発行日：2015年12月25日

出版社：KADOKAWA/角川書店

ページ数：443P

【あらすじ】

扇野藩に流罪となった幕府の目付役・永井勘解由。若くして扇野藩士中川家の後家となった紗英は、勘解由の接待役兼監視役を命じられた。この年、江戸城内で藩州赤穂の大名浅野内匠頭が高家筆頭吉良上野介を斬りつける事件が起きていた。浅野内匠頭は即日切腹。だが勘解由は老中に切腹見合わせを進言し、切腹直前、ひそかに浅野内匠頭の“最期の言葉”を聞いたという。その行いが、将軍徳川綱吉の機嫌を損ねたのだった。雪が舞い散る中、屋敷に到着した勘解由を迎え入れた紗英は、役目を全うしようとするが―。身分を隠し、勘解由の元を訪れる赤穂浪人。勘解由のやさしさに惹かれてゆく紗英。扇野藩に、静かに嵐が忍び寄る。時代長編!