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冷血の彼方
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冷血の彼方の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.67pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全2件 1~2 1/1ページ
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スロヴァキアの首都ブラティスラバの女性警官を主人公とする国際ミステリー。 人身売買ネットワークを追うミステリー部分は、各国警官のやりとりが興味深かった。そんなやりとりから、一般人とは異なるメンタリティを持つ警官は、国の違いはあれど、共通する部分があるのを感じる。 ミステリーとしては、多少あらがある。登場人物が多くて、読むのに骨が折れる。どんどん人が死ぬ。人物像に類型的な部分もある。それでも、この本には物語性がある。それを支えているのが、かつての共産圏であるスロヴァキアという設定だと思う。 資本主義国家となったいまのスロヴァキアでも、住んでいる人たちは連続している。かつてのシステムを引きずり、慣習を引きずり、記憶や傷を背負っている。有能でタフな警官ヤナにも、こそ、悲惨な記憶がある。それだけでも一冊になるほど中身のある過去が現在と交互に語られ、最後になって重なってくる。最初はただリリカルに感じられた過去が現在に引き継がれ、鮮烈さをもついまの痛みとなって炸裂する。ぼんやりとしたセピア色の遠景が、いっきにフルカラーとなって焦点を結ぶ。 それでもヤナには有能な警官であることしかできない。 ヘレン・ミレンの『第一容疑者』が好きな方は、是非! | ||||
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スロヴァキアの首都ブラティスラバの女性警官を主人公とする国際ミステリー。 人身売買ネットワークを追うミステリー部分は、各国警官のやりとりが興味深かった。そんなやりとりから、一般人とは異なるメンタリティを持つ警官は、国の違いはあれど、共通する部分があるのを感じる。 ミステリーとしては、多少あらがある。登場人物が多くて、読むのに骨が折れる。どんどん人が死ぬ。人物像に類型的な部分もある。それでも、この本には物語性がある。それを支えているのが、かつての共産圏であるスロヴァキアという設定だと思う。 資本主義国家となったいまのスロヴァキアでも、住んでいる人たちは連続している。かつてのシステムを引きずり、慣習を引きずり、記憶や傷を背負っている。有能でタフな警官ヤナにも、こそ、悲惨な記憶がある。それだけでも一冊になるほど中身のある過去が現在と交互に語られ、最後になって重なってくる。最初はただリリカルに感じられた過去が現在に引き継がれ、鮮烈さをもついまの痛みとなって炸裂する。ぼんやりとしたセピア色の遠景が、いっきにフルカラーとなって焦点を結ぶ。 それでもヤナには有能な警官であることしかできない。 ヘレン・ミレンの『第一容疑者』が好きな方は、是非! | ||||
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