茶を商う砂栖賀屋が押し込みに入られたという報せがあり、南町奉行所定町廻り同心の御牧文之介と中間の勇七が駆けつける。

半身が町地に飛び出した神社の首つり 殺しか？　自裁か？ 南町奉行所定町廻り同心の御牧文之介は、ある朝、屋敷の前に籠いっぱいのかぼちゃが置かれているのに気付く。

勇七と弥生の祝言で、いささかふつか酔いだが、さすがに見廻りは欠かさぬ文之介。

執拗に命を狙ってくる見覚えのない浪人が、十六年前に関わった事件に絡んでいることを悟った丈右衛門。

江戸に名探偵、参上! 石見国で藩を揺るがす陰謀に巻き込まれてしまった永見功兵衛。

お春から嬉しい報せを聞けたものの、幸せ満ちる間もなく、辻斬りの探索に奔る文之介。

町医者が遙かに及ばぬ医術とめっぽう強い喧嘩技を持つ仁平のもとに難題がふりかかる。

道場仲間と酒を飲んだ帰路、古谷勘兵衛は、いきなりすごい遣い手に襲われる。

武家社会の中で江戸の裏長屋暮らしだった少年・弐吉は、直参の侍の狼藉がもとで両親を亡くし、札差・笠倉屋で小僧奉公をすることに。

還暦を前に大店下り酒屋の主・里右衛門が病に倒れた。

苦手なお克とついに食事をすることになってしまった文之介。

惚れた娘お春と一緒に歩き、笑顔までかわす小間物売りが気になってしょうがない文之介。

町医者の法徳が、患者を装った何者かに殺された。

書院番の同僚、上田半左衛門と武藤源太郎は長年憎みあっていた。

男が刺し殺された。さっそく探索に取りかかった文之介と勇七は、人探しのために上方からやってきた旅篭の客だと突きとめる。

捕らえ損ねた盗賊の嘉三郎捜しに励む文之介だが、お克の嫁入りで肩を落としている中間の勇七に気をとられてばかり。

いま府内を騒がしているのは“人を殺さず、蔵に傷付けず”という盗賊。

武士が民の頂に君臨せねばならぬという松平定信の施政に疑問を抱きつつも協力してきた尾張徳川家一門だが、尊号事件を契機に定信政権との訣別を決める。

赤坂裏伝馬町で人が死んでいるという通報を受け、稲葉七十郎は現場へ駆けつけた。

ある朝、文之介の屋敷の前に置かれていたのは、篭に一杯詰まったかぼちゃだった―誰がなぜ?興味津々のお春が調べ始めたその頃、文之介は勇七とともに、首を吊ったと見える男の探索に入っていた。

発見された男女の死骸。二人とも、正確に心の臓を貫かれており、下手人はかなりの手練であることがわかった。

瀬戸物屋の見沢屋が襲われた。この二ケ月間で九軒の大店が同じと思われる盗賊に入られているのだ。

出合茶屋で役者が首をつった。どうやら心中らしいが、女の姿が見えない。

脅し文の相談で奉行所にやって来た廻船問屋の主人が、商談帰りに襲われた。

東照神君のお宝、頂戴仕り候! 藍蔵から借りた一両を五両にして賭場を出た矢先、頭巾の侍が一郎太の行く手を塞いだ。

七十郎と早苗の祝言のさなか、人殺しの知らせが入った。婚礼衣装のまま、勘兵衛や修馬たちとともに必死に駈ける七十郎。

武田との同盟の証として信玄の嫡男・義信に嫁いだ今川義元の娘・日奈姫。

四ッ谷の辻に五千両が置かれていた。そこには「御救米の購入に充てるべきものなり」と書かれた一枚の紙が残されていた。

江戸城内の見廻りを終えた勘兵衛のもとへ、急報が飛び込んできた。番町で使番が斬り殺されたとのことだった。

嘉三郎の仕組んだ罠にはまり、御牧父子と昵懇の藤蔵が入牢した。そして、お春は行方知れずに…。

早苗に想いを募らせる修馬。そんな修馬の悩みを聞くために酒につきあった勘兵衛は、帰り道に何者かに後ろから斬りつけられた。

四ッ谷の辻に五千両が置かれていた。そこには「御救米の購入に充てるべきものなり」と書かれた一枚の紙が残されていた。

紀伊国坂で右腕を切り落とされた死骸が見つかった。南町奉行所の稲葉七十郎は中間の清吉とともに駆けつけ、事件の探索に入った。

忠臣の仇討ちのため、諸国を巡る真田家の跡取り俊介。念願の仇討ちを果たし無事江戸の地を踏んだ。

ついに重兵衛がおそのに求婚。その余韻も冷めぬまま、二人は重兵衛の朋輩だった柿ヶ崎作之助に出くわす。

勘兵衛の組仲間が、修馬も含めて十三人、忽然と姿を消した。

葬儀をだしていた男が殺された。死んだはずの商家の隠居は葬儀の最中に刺し殺され、本当にあの世に送られてしまったのだ。

罪人に同情し、逃走の手助けをしたとして、同心の稲葉七十郎が蟄居を命じられてしまった。

信州真田家跡取りの俊介は忠臣の仇討ちのため、ひとまずの目的地である久留米に到着。

江戸は白金村に戻り、手習所を再開した興津重兵衛。

周防国で何者かに毒を盛られて倒れた真田俊介。辛くも一命を取り留めたが、なんと目が見えなくなってしまった。

鈴野屋伊兵衛が、料理屋での懇親会の帰途、何者かにかどわかされた。

江戸白金で行き倒れとなった重兵衛は、頑健な体躯とくっきりとした目鼻立ちを持つ二十三歳の浪人だ。

ついに姿を現した京の黒幕・下御門。 警戒する信平のもとに、江戸を騒がせる木乃伊の秘薬の噂が舞い込む。

江戸市中で「いちだ」という姓の武家の当主ばかりを狙う辻斬りが現れた。

親友殺しの嫌疑が晴れ、ようやく故郷・諏訪への帰途につく重兵衛。その胸に、母への思慕の念と、主命を秘めていた。

帰郷した重兵衛が重臣たちに隠居の覚悟を告げている頃、その諏訪家に向けて、将軍の御朱印状が江戸を出立した。

おそのと正式に婚約を交わしたばかりの重兵衛だったが、朋友の作之助と吉原に行ったことが判明。

手習子のお美代が消えた。楽しみにしていた秋祭りを前に自ら姿を隠すはずはないと考えた重兵衛が捜し始めると…(「梵鐘」)。

旅姿の侍が内藤新宿で殺された。北町奉行所同心・河上惣三郎が探索を進めると、重兵衛の住む白金村へ向かう途中だったらしい。

定信が発布した棄捐令(徳政令)に歓喜の声を上げる旗本、御家人だったが、その喜びも長くは続かなかった。

殺しの探索から帰ってきた同心の文之介は、好いている大店の娘お春に縁談が持ち上がっていると、隠居の丈右衛門から聞かされ、気が気でない。

用心棒稼業の里村半九郎のもとへ、町方同心が訪ねてきた。

大井川を渡れば駿河国――のはずが、良美たちの乗る蓮台に変事が。

大坂に到着した俊介らが真っ先に向かったのは、名医が営む診療所。

浪人が殺され、二百両はするという名刀が奪われた。同心の河上惣三郎は、刀剣道楽の数寄者の線を洗い始める。