悪魔の水槽密室―「金子みすゞ」殺人事件



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初公開日(参考)1996年08月
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長編小説

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悪魔の水槽密室―「金子みすゞ」殺人事件 (光文社文庫)

2002年04月01日 悪魔の水槽密室―「金子みすゞ」殺人事件 (光文社文庫)

素人探偵・一尺屋遙の友人で作家の八追純平は、金子みすゞの取材で山口県の仙崎を訪れた。だが、彼を待ち受けていたのは、顔を切り刻まれた死体や水槽状態になったホテルの一室に浮かぶ女の死体だった。事件を解く鍵は二十年前に起きた悲惨な事故。満を持して登場した一尺屋が、真相に挑む。長編恐怖推理。 (「BOOK」データベースより)




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悪魔の水槽密室―「金子みすゞ」殺人事件の総合評価:4.33/10点レビュー 3件。Dランク


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全1件 1~1 1/1ページ
No.1:
(3pt)

小説未満のミステリ

一尺屋遙シリーズ第4作目。正直、私はこの一尺屋遙という探偵に全く魅力を感じていない。長髪の、ブランド物の服を好んで着る、大分の田舎の農家の息子で花売りのトラックが愛車の、無類の日本茶好き・・・。特徴を持たせようとして、あまりに作りすぎたキャラクターだと思ってしまい、なんだか出来の悪いマンガを読まされているような感じがいつもする。

で、内容はというと、いやあ、これもまた作り物の世界だなぁと悪い意味で思わざるを得ない事件だった。例えば、島田氏の御手洗シリーズはその発想の奇抜さ―奇想―ゆえ、確かに作り物の世界だと思うのだが、その作り物を形成する物語の面白さが読者を惹きつけ、退屈させない。だからこそ、驚天動地の大トリックを披露されても、歓喜こそすれ、落胆する事はないのだ。
しかし、司作品にはその作り物の世界に面白みがないのだ。不可能趣味を形成する諸々の事象が、物語に無理を感じさせるだけになっているのだ。

なぜ、犯人は朱鷺絵に化けなければならないのか?本書の肝と云える水槽密室の、密室にしなければならない意味は?
冒頭の幻想味、事件の奇抜さ、これらを補完する真相があまりに陳腐で、物語の魅力を支えきれていない。推理小説の真相というのは、「なんだ、そんな事か」と思わせるものではなく、「うおっ、そういうことだったのか!」と読者を唸らせるものでなくてはならないのに、謎の特異性のみに腐心して、肝心の真相が腰砕けになっている。これが非常に残念でならない。
そして今回の物語の骨子を支えるのはやはり穂波朱鷺絵という謎めいた女性の存在だろう。事件の全てはこの女性を中心に回っており、作者の意図も、この朱鷺絵という人物に隠されたある特異な性格が本作で訴えたかったテーマだったに違いない。
しかしそれが全く成功していないのだ。
こういった小説作法に関する無頓着さが、私をして司氏の評価を貶めさせているのだ。

そして文章の問題。
前作の『屍蝶の沼』では三人称叙述だったが、このシリーズではワトソン役による一人称叙述に徹するらしく、そのスタイルは変わっていない。で、前作で感じた文章力の向上だが、今作では確かに前3作よりはある程度の味が出てきたものの、やはり物足りない。根本的にこの作家は一人称叙述に向いていないのではないかと思う。
しかもこの作品は純粋な意味で一人称叙述ではない(今までの作品もそうだったが)。登場人物が章ごとに代わるにつれて、三人称になったりもする―そしてその三人称叙述も“神の目”の視点なのに、登場人物の主観的描写が多く、根本的な間違いが多いのだが―。

多分物語の面白さに没頭していれば、こういう粗も全然気にならないのだろう。しかし、ところどころにこの作者の、小説の書き方、物語の語り方に納得がいかないところがあるがために、どうしても瑕として目に付いてしまう。
かなり厳しい事を今まで述べてきたが、やはり金を払って本を買った身としては代価に見合った娯楽は確実に得たい。
もっと精進して欲しい、この作家には。


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Tetchy
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No.2:
(4pt)

角川から出た一尺屋シリーズ

デビュー作の講談社ノベルスで展開されているシリーズの一尺屋シリーズは他の出版社からもシリーズとして出ているが、2作目に続いて他の出版社である角川ノベルスから出たシリーズ5作目になる作品。
副題にあるように金子みすずをモチーフにした見立て殺人が展開される。
金子みすずありきのトリックなのでやや強引な筋立てなのだが、それなりに楽しめる作品である。
悪魔の水槽密室―「金子みすゞ」殺人事件 (カドカワノベルズ)Amazon書評・レビュー:悪魔の水槽密室―「金子みすゞ」殺人事件 (カドカワノベルズ)より
4047874019
No.1:
(1pt)

途中までは面白いのに…

一癖あるキャラクター同士の会話のテンポがよく、面白くなりそうな予感をただよわせていたから期待大だったが、少々強引な展開になっているのが残念。そして、なんだか動機が納得しがたい。
悪魔の水槽密室―「金子みすゞ」殺人事件 (カドカワノベルズ)Amazon書評・レビュー:悪魔の水槽密室―「金子みすゞ」殺人事件 (カドカワノベルズ)より
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