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とかげ さんのレビュー一覧

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レビュー数2

全2件 1~2 1/1ページ

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No.2: 5人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(6pt)

葉桜の季節に君を想うということ/盛りだくさんのエンターテイメント

探偵の経験を持つ主人公が、悪徳商法の調査を頼まれた。悪徳商法どころか、保険金殺人の可能性があるのだという。同じ頃、女性が自殺しようとしているところに鉢合わせ、彼女を救う羽目に。事件に恋愛に、自称「何でもやってやろう屋」が挑む。

一部とはいえネタバレを食らったことで、手を出せていなかった作品。
思いきって読んでみたら、エピソードも仕掛けも多く、意外と楽しめた。

大きく分けて3つのストーリーが同時に展開していく複雑な構成なので、他の本と並行して読んだり、毎日数ページずつ読んだりするよりも、時間をとってじっくり読み進めた方がいいかもしれない。
気まぐれにあっちこっち話が飛ぶような感じで、ある意味飽きずに読んでいける。
本筋の事件の他にも推理を楽しめる事件があったし、主人公の恋愛観や人生観も興味深かった。
少々アンフェアな部分があること、詰め込みすぎな印象があることから、点数をつけるとあまり高くはならないが、細かいことは気にせず、エンターテイメントとして楽しむのが良さそうだ。

▼以下、ネタバレ感想
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葉桜の季節に君を想うということ (文春文庫)
No.1:
(6pt)

ラテラル~水平思考推理の天使~/ウミガメのスープ入門編

謎を解かずにはいられない男子高校生が出会ったのは、全身白ずくめで一言もしゃべらない、不思議な女子生徒。
ふとしたきっかけで彼女に触れたら、世界が暗転し、「天使」が支配する奇妙な空間へひきずりこまれた! 空間から脱出するには、天使の問う謎の「状況」を解明しなくてはいけない――

「ウミガメのスープ」に代表される水平思考クイズとは、簡単に言えば「出題者が謎を含む問題を出題し、参加者がYES/NOで答えられる質問を重ねることで、真実を推理するゲーム」である。一発で答えを導くのではなく、質問・回答のやりとりがあるのが特徴だ。
『ラテラル』では白ずくめの謎の少女に触れると、水平思考クイズを解かなくてはいけない状況に陥るという設定になっている。作者オリジナルの水平思考クイズがいくつか登場し、本を読みながら自分でもクイズの真相を推理していくことができる。
この「ウミガメのスープ」を題材にするアイディアが面白い。ゲームの進め方や、質問の仕方など、物語の中でさりげなく説明されていくため、水平思考クイズを知らない人でもルールを確認しながら読み進めることができる。作者のウミガメ愛が伝わってくる。(作者は昔、インターネット上でウミガメのスープを遊んでいたようだ)
作中作として登場する水平思考クイズの他、もちろん物語全体を通して存在する謎も楽しめる。

ただし、文章表現やキャラクタはいまひとつ。いわゆるライトノベルっぽさがあって、苦手な人もいるだろう。
生かし切れていない設定も多く(続編を書くつもりで残している部分が多いのだろうか?)、プロットも惜しいなあという印象。

「ウミガメのスープ」に興味がある人、どんなものか知りたいと思っている人にはオススメだ。

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ラテラル ~水平思考推理の天使~ (電撃文庫)