手紙

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評判

手紙の評価:

4.16/5点 レビュー 538件。 A ランク

Amazon書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点4.16pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全86件 41〜60 3/5ページ
No.46
(3pt)

終わり方がチョット

犯罪者とその家族と社会のかかわりについて色々考えさせられる要素は沢山あった思う。

もし自分が犯罪者自身だったら?
犯罪者の家族の立場だったら?
恋人だったら?
もしくはその職場の人間だったら?雇う立場だったら?

世の中キレイ事で処理できない事が多いのは自分も身をもって経験しているので、
弟の周りの人間の接し方の微妙さには妙なリアリティを感じずにはおれなかった。

ただ、物語として評価すると、
上流社会の恋人との出会いや、その彼女の自称婚約者の嫌がせされる様子、
音楽に魅了されバンド活動に陶酔する様など少々"典型的"過ぎて新鮮みがなかった。

兄の刑務所に慰安コンサートにいくエンディングも古くさく感じてしまったので★3つ。
手紙 Amazon書評・レビュー: 手紙より
4620106674
No.45
(3pt)

終わり方がチョット

犯罪者とその家族と社会のかかわりについて色々考えさせられる要素は沢山あった思う。

もし自分が犯罪者自身だったら?
犯罪者の家族の立場だったら?
恋人だったら?
もしくはその職場の人間だったら?雇う立場だったら?

世の中キレイ事で処理できない事が多いのは自分も身をもって経験しているので、
弟の周りの人間の接し方の微妙さには妙なリアリティを感じずにはおれなかった。

ただ、物語として評価すると、
上流社会の恋人との出会いや、その彼女の自称婚約者の嫌がせされる様子、
音楽に魅了されバンド活動に陶酔する様など少々"典型的"過ぎて新鮮みがなかった。

兄の刑務所に慰安コンサートにいくエンディングも古くさく感じてしまったので★3つ。
手紙 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 手紙 (文春文庫)より
4167110113
No.44
(3pt)

重いテーマですが、最後にはウルッときました…。

映画化されているのは知っていましたが、特に何の前知識もなく読み始めました。

正直、私は間違いなく差別してしまう側だなあ、ということを実感しました。
本人の人格は全く関係なく、何かが怖いと思ってしまうのは仕方のないこととも思えます。

そんな直貴が、結婚して子供ができて、兄とも手紙のやりとりを続けている。
ホッとしたのも確かですが、ここでめでたしめでたしで終わらないのがこの作品の良いところだと思います。
絶縁するか、しないか。
と直貴が何度も葛藤するのにリアリティを感じます。
答えのあることではないですし、その時の状況によって人間の考えなんてコロコロ変わりますし。

たぶん泣かないだろう、そう思いながら読み進めていきましたが、ラストにはウルッときてしまいました。

手紙 Amazon書評・レビュー: 手紙より
4620106674
No.43
(3pt)

重いテーマですが、最後にはウルッときました…。

映画化されているのは知っていましたが、特に何の前知識もなく読み始めました。

正直、私は間違いなく差別してしまう側だなあ、ということを実感しました。
本人の人格は全く関係なく、何かが怖いと思ってしまうのは仕方のないこととも思えます。

そんな直貴が、結婚して子供ができて、兄とも手紙のやりとりを続けている。
ホッとしたのも確かですが、ここでめでたしめでたしで終わらないのがこの作品の良いところだと思います。
絶縁するか、しないか。
と直貴が何度も葛藤するのにリアリティを感じます。
答えのあることではないですし、その時の状況によって人間の考えなんてコロコロ変わりますし。

たぶん泣かないだろう、そう思いながら読み進めていきましたが、ラストにはウルッときてしまいました。

手紙 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 手紙 (文春文庫)より
4167110113
No.42
(3pt)

オチは期待しないほうが良い

東野氏らしく、描写や言い回しなどの文章そのものに魅力は乏しいが、話の展開に引き込まれる。
こうなってほしいという読者の希望に沿ったり、裏切ったりと物語を導く手腕はさすが。
しかしグイグイ引き込まれていき、ページ数も残り少なくなって来た時に読者はやはりオチに期待するもの。
それが非常に残念だった。
ピークを最後に持ってくる必要は無いし、大ドンデン返しが無くても良い。
それでも読後まで読みきった時にもう1回あそこを読み返したいとか、カタルシスでも不快感だとしても何か残るものがほしくないですか?
登場人物の行動の動機が希薄だったり、手紙やコンドームの発見、電気屋の事件等ムリクリなところは面白くなるなら別に良いのです。
小説なんだから。
でもあれだけ引き込んでくれたなら最後に何かお返しがほしかった・・・。
小説なんだから。
手紙 Amazon書評・レビュー: 手紙より
4620106674
No.41
(3pt)

オチは期待しないほうが良い

東野氏らしく、描写や言い回しなどの文章そのものに魅力は乏しいが、話の展開に引き込まれる。
こうなってほしいという読者の希望に沿ったり、裏切ったりと物語を導く手腕はさすが。
しかしグイグイ引き込まれていき、ページ数も残り少なくなって来た時に読者はやはりオチに期待するもの。
それが非常に残念だった。
ピークを最後に持ってくる必要は無いし、大ドンデン返しが無くても良い。
それでも読後まで読みきった時にもう1回あそこを読み返したいとか、カタルシスでも不快感だとしても何か残るものがほしくないですか?
登場人物の行動の動機が希薄だったり、手紙やコンドームの発見、電気屋の事件等ムリクリなところは面白くなるなら別に良いのです。
小説なんだから。
でもあれだけ引き込んでくれたなら最後に何かお返しがほしかった・・・。
小説なんだから。
手紙 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 手紙 (文春文庫)より
4167110113
No.40
(3pt)

泣いた!けど…

勝手にミステリだと思って読み始めたので、広義での犯罪小説?という感じだったのであれ、間違っちゃったと思いつつ読了。

秘密よりは断然良かった(比べるのは変かもしれないけど)

読んでいくうちにいろいろ考えさせられるし、物語にも引き込まれるのだけど、

昼ドラか!と言ってしまいたくなるような成分が結構あったと思う。

主人公に降りかかる災難は兄のせいと言えばそうなんだけど次から次へと運がないよなぁ とイライラさせられもした。

あと、社長についても都合良いキャラとか感じてしまったり…なんか大事なことを言わせるために出しましたよみたいな…

全体的にドラマっぽいところが気になった。 テーマは良いし伝わってくるものもあるのだけど…

ドラマ臭がなければ満点というのが正直な感想です。
手紙 Amazon書評・レビュー: 手紙より
4620106674
No.39
(3pt)

泣いた!けど…

勝手にミステリだと思って読み始めたので、広義での犯罪小説?という感じだったのであれ、間違っちゃったと思いつつ読了。

秘密よりは断然良かった(比べるのは変かもしれないけど)

読んでいくうちにいろいろ考えさせられるし、物語にも引き込まれるのだけど、

昼ドラか!と言ってしまいたくなるような成分が結構あったと思う。

主人公に降りかかる災難は兄のせいと言えばそうなんだけど次から次へと運がないよなぁ とイライラさせられもした。

あと、社長についても都合良いキャラとか感じてしまったり…なんか大事なことを言わせるために出しましたよみたいな…

全体的にドラマっぽいところが気になった。 テーマは良いし伝わってくるものもあるのだけど…

ドラマ臭がなければ満点というのが正直な感想です。
手紙 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 手紙 (文春文庫)より
4167110113
No.38
(3pt)

生々しさ

飽きずにスラスラ読めたのだが描写や展開が強引な気がしてリアリティに欠ける気もしたが、まぁ、仕方ないのかな。

いろんな意味で人間らしい人間たちが描かれた切ない作品だと思う。

直貴には感情移入できなかった。
いまどきというか、一般的には彼のような人が多いのだろうか?
そう思うと少し残念な気分になる。
剛志は大バカ者ではあるが、直貴よりももっともっと、人としての尊い物を持っていると思う。


手紙 Amazon書評・レビュー: 手紙より
4620106674
No.37
(3pt)

生々しさ

飽きずにスラスラ読めたのだが描写や展開が強引な気がしてリアリティに欠ける気もしたが、まぁ、仕方ないのかな。

いろんな意味で人間らしい人間たちが描かれた切ない作品だと思う。

直貴には感情移入できなかった。
いまどきというか、一般的には彼のような人が多いのだろうか?
そう思うと少し残念な気分になる。
剛志は大バカ者ではあるが、直貴よりももっともっと、人としての尊い物を持っていると思う。


手紙 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 手紙 (文春文庫)より
4167110113
No.36
(3pt)

物言えぬ加害者の家族

今の日本では差別は原則「許されない」ことになっている。昔ならある程度差別を受忍してきたマイナリティーの人たちに、一昔前と同じ調子で「●●のくせに」や「××の分際で」といった言葉を然るべき場所で然るべき立場の人間が口にすれば、どんなことになるか想像に難くない。かつての被差別者たちの後ろには、神聖にして犯すことのできない「人権」という名の錦の御旗がたなびいている。出るところに出れば、差別者も傍観者もその旗の前で沈黙するしかない。ただし「原則」というからには例外がある。
犯罪者である。特に殺人などの凶悪犯罪の加害者に人権はない、といって過言でない。(法が彼らを守りすぎているという言説はかねてからあるが、その反動か世間が彼らに対して行うバッシングはときとして法律をはるかに超えている。)悪いことをした彼らには圧倒的な非があり、差別する側からすれば差別すること自体が「理にかなっている」。相手は無抵抗で、いくら攻撃しても反撃されない。
つまり「弱い」のである。表向きにはあらゆる差別が禁じられたこの国において、唯一、鉄拳を振り下ろして溜飲を下げ得ることができる相手、それが犯罪者である。ネットやワイドショーを見れば一目瞭然。ついでその家族までもがその対象となる。なんで家族までが? 家族は何も悪くないのに?
そのとおり、彼らは何も悪くない。だが、彼らも「弱い」のである。身内に罪を犯した者がいて、背後には被害者とその家族や遺族が控えている。必然的に声高に言い返すことなどできない。畢竟、他のマイナリティーと比べて団結力が弱く、集まって数の力に恃めない。加害者家族はいわばエアポケットにいる。人権の及ばない異次元空間である。
したがって、本作中で家電屋のオヤジが「差別は当然」と宣っても、主人公は何も言い返せない。もちろん差別は当然ではない。オヤジ(平野)の言葉を犯罪者からハンセン病患者に置き換えるとよくわかる。
「わたしたちはハンセン病患者と関わりたくないんだ。多くの人がハンセン病とは関係のない普通の生活を営んでいる。かれらと関わることはたいへんなストレスだ。だからハンセン病患者もその家族も差別されて当然なんだ」
もし、こんなことを口外しようものなら平野はどんな目に遭うだろうか。少なくとも物流倉庫でテレビの入った段ボールに腰掛けて偉そうに説教を垂れてなどいられないのは間違いない。というより、それ以前に作者も出版社もタダでは済まない。

これはあくまで力関係に限っての話であるが、「そもそも刑罰とは」、「法と倫理とは」といった視点で話をしはじめると、とても私ごときの力では語れる自信もない。第一、この小説のレビューとさらにかけ離れていく。だからここでそこまでは触れない。
何とも不快なところもあったが、とても読みやすく、読み物として面白かったことは否めない。だから星3つ。

なお、この駄文を書くきっかけは、西村賢太が犯罪者の息子であることを知り、犯罪の加害者家族というものに関心を持ったことによる。


手紙 Amazon書評・レビュー: 手紙より
4620106674
No.35
(3pt)

物言えぬ加害者の家族

今の日本では差別は原則「許されない」ことになっている。昔ならある程度差別を受忍してきたマイナリティーの人たちに、一昔前と同じ調子で「●●のくせに」や「××の分際で」といった言葉を然るべき場所で然るべき立場の人間が口にすれば、どんなことになるか想像に難くない。かつての被差別者たちの後ろには、神聖にして犯すことのできない「人権」という名の錦の御旗がたなびいている。出るところに出れば、差別者も傍観者もその旗の前で沈黙するしかない。ただし「原則」というからには例外がある。
犯罪者である。特に殺人などの凶悪犯罪の加害者に人権はない、といって過言でない。(法が彼らを守りすぎているという言説はかねてからあるが、その反動か世間が彼らに対して行うバッシングはときとして法律をはるかに超えている。)悪いことをした彼らには圧倒的な非があり、差別する側からすれば差別すること自体が「理にかなっている」。相手は無抵抗で、いくら攻撃しても反撃されない。
つまり「弱い」のである。表向きにはあらゆる差別が禁じられたこの国において、唯一、鉄拳を振り下ろして溜飲を下げ得ることができる相手、それが犯罪者である。ネットやワイドショーを見れば一目瞭然。ついでその家族までもがその対象となる。なんで家族までが? 家族は何も悪くないのに?
そのとおり、彼らは何も悪くない。だが、彼らも「弱い」のである。身内に罪を犯した者がいて、背後には被害者とその家族や遺族が控えている。必然的に声高に言い返すことなどできない。畢竟、他のマイナリティーと比べて団結力が弱く、集まって数の力に恃めない。加害者家族はいわばエアポケットにいる。人権の及ばない異次元空間である。
したがって、本作中で家電屋のオヤジが「差別は当然」と宣っても、主人公は何も言い返せない。もちろん差別は当然ではない。オヤジ(平野)の言葉を犯罪者からハンセン病患者に置き換えるとよくわかる。
「わたしたちはハンセン病患者と関わりたくないんだ。多くの人がハンセン病とは関係のない普通の生活を営んでいる。かれらと関わることはたいへんなストレスだ。だからハンセン病患者もその家族も差別されて当然なんだ」
もし、こんなことを口外しようものなら平野はどんな目に遭うだろうか。少なくとも物流倉庫でテレビの入った段ボールに腰掛けて偉そうに説教を垂れてなどいられないのは間違いない。というより、それ以前に作者も出版社もタダでは済まない。

これはあくまで力関係に限っての話であるが、「そもそも刑罰とは」、「法と倫理とは」といった視点で話をしはじめると、とても私ごときの力では語れる自信もない。第一、この小説のレビューとさらにかけ離れていく。だからここでそこまでは触れない。
何とも不快なところもあったが、とても読みやすく、読み物として面白かったことは否めない。だから星3つ。

なお、この駄文を書くきっかけは、西村賢太が犯罪者の息子であることを知り、犯罪の加害者家族というものに関心を持ったことによる。


手紙 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 手紙 (文春文庫)より
4167110113
No.34
(3pt)

映画より原作のほうが良いです

原作を読んだ後、映画も見ましたがいまいちでした。
原作も、社会派小説っぽい内容で、推理小説やミステリー小説のほうが
好きな自分としては、ちょっと選択を間違えた気がしました。
社会派小説で東野さんなら、さまよう刃のほうが、面白かったです。
手紙は生きた兄弟間、さまよう刃は死別した親子(父と娘)間。
どちらかといえば、親子間の物語のほうが悲壮感が増し、共感しました。
手紙 Amazon書評・レビュー: 手紙より
4620106674
No.33
(3pt)

映画より原作のほうが良いです

原作を読んだ後、映画も見ましたがいまいちでした。
原作も、社会派小説っぽい内容で、推理小説やミステリー小説のほうが
好きな自分としては、ちょっと選択を間違えた気がしました。
社会派小説で東野さんなら、さまよう刃のほうが、面白かったです。
手紙は生きた兄弟間、さまよう刃は死別した親子(父と娘)間。
どちらかといえば、親子間の物語のほうが悲壮感が増し、共感しました。
手紙 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 手紙 (文春文庫)より
4167110113
No.32
(3pt)

淡々と重い事実を書く

評価が非常に高かったので読みました。強盗殺人を犯した兄からの手紙を中心に、弟が翻弄されていく姿を淡々と描いています。非常に重いテーマですが、そのことから生じる(であろう)ことがらを抑えた筆で書いています。特に深い話になっているわけではありません。この作品のように出来事の羅列が悪いとは思いませんし、こういった表現も否定しません。

しかし、個人的には、作者の熱い思いがひしひし伝わるというのを期待していただけに、ちょっと残念でした。
知る、意味はありましたが、感じる、という面は薄かったように思います。

(「差別があって当然」と言い切った社長さんは新鮮でした。この人の存在がこの作品を大いに高めています。)


手紙 Amazon書評・レビュー: 手紙より
4620106674
No.31
(3pt)

淡々と重い事実を書く

評価が非常に高かったので読みました。強盗殺人を犯した兄からの手紙を中心に、弟が翻弄されていく姿を淡々と描いています。非常に重いテーマですが、そのことから生じる(であろう)ことがらを抑えた筆で書いています。特に深い話になっているわけではありません。この作品のように出来事の羅列が悪いとは思いませんし、こういった表現も否定しません。

しかし、個人的には、作者の熱い思いがひしひし伝わるというのを期待していただけに、ちょっと残念でした。
知る、意味はありましたが、感じる、という面は薄かったように思います。

(「差別があって当然」と言い切った社長さんは新鮮でした。この人の存在がこの作品を大いに高めています。)


手紙 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 手紙 (文春文庫)より
4167110113
No.30
(3pt)

裁判員制度で初の死刑判決を受けた被告がDVDを見ていた。

非常に多くの方が、レビューされているので、内容や感想は今更書きません。ただひとつ。2010年11月に裁判員制度で初の死刑判決を受けた被告がこの本が原作のDVDを見ていたそうです。それを知った上で読んでみてもよいのでは。知らずに読むよりも、視野の広い感想を持てるのではないかと思います。
手紙 Amazon書評・レビュー: 手紙より
4620106674
No.29
(3pt)

裁判員制度で初の死刑判決を受けた被告がDVDを見ていた。

非常に多くの方が、レビューされているので、内容や感想は今更書きません。ただひとつ。2010年11月に裁判員制度で初の死刑判決を受けた被告がこの本が原作のDVDを見ていたそうです。それを知った上で読んでみてもよいのでは。知らずに読むよりも、視野の広い感想を持てるのではないかと思います。
手紙 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 手紙 (文春文庫)より
4167110113
No.28
(3pt)

周囲の人たちの描き方は上手いが・・・

筆力のある作家なのだということがわかる。恐ろしいほど乏しい想像力で、弟を大学にやろうと考えて、金を盗み、強盗殺人の罪を犯した兄、剛志。弟直貴は、なんとか高校を卒業するが、大学進学をあきらめ、アルバイト先や就職先でも兄の罪が知られるたびに苦労する。兄からの手紙は徐々に整ったものになってゆくが、相変わらずの能天気さである。ここでも上手なのは、周囲の人たちの描き方である。弟に罪がないことは知っている、境遇に同情はする、けなげな弟の頑張りを評価もする、できればなんとかしてやりたいとは思う、だが、自分は直接かかわり合いたくない・・・。個人として行動するときは差別をしないが、組織として行動するときは、リスクを避けようとする。ただ、差別は当然だという社長の発言には同意できない。組織としての論理としては理解できるし、世間の差別を分析する学者としての視線でならあり得るだろうが。主人公は、けなげで真面目な理想的人物だ。しかも学業にも音楽にも才能がある。物語として、ちょっと出来過ぎのような気がする。由実子も、苦労した人なのだが、少し理想的人物として描きすぎているように思う。中心に近づくほどリアリティがなくなるのはこのせいかもしれない。 由美子の行動も、結果的には良かったのかもしれないが、あのおせっかいは駄目だと思う。引っ越しと転職の後は妻子を守るために兄と縁をきるという選択は、最善とは思わないが理解できる。最後のほうは、少し泣きそうになった。だが、あまりにも都合のよい偶然が重なって慰問コンサートだなんて、ちょっとなあという気がする。それにしもてこの後はどうするつもりなのか。仮に兄が出所したら、身元を引き受けるのか。そのばあい妻や娘への差別はどうするのか。いろいろと考えさせられた。
手紙 Amazon書評・レビュー: 手紙より
4620106674
No.27
(3pt)

周囲の人たちの描き方は上手いが・・・

筆力のある作家なのだということがわかる。恐ろしいほど乏しい想像力で、弟を大学にやろうと考えて、金を盗み、強盗殺人の罪を犯した兄、剛志。弟直貴は、なんとか高校を卒業するが、大学進学をあきらめ、アルバイト先や就職先でも兄の罪が知られるたびに苦労する。兄からの手紙は徐々に整ったものになってゆくが、相変わらずの能天気さである。ここでも上手なのは、周囲の人たちの描き方である。弟に罪がないことは知っている、境遇に同情はする、けなげな弟の頑張りを評価もする、できればなんとかしてやりたいとは思う、だが、自分は直接かかわり合いたくない・・・。個人として行動するときは差別をしないが、組織として行動するときは、リスクを避けようとする。ただ、差別は当然だという社長の発言には同意できない。組織としての論理としては理解できるし、世間の差別を分析する学者としての視線でならあり得るだろうが。主人公は、けなげで真面目な理想的人物だ。しかも学業にも音楽にも才能がある。物語として、ちょっと出来過ぎのような気がする。由実子も、苦労した人なのだが、少し理想的人物として描きすぎているように思う。中心に近づくほどリアリティがなくなるのはこのせいかもしれない。 由美子の行動も、結果的には良かったのかもしれないが、あのおせっかいは駄目だと思う。引っ越しと転職の後は妻子を守るために兄と縁をきるという選択は、最善とは思わないが理解できる。最後のほうは、少し泣きそうになった。だが、あまりにも都合のよい偶然が重なって慰問コンサートだなんて、ちょっとなあという気がする。それにしもてこの後はどうするつもりなのか。仮に兄が出所したら、身元を引き受けるのか。そのばあい妻や娘への差別はどうするのか。いろいろと考えさせられた。
手紙 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 手紙 (文春文庫)より
4167110113