SOUL 警察庁特捜地域潜入班・鳴瀬清花
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あらすじ
丸山勇と万羽福子が正式メンバーとなり、新体制となった特捜地域潜入班。彼らの元に新たに舞い込んだ調査依頼は、東京拘置所の教誨師を務める住職からのものだった。強盗致死はじめ、4人の殺害の罪で収監された死刑囚・西口治が、新たな殺人を自白したという。しかし、千に一つも真実を言わないことで有名な受刑者であるため、誰もまともに取り合ってくれない。そこで、潜入班の力を借りたいと言うのだ。近い将来死刑が確定している西口に、反省の色は皆無。これ以上の罪を暴く必要はあるのか?この捜査は一体誰を救うというのか?嘘に塗り固められた西口の人生。さらに浮かび上がる、凶悪殺人の数々。彼の魂は、救われるべきなのか。迷いの中で、清花たちは彼の人生への”潜入”を決意。東京拘置所の面会室で、凶悪殺人犯との心理戦が幕を開けるーー。大人気警察小説シリーズ、感涙の第7巻!(「BOOK」データベースより)
評判
SOUL 警察庁特捜地域潜入班・鳴瀬清花の評価:
0.00/10点 レビュー 0件。 B ランク
SOUL 警察庁特捜地域潜入班・鳴瀬清花の総合評価:
8.40/10点 レビュー 5件。
感想一覧
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「神隠しに冥婚に人狼に雪女、山の神に吸血鬼、それで今度は幽霊ですか? うちは心霊捜査班じゃないんだけどなあ」
このシリーズはプロローグにホラー風味を散りばめることで “掴み” としているわけだが、今回その辺は至極控えめ。ホラーというよりファンタジーである。そもそも現在進行形の犯罪なり事件でなく、1死刑囚の数十年前にまで遡る過去を掘り起こす話なのだ。犯罪捜査は後景に退いて、むしろさらに絆の深まった特捜地域潜入班の雰囲気を描くのが主眼になっている。(因みに、エピローグにちょっとだけ「えっ、やっぱり幽霊だったの!?」というオチあり)
粗暴な父親に翻弄される姉弟。不幸な生い立ちの果てに犯した複数の殺人。事実関係だけ並べてみれば陰惨極まりないものの、捜査とともに明らかになっていく真相は淡々と語られて、胸を突かれることもない。主人公・鳴瀬清花は死刑囚・西口治とその姉の来し方を知って深く思い悩むけれども、何故か本作の読み手には響いてこないのだなあ…。全編で272頁というのはミステリ作品として然程長いものではないし、要は個々の出来事のディテールを書き込まずにさらっと流しているから、酷く平板で乾いた質感になっているのだと思う。物語の折々で挟まれる鳴瀬清花を囲む家族の明るさ、幸福感とのコントラストも強過ぎるしな。
決してつまらないわけではなく、勿論楽しめるが、何かが足りないと思わされる一作。