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飛行迷宮学園ダンゲロス『蠍座の名探偵』
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飛行迷宮学園ダンゲロス『蠍座の名探偵』の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.80pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全5件 1~5 1/1ページ
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ダンゲロス・シリーズ二作目です。 シリーズは現状出ている三作共に、パラレル・ワールド(厳密には違いますが)の関係になっているため、どこから読み進めてもいいとはされています。 実際、作中で大体の設定は語ってくれているので前作を読んでいなくてもほぼ問題はないでしょう。 今回の舞台も「魔人」と呼ばれる超能力者がいる現代日本、その中で例外的に魔人ゼロを掲げる公立高校です。 ただし、もうひとつキーとなる世界が存在し、そこの説明が不十分に思えたのでそこについて説明しておきます。 同時に少々のネタバレになるので、気になる方はカッコ内を読み飛ばしてください。 (それは「転校生」という不老にしてほぼ無敵と認識される「魔人」の一種が住まう世界です。 シリーズを貫く設定として、数多の並行世界の上に時空間では捉われない世界が存在するとされており、そこを拠点に転校生は各世界に派遣されて、様々な依頼の遂行に従事します。 すべては自分の理想とする世界を創造するためのパーツを確保するため――。) ダンゲロスと言えば、人死にが当たり前の殺伐とした世界観であり、前作を読み終えた後なら大筋は読み切れるとは思います。 ただし、この作品は作品冒頭で挑戦状を投げつける「ミステリ」としての体裁を取っており、「連続殺人事件」とか呑気なことを言ってられない高密度で一般人や魔人が殺害されてる最中、大惨事の発端となった「犯人」を探せという無茶振りをしてきます。 作者にとっては遊ぶ余地があまりなかったのか、加えてミステリの制約もあってかなり執筆に労苦を払った作品らしいですが、コンパクトにまとまっている「制約」が強力な分、傑作に仕上がったなと思ったり。 なぜか漫画版の方がエログロ要素が強調されている気がしますが、実際そちらの要素も抑え気味です。 死体となる人のグロ装飾や変態成分の描写もかなり抑えられているので結構カッコいい作品だなとも思います。 それを考えるとやっぱり前作に対するアンチテーゼと言えるのではないのでしょうか? 作中における圧倒的に無意味な、大量の死に様には無意味なこと自体に意味があります。 で、謎解きの方ですが。 ミステリにつきもののフーダニット(誰がやったか?)は間違いなくアンフェアだと思います。 消去法は一応使えるので推理できないことは無いですが、魔人能力ってファクターが攪乱要素として強すぎるのがひとつ。 表向きの真相に辿り着くためには叙述込みのミスリードを潜り抜けた後で、ホワイダニット(なぜやったか?)、犯人の動機に至らなければいけないのがふたつ。 むしろどうやって、人格的にも器量的にも全く隙のない転校生「鵺野蛾太郎(通称:ヌガー)」が魔人たちを攻略していくのか、そして彼自身はどう攻略されるのかって問題に頭を悩ませた方が有意義だと思います。 ハウダニット(どうやったか?)は能力バトルにおいても有効だと思いますし、今回のキーマンのひとりでもある「大銀河超一郎」の「ヒロイズム」をはじめに他ではまず見ることのできない奇天烈な能力に驚かされるのもアリかもしれませんね。 ところで。 ここまでに示したのは作品の楽しみ方という回答ですが、真に問題なのは最後のワンページです。 わかった瞬間、すべての疑問が解凍します。この世界観じゃないと絶対無理というか、ミステリの鉄則に回答しているハズなのに挑戦しています。 「いつ(When)、どこで(Where)、だれが(Who)、なにを(What)、なぜ(Why)、どのように(How)」やったがわかってしまって、その破壊力が強すぎました。 たぶん、既読者以外には何を言っているのかわからないと思いますが、小説だから彼は敗北したのかもしれないと推理した只中で、コミカライズされたところで負けてるんじゃないかな? って考え直しました。 そうですね、小説だろうと漫画だろうと物語には変わりないのですか。 ……一体どうやれば、彼女を倒せるんでしょう? | ||||
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つまらなくは無いが、引っかかる点が多く、前作と比べると低評価。 番長グループが、”虐殺犯人を引き渡せ”と言いつつ、5分後には自分たちも虐殺を始めたり… ミステリかと思わせつつ、能力バトルが始まったり… | ||||
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前作『戦闘破壊学園ダンゲロス』は、腰が抜けるくらいおもしろかったですが、こちら『飛行迷宮学園ダンゲロス「蠍座の名探偵」』は、少しばかりガッカリさせられるデキです。 前作では、設定やバトルのすごさだけでなく、「悪と思っていた連中が実は善」みたいなどんでん返しの連続がすばらしかったのですが、本作ではそういったひねりは皆無。 魔人嫌いの人間の集まった天道高校が、ある日、希望崎学園の番長グループの襲撃を受けます。番長グループのメンバーたちが殺されていて、そのそばに天道高校の制服のボタンが落ちていたので、「犯人を出せ〜」とやってきたわけです。魔人の能力によって校舎ごと空に浮かび、セキュリティ部隊も介入できず、どんどん殺されていきます。そんな中、天道高校の生徒会長が、無限の攻撃力と無限の防御力を持つ「転校生」を召喚し、番長グループの殲滅を依頼する。はたして、生き残るのは番長グループか、転校生か? 番長グループを殺したのはだれか? だれがボタンを落としていったのか? といったお話。 一応、犯人捜しもテーマに上がっていますが、ヒントの出し方がまるでなっていないので、ミステリーとして読むのはムリと思います。 前作では圧倒的におもしろかった異能バトルも、かなりスケールダウンしています。 前作ではすっとんきょうな能力でも、バトルの組み合わせや、コンボによって、手に汗握るバトルが展開されました。それも、納得感のある論理的展開で勝敗がついていました。 本作では、閉鎖空間を凍らせる能力とか、クワガタに攻撃させる能力とか、すごくありふれたものばかり! 唯一すごいと思ったのは、番長の大銀河超一郎の能力だけでした。ネタばれなので書きませんが、この能力はすごい! 「だれが犯人か?」という答えが最後の最後におまけみたいに明かされますが、これこそ蛇足と呼ぶべきもの。今までの物語とまったく関係なし! そして、それが副題の根拠になっているのだから、へたくそな小説という印象を受けてしまいます。 この蛇足がなければ、星3つくらいのおもしろさです。 それと、転校生とか、識家とか、並行世界があることとか、設定がくわしく説明されないので、前作を読んでからの方がいいです。というより、前作は絶対に読んだ方がいいと思いますが、こっちは読まなくていいと思いましたよ。 | ||||
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前作「戦闘破壊学園ダンゲロス」はエログロ全開で読み手を選びましたが、本作のエログロはかなり控えめです。 というか、エロ要素はほとんどないです。 その代わり、ミステリー色が前面に押し出されており、続きが気になってどんどん読めます。 一見、前作とは全く関係のないストーリーに見えますが、大きな括りではしっかりと世界観が繋がっており、前作を読めば本作をより楽しめるでしょう。魔人や転校生の設定などは、前作で詳しく説明されています。 個人的には、やはり転校生の活躍が好きですね。 攻撃力・防御力ともに無限の転校生が無双する様は、読んでいて爽快です。 また、そんな転校生を相手に、魔人達が特殊能力を駆使してどう戦うのか、ワクワクしながら読めました。 前作から一貫していることですが、ダンゲロスには一般的バトル漫画にありがちなご都合主義が一切ありません。 登場人物のあらゆる行動にきちんとした根拠があり、無意味に油断して何だか分からないうちに倒されるなどということはないのです。 もしそのようなことがあるとしたら、それは魔人の特殊能力によるものでしょう。実際、本作にはそういったメタ的視点から戦況を左右する恐るべき能力を持った魔人も登場します。 HUNTER×HUNTERのような、シビアで緊張感のある能力者バトルが好きな方にお勧めしたい作品です。 | ||||
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少しネットをかじった方、前作を読んでいる方ならよりいっそう楽しめる、そんな作品だと思います。作者(思案者ら)の趣味趣向がよく伝わってくる他、本の内容も能力バトルをよりリアルに、シビアにかかれたものだと思います。 | ||||
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