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自己紹介
読書感想というものを久しぶりに書いてみて・・・こりゃ、えらいこったとビビった。感情だの感傷だの印象だの曖昧模糊としたものを、言葉にするためにいったん分解して再構築する・・・憑き物落としみたいだな。所詮は活字好きの自己満足日記のようなもの・・・いささかでも参考になれば良し。
ミステリが好きになったきっかけ
きっかけはシャーロック・ホームズ、アガサ・クリスティ、エラリー・クィーンなどの海外もの。ここ10年ほどは新本格ものを中心にミステリ三昧。
好きな作品の傾向
クローズド・サークル、密室などオーソドックスなものから、最近は叙述トリックなど「してやられた」系が楽しい。薀蓄が多いと大変喜びます。
オススメしたい作家や小説
京極夏彦/京極堂もの・巷説もの 綾辻行人/館もの 高田崇史/QEDもの 有栖川有栖/作家アリスもの 海堂尊 高橋克彦

レビュー数
8
最近のレビュー
8pt

苦味を噛み締めたあとの、ほろりとした甘さ

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4作とも独立した物語であり、主人公の立場も全く異なる。警務官、前科のある男、地方新聞の事件記者、裁判官・・・不意に彼らの足場が揺らぐところから各々の物語が始まる。人間とは誘惑に弱い生き物だなぁとしみじみ思ってしまった。それは他者から与えられる甘い言葉だけでなく、己の心の中にもあるもの。つい安易な方向へと行きたがる、己に都合の良いように考える、悪いのは自分じゃない○○だ・・・などなど。なんでも自分に擬えるのは気色ワルイ読み方かも知れないが、やはり身につまされる部分は多い。そして、主人公たちは、それぞれが何かを失くす。失うのは組織への(もしくは個人への)信頼であったり、野心だったり・・・安寧だったり、希望だったりするのだが、最後に失ったものの代わりに何かを手に入れる・・・と言ってしまうと綺麗事にすぎるかも知れない。失わなかったもの、手の中に残ったものに気づく。それは、救いとすら言えないほど、ささやかなものだったりする。明日は今日と変わらず苛立ちやら失望に満ちているだろうが、それでも「人生まだ捨てたもんじゃない」と思わせ、何かしら噛みしめるものを与えてくれる佳作ぞろいである。特に表題作のぴりりとした緊張感と、ラストの清涼感は秀逸。

8pt
7pt
3pt
9pt

さまよう刃は己の手の中に

  () 【ネタバレあり】

一気に読んだ、というのは大袈裟としても最近の読書スピードを遥かに上回った。冒頭に繰り広げられる少年たちの犯罪はあまりにも残酷で、彼らの醜悪さに頬がびりびりと泡立つほど腹が立って・・・怒りに任せてページを繰った。主人公の感情にに寄り添い、その勢いのままに読み進んでいく。さらに、主人公同様にふと立ち止まっては様々なことを考える。少年法、正義、良心・・・普段は考えないことばかりだ。そして、訪れるやり切れない結末・・・にも拘らず、読後感は決して悪くない。それは、ちょっとしたミスリードから生じた謎(違和感)がラストで解き明かされるせいか、それともビクつきながらも主人公に手を差し伸べた協力者のせいか。ミステリ色は薄いが、ともかくも面白かった・・・重く一筋縄ではいかないテーマを扱いつつも、押しつけがましくなく、中だるみのないスリリングな展開に惹きつけられた。この作家だからこその読ませる力なのだろう。主人公を始めとする人々の行動が是か非か・・・その根拠となるのは怒りか、良心か、法律か・・・ならば、己はどこに立つのか、を問われるまでもなく思い知らせてくれる作品である。

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読書数
8
最近の読書で 8pt 以上の小説

A 6.92pt 7.21pt 4.27pt

署内で一括保管される三十冊の警察手帳が紛失した。犯人は内部か、外部か。

S 7.43pt 7.81pt 3.93pt

他人を寄せつけず奥深い山で芸術家たちが創作に没頭する木更村に迷い込んだまま、マリアが戻ってこない。

A 7.74pt 7.60pt 3.82pt

長峰の一人娘・絵摩の死体が荒川から発見された。花火大会の帰りに、未成年の少年グループによって蹂躪された末の遺棄だった。

A 7.57pt 7.61pt 4.01pt

この世には不思議なことなど何もないのだよ―古本屋にして陰陽師が憑物を落とし事件を解きほぐす人気シリーズ第一弾。

B 6.33pt 6.51pt 3.77pt

昭和51年南アルプスで播かれた犯罪の種は16年後、東京で連続殺人として開花した―精神に〈暗い山〉を抱える殺人者マークスが跳ぶ。