■スポンサードリンク


キルケーの毒草



新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
【この小説が収録されている参考書籍】
キルケーの毒草 (カッパノベルス)

キルケーの毒草の評価: 4.00/5点 レビュー 6件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.00pt


■スポンサードリンク


Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全2件 1~2 1/1ページ
No.2:
(3pt)

大正デカダンスな本格ミステリ

カッパ・ワン受賞作『首切り坂』の続編。
明治奇譚風味だった前作から一転、実話怪談風の導入部から始まって、中近世西洋オカルト趣味な華族一家で起こる惨劇を描いた大正デカダンスな本格ミステリであります。
長い! とにかく長い! 小さい文字で二段組だし、前作比ボリューム倍増どころか、実質的には3~4倍増はあるのでは?
舞台設定は雰囲気たっぷりで上々だったものの、関係者各人の思惑が複雑にからみあった真相は、偶然があまりにも多すぎるし、殺人狂がいっぱいだしで、ひと通りの説明はついているとはいえ釈然としない……。
前作から続投の探偵コンビは比較的序盤からの登場にもかかわらず、もの凄い勢いで積み上げられていく死人の山を前になす術もなく、金田一耕助も形無しな防御率の低さ……。推理で事件を解明したというより、推理とは無関係に犯人が特定されてから、後付けで出来事を解説しているだけといった方が正しいような。結末も事件を解決したとはとてもいえず、唐突に出現した感じの殺人犯の存在も含め、すっきりしない終わり方でした。途中まで雰囲気はとてもよかったんですがねえ……。凝りすぎておかしくなったというパターンといえばよろしいでしょうか。
キルケーの毒草 (カッパノベルス)Amazon書評・レビュー:キルケーの毒草 (カッパノベルス)より
4334076025
No.1:
(3pt)

純血種のミステリではない

ドッソ・ドッシの描いたキルケーの絵が可愛らしくて好きなので、タイトルを見て手にしてみたが、期待ハズレでした。男爵家の面々は【Yの悲劇】のハッター家風だし(お誂え向きにハウスドクターまでいる)、京極夏彦氏の作品との微妙な類似点、藤木稟氏の【黄泉津比良坂 暗夜行路】との確信犯的相似点が少々不愉快。同じ新人レヴェルのクリエイターの方がミステリのジャンルで、個性的独創的作品を生み出しているのに、二番煎じのパッチワークが出回るとは世も末。オープニングの不安定感と、エンディングの洗練された幕引き(上質なホラー映画みたいな)が光っていただけに、惜しい。自作に期待します。
キルケーの毒草 (カッパノベルス)Amazon書評・レビュー:キルケーの毒草 (カッパノベルス)より
4334076025

スポンサードリンク

  



新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!