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RI HUKO さんのレビュー一覧
RI HUKOさんのページへ書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点6.67pt |
レビュー数3件
全3件 1~3 1/1ページ
※ネタバレかもしれない感想文は閉じた状態で一覧にしています。
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狭い意味でのミステリ要素的には、弱いかもしれない。
しかし何と言っても、ストーリー的に面白い。 先が見えない展開で、掃除ロボットの冒険を応援したくなる話など、確かに初めての経験だ。 とはいえ、ミステリでないのかというと、そういう訳でもない。 ミステリの一面として「限られた条件下で何ができるか、徹頭徹尾検討する」というものがあるなら、これほど最初から最後までそれに徹した小説も珍しい。 考えてもみてもらいたい。 作中、大小取り混ぜいろいろな事件、出来事が起きて、そのすべてに主人公は真剣に頭を働かせるのだが。 何よりも中で一番の難題が「いかにして掃除ロボットが、人に見つからず、三十キロの公道を規定時間内に走破できるか」という愉快極まりない(と言ったら本人に申し訳ないが)もので、それに必死に挑戦する話なのだ。 こんな楽しい読書体験をさせてくれるミステリを、他に知らない。 |
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あまり深くものを考えない読者向けのミステリーだと思うのですが、それにしては事件の概要の説明がわかりにくい。
被害者の自家用車が死亡現場になかったということをひたすら不思議がりながら、他の方法で来たという可能性を調査せずに迷宮入りだと騒ぐ警察が存在する世界です。その反面、主役の探偵と語り手の元には、本来なら来るはずのない事件関係者が訪れて大事な情報をもたらしてくれます。 いや別に、このようなライトなミステリーの世界では、○川ジローさんを筆頭にありがちすぎるほどの設定で、この作者だけを責めるには当たりませんが。 しかし、これだけ一般人に迷惑をかけて平気な警察関係者がまかり通る非常識な世界なのだから、犯人が非常識でも全く不思議はない。殺人の動機を正常な神経で考えるのは馬鹿らしいと、登場人物は考えないのだろうか。 以上のようなことを気にかけない寛容な読者向けの、素敵にライトなミステリーです。 |
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何より、「加納朋子ワールド」が健在だったのが、嬉しいです。
この人の作品に似て非なるものは多々あれど、やっぱりこの作者の世界は唯一無二のものです。 やや不満なのは、「ささらさや」あたりに比べて、ミステリー色は弱いこと。 ほとんど全部の話が、実は○○だった、になっているので。 中の一編の仕掛けも、不幸なことについ最近読んだジェフリー・アーチャーの短編に先例があったもので、ほとんど初めの方で気がついてしまいました。 でも、そんなことこの作者の味の損ないにはならないところが、凄い。 堪能しました。 |
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