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驚愕冬彦 さんのレビュー一覧
驚愕冬彦さんのページへレビュー数1件
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一気に読んだ、というのは大袈裟としても最近の読書スピードを遥かに上回った。冒頭に繰り広げられる少年たちの犯罪はあまりにも残酷で、彼らの醜悪さに頬がびりびりと泡立つほど腹が立って・・・怒りに任せてページを繰った。主人公の感情にに寄り添い、その勢いのままに読み進んでいく。さらに、主人公同様にふと立ち止まっては様々なことを考える。少年法、正義、良心・・・普段は考えないことばかりだ。そして、訪れるやり切れない結末・・・にも拘らず、読後感は決して悪くない。それは、ちょっとしたミスリードから生じた謎(違和感)がラストで解き明かされるせいか、それともビクつきながらも主人公に手を差し伸べた協力者のせいか。ミステリ色は薄いが、ともかくも面白かった・・・重く一筋縄ではいかないテーマを扱いつつも、押しつけがましくなく、中だるみのないスリリングな展開に惹きつけられた。この作家だからこその読ませる力なのだろう。主人公を始めとする人々の行動が是か非か・・・その根拠となるのは怒りか、良心か、法律か・・・ならば、己はどこに立つのか、を問われるまでもなく思い知らせてくれる作品である。
▼以下、ネタバレ感想 |
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