【千野隆司】
西方の霊獣: 寺侍市之丞
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棚橋家の次男・市之丞は、母の使いで面会した寺社奉行・阿部正精に、ある寺の復興に手を貸すよう頼まれた。
冷夏霖雨のため米価が暴騰する文化五年、江戸の米問屋が相次いで襲われた。
百姓から憧れの武士へと出世した藤吉に、中小姓として俸禄と姓が与えられた。ある日、奉公先である永穂家の家宝が盗まれる。
寂れていた青柳山大恩寺を内証の豊かで名のある寺にした旗本の次男坊・棚橋市之丞。
大身旗本への奉公替えで更なる出世を果たした川端藤吉。俸禄も上がり、前途洋々かと思われた。
安房館山藩一万石の二代目藩主・稲葉正武は四十四歳で隠居したが、後を継いだ三代目藩主は二十九歳で急逝してしまう。
夜鷹稼業のおてつは、今は別に生活をおくる事となった我が子・貞吉と暮らす為に、必死に金を貯めていた。
材木問屋の奉公人が刺殺され、凶器の脇差が腹に刺さったまま残されていた。
神田上水の堀が決壊した。その甚大な被害が明らかになるにつれ、普請奉行の責任を問う声が日ましに大きくなっていった。
将軍家継嗣の徳川家慶は、見聞を広め将来の政に活かしたいと、城を抜け出し江戸の町へ物見に出かけていた。
元の主を殺した咎で斬首を待つばかりの男は無実ではないのか?北町奉行所見習い同心・鈴原淳之助は疑問を抱き、密かに探索をつづけてきた。
仇討ちの父子を道場に居候させた豊之助だったが、どうやらその仇とは、江戸を騒がす火付け盗賊団の頭らしい。
幾人もの侍に追われていたところを豊之助が救った常太郎と名のる若侍は、いかにもいわくありげな様子。
霊岸島にある酒問屋の大店“泉州屋”の主・鐘左衛門が妾宅からの帰途、刺客に襲われた。
七百石取り旗本の次男、大曽根三樹之助は、大身旗本小笠原監物の嫡男、正親の横暴で許婚を亡くし、剣の修業に励む日々を送っていた。
「踏み込んでくれば、店の奉公人や客は皆殺しにするぞ」京橋南鞘町で薬種を商う大店・蓬莱屋が、夕暮れ刻に押しこみに遭い、店の者やお客たちが人質となった。
将軍御目見の旗本・香坂家へ婿入りし、新御番衆として、江戸城へ出仕する身分となった藤吉。
上州の水呑百姓の家に生まれた藤吉は、下男奉公先で米作りや馬の世話、雑用など何でもこなす毎日を送っていた。
北町奉行・永田備前守正直の三男である豊之助は婿入りの話を断わり、剣客として生きる決心をした。
「金の切れ目が縁の切れ目」とばかり、武家の若妻・登世は理不尽にも離縁されてしまった。
能勢伝七郎は、江戸城内で奥と表御祐筆を務めた家禄二百五十石の小旗本。
江戸城御用達の呉服商い・紀州屋の主が、小料理屋のおかみと心中したという。
将軍家継嗣の徳川家慶は、江戸城での窮屈な生活に鬱々と時を過ごしていた。
文化十三年閏八月三日、江戸の町を嵐が襲った。そんな中、八歳になる参吉は、酒飲みの父親・留吉の遅い帰りを待っていた。
将軍家継嗣の徳川家慶は、相変わらず西の丸での窮屈な暮らしに鬱々とした日々を過ごしていた。
旗本五千石轟家の家督を弟に譲り、二十三歳で隠居した三四郎。
元南町奉行所の同心で、今は屋台の蕎麦売りの菊薗平次郎は、同心時代に捕らえ死罪になった男の遺児・長太郎の逆恨みに遭い、妻と娘を殺害された。
米問屋の手代甲太郎は、金子の掛け取りを終えた帰りに、二人の破落戸に追われている娘を助けた。
芝神明宮で行われる富くじ見物に出かけた菊薗平次郎は、同じ長屋に住まうお舟の姿を見かける。
南町奉行所定廻り同心だった菊薗平次郎は隠居し、蕎麦売りを始めた。出汁に拘り、界隈では知られる評判の屋台店となる。
春嵐の夜に神田で起こった火事は多数の死傷者を出したが二年後に町は復興した。
奉行から別御用を仰せつかった同心・楓山主税助。その御用とは、大身旗本の姫を知行地・下仁田まで護衛するというものだった。
御留守居役を勤める五千石の旗本・坂東の側室綾乃は、坂東に酷い仕打ちを受けていたが、雪の降るある夜、意を決して家を飛び出した。