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cinnamon.mint さんのレビュー一覧

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レビュー数2

全2件 1~2 1/1ページ

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No.2: 3人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(10pt)

全編が伏線、多重解決推理からの名探偵の可能性の物語

タイトルから、小説内容全編が伏線となり、隙が無くまた怒涛の多重解決推理が楽しむことができました。
名探偵の存在の分だけ、手段と目的も可能性が存在し、名探偵たちがいろいろな可能性から、
自分の願いや思い、エゴ、存在意義から選び取っていく姿が、
格好良く、また儚く悲しくもあり、楽しく読むことができました。
実際の話がモチーフになっており、内容は凄惨なところもありますが、
名探偵がすべての結果・解を得ても、さらに名探偵の可能性を探っていく姿を見ることができ、
ミステリーそのものの可能性の話をしているような気がして、心地よく感じました。

名探偵のいけにえ: 人民教会殺人事件
No.1: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(9pt)

たかが殺人じゃないか 昭和24年の推理小説の感想

大変面白く読ませて頂きました。
テーマが良かったです。
戦争前と戦後を昨日信じていた世界や価値観が変わってしまう、パラダイムシフトの中での殺人事件の話。
新しい時代を直向に生きる少年少女の目から表現されています。
様々な時代の変化を伏線を貼りながら、まさにパラダイムシフトが起きた日に繋げてタイトル意味の回収、気持ち良かったです。
さらに激動の変化の中、普遍的な価値や古典的な変わらないミステリーの面白さを、最初と最後をつなげる心地よさがありました。
丁度現在、変化や多様性を求められている時代であり感慨深く、舞台の時代を自分自身経験はしていないが、それこそ価値観が変わっていく激動の時代だったのだと、思いを馳せます。
たかが殺人じゃないか: 昭和24年の推理小説 (創元推理文庫)