる。陳舜臣さんは、秦檜はやはり問題の人物である、と考えている。
 秦檜の基本方針は、北は北、南は南。岳飛は南下する金軍を各地で撃破する。岳飛(南宋)が勝つことは講和条件を有利にするので歓迎すべきだが、国力を比較すると金の方が上なので、あまり攻め込みすぎて金を怒らせるのはまずい。秦檜は、勅命を乞い、岳飛を撤退させる。岳飛は憤慨する。
 金にとって、拉致した欽宗は切り札。欽宗が戻ってくると高宗は僭称者になりかねない。正直、高宗は欽宗だけには帰ってきて欲しくない。金としても正統性に疑義のある南宋の方が相手にしやすい。
 秦檜も悩むが、決断し、岳飛は罪を着せられて処刑される。こうして南宋は金と屈辱的ながらも和議を結ぶ。
 金はモンゴルのタタル族を武力制圧。ボルジギン族の首長はタタル族と金のために殺される。ボルジギン族の首長となったエスゲイ・バアトルが略奪した女の子が後のチンギスハン。
 タタルはやがて金に叛く。金は周辺部族を誘ってタタルを討伐しようとする。このとき、タタルに恨みをもつチンギスハンは誘いに乗り、タタルを破る。タタル族は中央文明に接してたくさんの財貨を有していたため、これによりチンギスハンも中原の文明を知る。
 モンゴルは南宋を誘って金を挟み撃ちにしようとする。南宋は宿敵・金を倒すチャンスなのでこの誘いに乗る。金は滅亡。南宋はモンゴルを野蛮人と見下す。モンゴルは自分たちの占領地にまで南宋が北進したことに激怒。モンゴルと南宋の同盟はあっさりと壊れる。
 まったく漢化してはならない、しかし、漢地を統治する以上は漢の気風になじんでその一部を取り入れるべきである、というのがフビライの基本方針。
 この時代に朱子学が成立する。北宋以来の宋学の伝統は、やがて朱子学として朱熹により完成される。朱子学は王道を尊び、覇道を賤しむ。戦争に強いか弱いかは問題ではなく、王道を実行しているか、国家に道義があるかが何よりも重要、というのが朱子学の考え方。
 遊牧で国を建てることはできるが、それで国を維持することはできない、とフビライは考える。大国家となると南方からの食料補給がなければ生存できない。フビライは、易経から国号を「元」と定める。元のあとの明、清もそれにならった。元も明も清も地名ではない。
 チンギスハンのころ、高麗はモンゴルに撃破され、王室は江華島に移る。モンゴルは水戦が苦手。そこでモンゴルは高麗を蹂躙する。亡命政府は動揺する。高麗はモンゴルに屈服。フビライの優先課題は南宋屈服であり、それゆえに高麗を懐柔する。さらに日本を味方に引き入れようとし、その流れで元寇となる。台風で遠征失敗しているが、たいした台風ではない。突貫工事で船を作った高麗の手抜き工事が原因。
 南宋は最期の海戦に敗れ、幼帝は臣下に背負われて入水。南宋は滅亡する。
 ・・・
 元の時代、史記など十八の正史があり、それをベースに略記が書かれた。略記が書かれたのは、中国の歴史を誰でも読めるようにして、民族の自尊心を失わせないようにするためだった。こうした背景で十八史略が執筆される。独創性よりも啓蒙に重点が置かれた書物であり、日本では江戸時代から学生の必読書とされた。
 などなど。
小説十八史略(六) (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 小説十八史略(六) (講談社文庫)より
4061851748
No.42
(5pt)

これは読み始めると

こういう形で十八史略を読み進めるとは思いませんでしたが、いいです。
小説十八史略(六) (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 小説十八史略(六) (講談社文庫)より
4061851748
No.41
(5pt)

だいちゃん

受領いたしました。迅速にご対応いただきましてありがとうございました。また何か良いお品がございましたら参加させていただきます。
小説十八史略(六) (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 小説十八史略(六) (講談社文庫)より
4061851748
No.40
(5pt)

期待どうりでした

期日どうり到着しました。 記載どうりの商品でした。・・・・・・・・・・・・・・・・・。
小説十八史略(六) (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 小説十八史略(六) (講談社文庫)より
4061851748
No.39
(5pt)

中国歴史が早わかり

要所をおさえながら、面白く書かれています。この作者は初めて読みましたが
フアンになりました
小説十八史略(六) (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 小説十八史略(六) (講談社文庫)より
4061851748
No.38
(5pt)

最後まで中身が詰まってます

最近になってようやく「隋唐演義」や「楊家将」「岳飛伝」などの小説で
知名度の上がりつつある唐末〜南宋末時代を分かりやすく描いてます。

史実を下敷きにしてるとはいえ、ここまでの長編なら息切れしそうなものですが、
そんな事は一切なく。原典の「十八史略」が書かれる要因になった南宋の忠臣・文天祥の
最後の奮戦と、愚直なまでの忠義を詠った正気の歌。
そして彼の処刑によって小説の幕が下りる辺りは感無量でした。

中国史もののバイブルといえるこの小説は、このジャンルに興味を持った方に
自信を持って勧められます。

願わくば作者にはその先の、元、明、清王朝の興亡も描いて欲しかったですが。
小説十八史略(六) (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 小説十八史略(六) (講談社文庫)より
4061851748
No.37
(5pt)

遂に最終巻。唐の衰退・滅亡、北宋・南宋の時代、そして元が南宋を滅亡させるまでを本書でカバーしています。

安史の乱の後命脈を保っていた唐が黄巣の乱をきっかけに遂に滅亡、五代十国の混乱期を経て北宋の時代に入るが、武より文を重んじる官僚国家の故か、遼などの周辺の国に悩まされ、遂には金に華北を奪われ、ここに再び南北(金と南宋)対立の時代を迎える。その間にチンギス・ハン率いるモンゴル帝国(元)が勃興し、金・南宋は滅亡する。本書が取り上げるのはそれだけ長い期間である。そのせいか、記述は要を得ているものの、駆け足気味なのが気になる。しかし、黄巣の乱の凄さとそれが唐に与えたダメージ、官僚国家宋の党派争いの凄まじさ等、歴史発見の面白さを堪能させてくれる点では他の巻に劣らない。中でも私に強く印象を与えたのは、北宋の風流天子・徽宗の政治面でのあまりの無能ぶり(苦しんだ民が団結する水滸伝の時代背景になったのはもっともである。そして金と結んで遼を滅ぼしたものの、金を怒らせたあまりの背信ぶり。これでは金の南進を招いたのも無理はない。)、北方民族の江南に寄せるあこがれの強さ(無理な江南侵攻を企てて失敗し、皇帝の地位を失った金の海陵王がその代表)、そしてユーラシア大陸の大半を征服したのに、意外と元が南宋制圧に苦労したことである。中国南北の自然・経済力の差はそれだけ大きかったということだろう。本書でさらに嬉しいのは、南唐後主、北宋の王安石と蘇軾の心に染みる詩を紹介してくれていることである。激動の時代の中で優れた詩が生み出されたことを我々は忘れてはならない。さて、最終巻まで読み終えた読者は中国史の面白さの虜になったことだろう。残念ながら本シリーズは明・清の時代は扱っていないが、例えば同じ作者の「中国の歴史」等、それらの時代をカバーする本は多数あるので、是非自分のお気に入りの本を見つける楽しみを味わって下さい。
小説十八史略(六) (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 小説十八史略(六) (講談社文庫)より
4061851748
No.36
(5pt)

偉大さと愚かさ

赤壁の戦いのとき、抗戦派は魯粛と周瑜。魯粛は劉備と結んで戦うつもりだったが、周瑜は単独で戦うつもり。周瑜は劉備を信用していない。曹操軍は疫病に悩まされる。呉は持久戦はしたくない。持久戦になると数で押し切られる。曹操は長期戦の構えをするが、本心では長期戦をしたくない。疫病がはやっているので本当はさっさとけりをつけたいのだが、それだからこそ、長期的な陣立てをして味方の弱点を隠す。呉も焦る。そんなとき黄蓋が投降を申し出る。この申し出に曹操が引っかかったのは短期決戦のきっかけをつかもうと曹操も焦っていたからではないか。
 曹操は赤壁で敗れ、三国鼎立となる。
 曹操は魏王となる。漢では、皇帝に近い皇族しか王にはなれない。皇族でもなく劉姓ですらない曹操が王となることは異例中の異例。
 関羽は目上の人や同僚に対して傲慢だが、部下には優しい。張飛は上の者には腰が低いが、部下には厳しい。
 曹操の死後、曹丕が継ぎ、続いて曹叡(明帝)が継ぐ。明帝は優秀。孔明が北伐軍を起こしたとき、明帝は自ら戦場に行こうとしたが、側近の諫言で思いとどまる。しかし、天子が親征を言いだしたことは将兵を発憤させた。劉禅は親征など口にもしない。
 諸葛亮孔明の出師の表は、公表奏上文だが、これは劉禅に対する手厳しい諫言でもある。みんなが皇帝に尽くすのは、父・劉備の恩に報いようとするからであって、劉禅のためではないのだから思い違いをしないように、という意味が込められている。
 明帝のころ、遼東で独立勢力を保っていた公孫淵は、呉と結ぶことを考えるが魏に悟られることを恐れて頓挫。怒った孫権は謀略を仕掛け、魏は公孫淵を疑う。公孫淵征伐の司令官に司馬仲達が選ばれる。司馬仲達は、倭に対し、呉と結ばぬよう、遼東に兵を送らぬように下工作してから出陣。公孫淵は誅殺される。卑弥呼の使者が洛陽に向かったのはこのころ。
 司馬仲達と孫権は立て続けに死ぬ。このころ、儒教に代わって仏教が隆盛する。儒教権威低下の反動でもある。仏教は老荘思想を思い出させる。老荘思想が発掘される。一方、儒教のモラルにしたがっていても仕方がない。礼教無視の考え方が士大夫の間に広まる。これは政治的紛争に巻き込まれて命を失わないための逃避法でもあった。
 孫権は、7歳の孫亮を皇太子に指名したため、呉は混乱。孫亮は15歳のときに実権を握る皇族を排除しようとして、かえって皇帝の座から引きずり下ろされる。最終的には孫権の次男(一時、皇太子だったこともある)の子である孫皓が皇帝となったが、粗暴。晋への投降者が続出し、呉は晋に併呑される。
 晋の司馬政権は、早くも皇后に乗っ取られそうになる。恵帝の皇后は、子が出来ず、自分の養子を皇帝にしようとする。これは皇族の反発を招き陰謀は成らなかったが八王の乱で混乱は続く。南匈奴の劉淵は晋を見限って独立し、国号を「漢」とする(後に「趙」に改称)。匈奴の一派を率いる石勒なども劉淵のもとに参集し、劉淵の勢力は拡大。あとを劉聡、更に、劉淵の甥である劉曜が継ぐ。
 劉聡は、晋の懐帝を殺す。懐帝が殺されると、司馬一族の生き残りが元帝となり南京で亡命政権を打ち立てる(東晋の成立)。東晋はひ弱だが、劉曜の下にいた石勒が独立するなど北方もゴタゴタ。やがて、劉曜はアル中となり、石勒の趙(後趙)に劉曜の趙(前趙)は滅ぼされる。
 石勒は奴隷出身の傑物だったが、石勒の死後、後趙も長続きせず。
 後趙のもとにいたチベット族の首長が長安で自立(前秦)。前秦の符堅は北方をほぼ統一。符堅は、天下統一して万民をやすめる、という理想をもっていたらしい。領土的野心よりは理想主義の方が強い。しかし、前秦は東晋に大敗し、力を失う。
 東晋では、孝武帝が夫婦のゴタゴタで蒲団蒸しにされて死んでしまう。次が精神薄弱児の安帝で、倭王讃が東晋に使者を送ったのは安帝のころ。東晋の劉裕は安帝を殺し、東晋滅亡。宋王朝(劉宋)が成立する。劉宋王朝は暴君が続き、あっさりとクーデターで滅びる(斉王朝)。
 北方辺境で鮮卑族の拓跋珪(道武帝)が力を伸ばし、北魏成立。北魏は大勢力に成長する。拓跋珪は、母の妹を見初めるが、母は「美しすぎることがよくない」と諭す。鮮卑族のモラルでは、叔母と甥の不倫関係はそれほど問題視されない。
 拓跋珪はやがて不老不死の薬と称する寒食散の副作用なのか徐々に精神に異常をきたし、息子に殺されてしまう。しかし、この息子は人望がなく、もう一人の息子である明元帝に征伐される。
 明元帝のあとの太武帝は道教マニアで、仏教は大弾圧される。ところが太子は仏教信者。
 南では斉が滅び、梁成立。この時代の貴族は堕落しており、男でも白粉を塗り、おそろしいものを見たときには失神するのが貴族の証明と考えられるくらい。
 北魏は、高歓と宇文泰という二人の実力者により、東魏と西魏に分裂。宇文泰の西魏は梁の皇帝を殺し、傀儡政権を打ち立てる(後梁)。禅譲により西魏は終焉し、宇文氏の北周成立。北周は中国北部を統一。あと一歩だったが、短命皇帝が続き、外祖父一族の楊堅(文帝)が禅譲により隋を立てる。
 文帝は倹約家で、贅沢な長男を廃し、楊広を皇太子にする。これが煬帝だが、実は、煬帝も浪費家。うまく猫をかぶっていた。煬帝は、即位すると南北を結ぶ大運河の建設にとりかかる。南の豊かな物産を北へ運ぶため。文帝は、内戦終了後に人心を得るためには外征して大量の捕虜を獲得し、功労者に与えようと考えて高句麗に遠征するが補給に失敗して大敗したことがある。煬帝は補給のために大運河が必要と判断している。しかし、煬帝も高句麗遠征に成果を上げられない。
小説十八史略(四) (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 小説十八史略(四) (講談社文庫)より
406185125X
No.35
(5pt)

良い商品でした

期日どうり到着しました。 記載どうりの商品でした。・・・・・・・・・・・・・・・・・。
小説十八史略(四) (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 小説十八史略(四) (講談社文庫)より
406185125X