黒い滝



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    初公開日(参考)2026年03月
    分類

    長編小説

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    黒い滝 上 (ハヤカワ・ミステリ文庫)

    2026年03月04日 黒い滝 上 (ハヤカワ・ミステリ文庫)

    米西部の町で移民の少女が殺された。地元企業や教会、保安官すら刑事の捜査を妨害する中、事件の裏には戦慄の事実が潜んでいた。(「BOOK」データベースより)




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    No.1:
    (7pt)

    華やかなスタート、しょぼいクライマックス

    2023年のネロ・ウルフ賞最終候補になった作品。南アジア系女性作家・カーンのブレイク作で、「イスラム教徒の女性刑事・イナヤ」シリーズの第1作である。
    コロラド州の田舎町で、シリアからの移民イスラム教徒の少女が磔にされて殺されているのが発見された。担当するデンヴァー警察地域対応班の女性刑事・イナヤが捜査を進めると、さらに二人のソマリア移民の少女が行方不明になり、家出として処理されているのが分かった。二つの事件は繋がっていると確信したイナヤは地元イスラム移民のコミュニティを頼りに捜査を進めるのだが、白人至上主義者である地元保安官は非協力的で、さらに街を支配する白人至上主義者たちや福音教会からも妨害される…。
    イスラムの少女がモスクの扉に磔にされるという派手なオープニング、捜査の出だしからイスラム女性刑事が白人至上主義者の地元保安官と対立し、さらに福音派教会やその配下のバイカー集団も加わり、先の読めない警察ミステリーへの期待が高まる。がしかし、話に恋愛要素が入り始めた途中からは、どうにも締りがない展開でがっかり。白人が支配する街にどんどん流入する移民、難民の苦悩と闘いという重要なテーマがぼやけてしまったのが残念。そんな中で、弱い立場の人たちのために奮闘する3人の女性、刑事イナヤ、メキシコ系の同僚刑事でプロファイラーのキャット、黒人弁護士のアリーシャは強く印象に残った。アメリカで絶賛されたとのも納得できる。
    人種、民族、宗教間対立という日本人には馴染みが薄い背景に戸惑うが、現代社会が抱える難問に正面から挑んだ意欲作であり、一読をオススメする。

    iisan
    927253Y1
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