冷血の彼方
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初版刊行(参考)
種別
長編
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あらすじ
評判
冷血の彼方の評価:
0.00/10点 レビュー 0件。 - ランク
冷血の彼方の総合評価:
7.33/10点 レビュー 3件。
感想一覧
サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
Amazonレビュー
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
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凍てつく冬の夜、首都ブラティスラヴァでヴァンに乗車していた男性1人と女性6人全員が死亡する交通事故が発生。現場に駆けつけたヤナは死者の中に顔見知りの売春婦を見つける。ポン引きと思われる運転手の男のアパートを捜索すると、内容が暗号化された帳簿があった。ヴァンで死亡した者たちの大半がウクライナ人であることや、時を経ずしてウクライナ出身の老女の他殺死体がドナウ河畔で発見されたことから、ヤナは謎を解くため現地へ強硬出張する。そこで‘コバ’と呼ばれる伝説的な殺し屋の存在を知るのだった。
ウクライナから、フランスのストラスブール、そしてニースへと舞台を広げ、ヤナの行く先々で、殺人事件が頻発する。しかもストーリーの終盤、あと30ページ少々というところまでそれは続く。果たして帳簿の謎は、すべてが‘コバ’の仕業なのか。三人称多視点の短い章立てで描かれる物語は、ハイテンポに、複数の国で展開される広域犯罪を描いてゆく。
そして、もうひとつ忘れてはならないのが、メインのストーリーに挿まれるヤナの、現在も糸を引く、かつて共産主義体制化で抑圧された耐え難い家族の悲劇である。夫を、娘を、一時期は職をも失ったヤナの悲嘆が目前の事件にも影をさす。同時にそれは彼女と同行して捜査の協力をするロシア人の若き警官レヴィティンにもいえる。
本書は、ミステリーとしては、読むものを混乱させてしまうほどあまりにも事件や死人が多く、結末で謎は一応解明されるが、いささか消化不良の感は否めない。むしろ、あえて東欧の国を選んで、犯罪小説の体裁をとりつつ、重い過去を背負った熟年女性警部ヤナをフィーチャーした作品という印象が強い。