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(短編集)
エンドコールメッセージ
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エンドコールメッセージの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.33pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
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「エンドコールメッセージ」という洒落たタイトルに、格好だけミステリーな現代小説なのかな、と手に取ってみた。まったく事前の知識なく読み出したら、これが面白いこと。深夜にもかかわらず、短篇4作を一気読み!であった。 レンタルビデオの最後のあまった部分に録画された犯罪映像をめぐる「エンドコールメッセージ」。アルコール依存症が集まる禁酒の居酒屋で持ち込んだコップ酒をあおる不信な中年男の狙いは…という「風の吹かない景色」。 あちこちの書店で同じ絵本を買い続けるという不思議な行動をとる妊婦は二重人格なのかを扱う「明日に囁く声」。 行方不明の猫が居たのが絶縁中の義母の家だったという「便利屋稼業 猫捜索顛末記」。いずれも凝りに凝った伏線やトリックが面白い。しかし、読者を引き付ける魅力は実は、犯罪が何故おこったのか、犯人側の論理を軽んじないストーリーテリングにあるのではないかと思われる。派手な殺人や謎解き、華麗な探偵など現れる訳ではないが、この山之内正文は地に足の着いたリドル・ストーリーの書き手として大きく化けるのではないか? 2002年の「このミス」「W文春」の1位を取った「半落ち」の中田秀夫が短篇の集大成として連作短篇による長編でブレイクしたように、数年後が楽しみである。 | ||||
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